あなたの知らない上ノ国ガイドツアー2021
2021年5月、桧山管内上ノ国町、
勝山鉱山跡
周辺の製錬所や坑道を中心とした探索ツアーを開催。
合計11名での探検だ。
小雨の中、まずは林道を抜け、
全員集合で簡単にミーティングだ。
鉱山の歴史や注意事項について少しお伝えする。
林道を少し歩いた斜面上に遺構がある。
まずはこの斜面を登る。
目指すのは昭和25年(1950)完成の
製錬所跡だ
。
斜面に残る選鉱所の廃祉。
砕いた鉱石を泡を用いて分離させる浮遊選鉱について説明する。
小雨で足元が滑りやすく注意が必要だ。
かなりの斜面で登りに躊躇する参加者もいらっしゃるが、
健脚にどんどん登る方もおられる。
余裕のある方々は少し手助けを行っての登攀だ。
浮遊選鉱の遺構が散在する。
参加者同士が遺構について、
想像を膨らましながらの探索だ。
重晶石、つまりバリウムの原料となる鉱石を産出したこと
などを説明した後は、自由時間を多くとり
各自撮影や探索に散らばっていただいた。
選鉱所から上流を目指すと廃隧道が現れる。
岩盤をくり抜いただけのトンネルだ。
一列になって進む参加者の皆さん。
如何にも手掘りの廃隧道だ。
区間は短いが、かつて鉱石を輸送する水流鋼管が這っていた隧道だ。
運よくこの辺りから雨はあがってきた。
隧道を抜けると右手に坑道だ。
レールの残る通洞坑だ。
内部は汚泥が酷いので坑口近辺の探索だ。
坑口から数mの入坑だ。
落ち葉の堆積した自然のダムで内部は水没している。
付近にはコウモリが飛び回っている。
急に飛び立つコウモリに驚きの参加者もいる。
坑口付近や選鉱所、それぞれ好きな場所で、
時間をかけて探索を行う。
そして二連目の廃隧道だ。
こちらは崩れて若干天井が低い。
テンポよく潜り先へ進む。
かつての鉱山道に沿って登る。
付近には鋼管やバルブなど、
遺構を発見しながらの山歩きだ。
最上流の埋もれた坑道付近で撤退だ。
コンパクトに集約された鉱山跡、
探索とは言え森歩きの要素も多分にある。
鉱山跡探索後は少し移動して、
廃線跡の探検だ。
土木構造物に明るい参加者もいらっしゃる。
雪覆いや隧道が連続する廃線跡。
天気の悪い中、無事、事故もなく探索を終えることができた。
参加の皆様、どうもありがとうございました。