抜羽炭鉱跡 探検: 北の細道 ヌッパ炭鉱跡

ヌッパ炭鉱で沢の竜神に会う




北海道三笠市

 むかし、お貞という村の働き者がヌッパの沢づたいで大きなフキやウドをたくさん収穫した。
休憩していると蛇がたくさん集まりお貞に話しかけた。
竜神のようなヌッパの沢の主である蛇は、自分たちのことを祀らなければ
沢は枯れて畑も水田も不作となるという。

帰宅後、村人に事の顛末を話したところ、慌てて祠を立てて鳥居を寄進した。
その後、夏になるとお告げ通り干ばつとなったために、
村人たちは祠の前でお祭りを行いお祈りをしたところ、
付近一帯に雨が降り平年作と相成った。
これが三笠市抜羽(ぬっぱ)に伝わる三笠郷土史雑記 昭和45年11月に記された
沢の竜神さまの伝説だ。

「抜羽炭鉱」は明治38年(1905)開坑、
かつて空知集治監の囚人や周辺集落の飲料用に使われていたという
ヌッパ(抜羽)の沢(水源地)に存在した。

『ヌッパ』というのはアイヌ語で(野の上手)が由来であり、
『集治監』というのは明治12〜36年(1879〜1903)当時の刑務所のことで、
これ以降は監獄と呼ばれた。

現在では受刑者には社会化復帰を目的として職業訓練などが実施されるが、
明治以降の国家運営の中では、建設や役務の労働力源として、
囚人を道路や鉄道の建設などの労役に利用していたのである。


今回は三笠の炭鉱群の小さな鉱区、資料も少ないヌッパ炭鉱を目指す。
果たして遺構へ到達できるのか。


蒸気ポンプ・集治監・カラミ・・・



沢歩き
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