北海道 Te鉱山選鉱所跡  探検: 北の細道 選鉱所

Te鉱山で道産の跳汰機に会う



北海道某所

   採掘した鉱石には目的鉱物以外の岩石が供っており、 そのまま製錬すると非常にコストがかかり効率が悪い。
金属の生産価格が市場価格を超えないように、 製錬前段階として目的の鉱物を純粋な形にするのが選鉱だ。
つまり、米や麦を脱穀するように、鉱石は事前に淘汰される。

選鉱所での作業は以下の流れを組む。

(1)貯鉱
 連続運転の選鉱に備えて、相当量の鉱石を事前に蓄える必要がある。
 次工程間で変動の影響が発生しない量を準備する。
(2)粉砕
 有用鉱物と脈石(不要鉱物)を分離するために粉砕機械を用いて、
 鉱石を粒や粉の状態にし、選鉱に適した粒度にする。
(3)分粒
 物の大きさ、細かさによって分類し、次工程がスムーズになるよう、
 それぞれが混入しないようにふるい分ける。
 繰り返し粉砕/分粒を行い、粉砕の不十分な荒い部分を取り除く。
(4)選別
 選鉱の核心部分で、有用鉱物と脈石の間の物理的性質差を利用して分類する。
 色や光沢・比重・磁性・硬さ・摩擦・親水性・電気抵抗などである。
  ・手選 (視覚により手で選り分け)
 ・比重選鉱 (跳汰機、ジグを用いて比重の異なる鉱粒に振動などを与えて分離)
 ・重液選鉱 (鉱石と脈石の中間比重液に鉱粒を入れて、浮き沈みを利用して分離)
 ・浮遊選鉱 (微粉の鉱粒が水や空気と粘着しやすいかどうかの差【=親水性】を利用)
 磁力選鉱・静電選鉱などがある。
(5)運搬
 選鉱後の鉱石を遅延なく排出するために、重力による自然な流下が有利であり、
 山の斜面を利用した階段状の選鉱施設が多い。
(6)産物/水との分離
 多量の廃石の処理や汚泥状の産物のろ過・乾燥を行い固形化する。


今回は鉱山跡に残る選鉱所の廃祉の探索だ。
選鉱方法は時代と共に革新され、効率を求めて新技術の導入が著しかった工程だ。
廃墟に眠る産業遺跡を辿りながら、
当時の選鉱メカニズムを追ってみたいと思う。





ジグ・ミル・シックナー・・・



スパイラル
( ̄u ̄;)スパイラル





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