Sb鉱山跡  探検: 北の細道 Sb鉱山跡

Sb鉱山で巨神兵眠る坑内へ潜る



北海道某所

   地下の溶融体をマグマと呼ぶが、これが地殻に沿って昇って冷え固まったものが火成岩である。
地球の薄衣である土壌の下の岩石や鉱物は、これまでに発見された90種余りの元素から構成されている。
その中で比較的多く含まれる物質は、アルミニウム(Al2O3:8.16%)、 鉄(FeO/Fe2O3/Fe3O4:4.64%)、
マグネシウム(MgO:2.62%)など8種に過ぎない。

火山岩ができるときにはその周囲にある元来の岩石は、
その熱や圧力によって新しい鉱物が生成したり、
鉱物の配列が変化することがあり、 これらは変成岩と呼ばれる。

天然に存在する90余りの元素は、あるものは気体として気圏に、
あるものは他の元素と化合して鉱物を作り、岩圏に鉱床を作る。
中には地熱や圧力、溶液性の影響を受けて、化合鉱物(=黄銅鉱CuFeS2など)を生成するものもある。

鉱物が元々置かれた状況から異なる状況に置かれると、一般に変質する。
石英が陶土化するのは、新雰囲気下での水分や炭酸ガスの影響である。
これは二次的鉱物とか仮像と呼ばれる変化である。


このように高温から冷却、ガスや水分、地圧の影響で変性した鉱石が、
岩石の割れ目に層状に堆積した部分が鉱脈である。

鉱脈を探し発見することを探鉱と言い、偶然発見された鉱石から、
地質や地形を調査し、鉱泉・ガス・動植物の繁殖状況・地名・旧鉱・口承や伝説までをも、
手がかりとして渓流や斜面の転石を探して、鉱石の露頭の発見に至る。
試薬を用いて谷側の水質を検査し、含まれる金属イオンからの徴候もヒントとなる。
露頭の発見に至れば電気探鉱等を用いてその埋蔵量を調査する。

その後はある仮定の鉱脈に向かい、坑道を採掘して地下深くを探鉱する。
今回紹介する坑道は、その坑内探鉱の成れの果ての遺構である。
ヒグマの生息域である深い山中の斜面に存在する崩れた小さな坑口。
その奥にはアリの巣のように上下に分岐した坑道が続く。


マンガン、そして赤鉄鉱の鉱床として、
昭和38年には消滅した小さな鉱山跡の深い坑道跡を見てみよう。

エゾタヌキ・軌道跡・坑内分岐・・・





探鉱坑道
( ̄u ̄;)探鉱坑道





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