阿寒マンガン鉱山跡  探検: 北の細道 阿寒マンガン鉱山

阿寒マンガン鉱山で35憶年の時を見る




北海道足寄町

   マンガンは鉄に似た金属元素で天然では常に化合物として存在し、 単体としては産出しない。
金属への添加物として、強度や硬度、耐食性に貢献する他、
乾電池の材料、電気抵抗の少なさから計測機等にも使用される。

原子記号Mn、原子番号25、つまり水素原子から数えて、
25番目の重量を持ち、水素原子一個の重量を1.008とすると、マンガンは54.93となる。

我が国におけるマンガン鉱業は明治の初年に始まったとされ、
鉱石のままドイツ、英国に送られたと言われている。

第一次大戦までは日本国内に大きな製鉄所の稼働もなく、
鉄強化用の合金としてフェロマンガンが独立の地位を確立するのは、
軍需による兵器の必要性からだった。

120種以上あるマンガン鉱石は第二次大戦を境に外国輸入鉱石がそのシェアを占めることとなる。
これは国内産マンガン鉱石の低品位性が起因している。


オンネトーは阿寒国立公園内に位置し、周囲2.5qの原生林に囲まれた静かな湖だ。
そのオンネトーから南東1.4qに昭和16年にマンガン鉱床が発見された。

昭和27〜28年には1,500t/年程度の出鉱があり、
29年には6〜10月間で品位48%のものを495t採掘している。
採鉱は一部坑内掘りを試みたが、後半はすべて露天掘りとなり、
現地で選鉱は行われなかった。

現在、残念ながら鉱山跡の遺構は皆無である。
しかしながら、現地には鉱泉が湧きだす滝があり、
微生物の働きにより温泉水から今なおマンガン鉱物が急速に生成する、
世界でも稀な『生きている鉱床』であることが確認された。

鉱山跡に残る温泉の滝、そこに育つマンガン鉱床を見てみよう。



滝・温泉・マンガン・・・



温泉の滝
( ̄u ̄;)温泉の滝





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