坑口を探して
光ファイバーによる回線普及率100%のITの村、西興部は
美しい村造りのため公共建築物がオレンジ色に統一されている。
紅葉のこの時期は村の色彩が壮観だ。
牧場脇の林道を抜ける。
藻興部川に沿って、
鉱山事務所跡に向かう。
鉱山事務所跡は笹薮の繁みで、
その痕跡は何もない。
少しは遺構があるかと期待したが・・・。
少し廃道化が進む林道を登る。
この先には3か所の鉱床があったはずだが、
治山の跡もある。
3号坑を目指して山を歩く。
今回はGPSを利用しての探索だ。
標高から言うとほぼ沢沿いに坑口があるはずだ。
見下ろす沢には少しの平場がある。
あそこを目指してみよう。
位置的にも3号坑付近だ。
いつものように水没しつつ沢を歩く。
当時は樋流し法(といながしほう)と呼ばれる比重選鉱で品位を上げ、
これは長い桶に桟を設けて、比重の大きな粒子から堰き止めていく方法だ。
沢沿いには埋没した坑口跡らしき場所があった。
これは3号坑だろう。
更に上部の2号坑を目指す。
鉱床図の2号坑付近だが、
その痕跡は解らない。
もう少し登ってみる。
沢沿いには鉱水の混じった部分もあるが、
付近に坑口は見られない。
さらに上流の1号坑を目指す。
1号坑付近は念入りに探索したが、
その痕跡は何も発見できなかった。
諦めて痕跡のありそうな6号坑にアプローチする。
中藻朝日水銀の沢を登る。
いよいよ「水銀」との名称は現れたが、
路盤は荒れている。
大量のヒグマの痕跡がある林道。
6号坑はもうすぐだ。
4、5号坑については手元の鉱床図に詳しい記載が無い。
6号坑も もはや痕跡は発見できなかった。
藪の消えたいい時期の探索だったが、
目ぼしい痕跡には巡り会えなかった。
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