Rn鉱山跡  探検: 北の細道 Rn鉱山

Rn鉱山の立坑に怯える



北海道某所

   鉱床が地下深くに存在している場合は露天掘りではなく坑内採掘を行う必要がある。
坑内採掘法を選定する場合は以下の諸条件を総合的に検討する必要がある。

@鉱床及び 「母岩」鉱床の周りを囲う特定の鉱物を含む周囲の岩石 の性質(強度・形状・大きさ・傾斜・深さ)
A鉱石の性質(鉱種・品位・硬度・共存鉱物)
B経済性(鉱石か価格・採掘費・設備費・需要)
C関連する坑内作業(採掘・運搬・資材必要量)
D安全性(災害の危険性・通気状態)

採掘法は大きく分類するとまず、採掘場所の天盤(天井)を人工的に保持するか否かに分けられる。
母岩も鉱石も無支持で耐えられる強度を持つかどうかによって採掘方法は三種に大別される。
『支保工不要の場合』

  採鉱法   内容
 無支保上向採掘法  下部の坑道から上向きに掘り上げ。鉱石は下部坑道に落とし逆階段状の切羽となる。
 無支保下向採掘法  上部の坑道から下向きに掘り下げ。鉱石上の作業となり安全。採掘に従い天盤(天井)との距離が増し落石の危険性。
 中段採掘法  上下の水平坑道と左右の切上げ間の採掘区画を下部から掘削、生産性が高く、低品位広幅鉱脈に有効。
 坑内グローリーホール法  下部の鉱体から切上げその上端を四方に切広げ、漏斗状に形成。鉱石は切上げから下部坑に落として搬出。落盤の危険性。
 残柱式採掘法  天盤保持のため鉱石の一部を保安鉱柱として残す。盤圧が弱く鉱床が12m以下の場合に適用。/td>
 シュリンケージ法  掘削した鉱石の大部分を切羽内に残し、それを作業床面とし天盤との距離を一定に保ち、上向きに採掘する。


『支保工有りの場合』
  採鉱法   内容
 充填採掘法  採掘場所にズリ・排滓などの充填を繰り返し、隣接する鉱体を順次採掘。採掘実収率が高く安全、地盤沈下が防止される。
 支柱採掘法  掘削ごとに長さ2m程度の直方形の枠組み支保工を設置。採掘費は上昇、高品位鉱の完全採掘時に採用。


『鉱石の自重により崩落させる場合』
  採鉱法   内容
 トップスライジング法  鉱体を厚さ3m程度のスライス(水平分層)に切り分け、発破にて支柱を切断、天盤を崩落させる。
 サブレベルケービング法  鉱体を5〜15mの水平層に分離、間に採掘坑道を設けて鉱柱を採掘、天盤を崩落させながら後退して採鉱。
 ブロックケービング法  高さ150m程度の大区画を下透し、鉱石自重により崩落破砕。下部に鉱石漏斗のある坑道設置など多数の条件がある。


今回探索した坑道は石英が脆く粘土質、比較的脆弱な地層にあり、
下部坑道から15m間隔で切上げ(立坑)を設置し上部の樋押坑道と連絡させている。
この切上げの中間位置から支保工を施しつつ掘進、上盤に達したら支柱を撤去し崩落させる。
それら崩落した鉱石を後進搬出し、区画ごと上部樋押坑道よりズリ充填を実施する。
つまり鉱石の自重による崩落を利用した、サブレベルケービング法による採掘で、
採掘後の坑道に余剰のズリを充填したのだと思われる。
最下層の採掘鉱石は 「ローダー」鉱石などをバラ積みするバケット式建設機械 にて積込み、2スライスより上部は 「スクレーパー」前輪と後輪の間に土砂を削る刃を備え、地面の切削と敷き均しを行う建設機械 にて漏斗内に掻き込み積載を行う。


旧運搬概念図


今回は危険レベルの非常に高い坑道探索である。
切上げと呼ばれる立坑の脇を抜けて、 坑内の遺構を探索してみよう。






氷筍・立坑・レール・・・



prayfor3104
( ̄u ̄;)坑道跡





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