鉱山跡 坑道探検: 北の細道 坑道跡

Ac鉱山跡の蒼い地底湖




 鉱業権による一定の区域の確保やその鉱区の地質調査をはじめ
坑道の掘削においても測量は無くてはならないものだ。

鉱山測量は江戸時代初期から行われていたと言われ
振矩師(ふりがねし)と呼ばれる坑道の掘削計画や測量を担当する専門の技術者が配置されたという。

坑内での測量は地上測量に比較して制約が多く高精度が要求される。
坑内の地下測量の特徴は測点が坑道の天井に設けられることだ。
よく、坑道内の天井に木製の杭が打ち込まれていることがある。
天盤(坑道天井)に穴を開け、木や金属の杭を打ったのち、スパッドと言われる金具を打ち込む。
錘を付けたピアノ線を複数ぶら下げ、その方位や間隔を基準点として方向や角度、距離を坑道図に記す。

現在でも測量で使用されている三脚型のトランシットを用いて水平坑では角度を計測する。
現在ならレーザーや光学のトランシットが使用されるが、
当時は『経緯儀』と呼ばれ、回転軸に望遠鏡が装着され
目標二点に対し糸で張られた十字線を合わせることで角度を計測することができた。

これに測点間に貼られた測縄の方向をハンギングコンパスと言われる
測縄に吊るす形の方位磁針で計測したという。

今回は大正時代から稼行されているマンガン鉱山の深い坑道跡の探索だ。
黒い汚泥に足元をすくわれながら、最奥の地を目指す。



坑道・地下池・坑内分岐・・・




坑道
坑道





トップページへ