敷生鉱山跡  探検: 北の細道 敷生鉱山

敷生鉱山で坑口の冷泉を遡る




北海道白老町

   鉄は地殻中に最も豊富に存在している元素の一つで、
金属元素としてはアルミニウムに次いで第二位の存在率だ。

地球の内部核は鉄及びニッケルから形成されていると推定されており、
隕石の中にも多量の鉄が存在することからみて、
地球全体、そして太陽系の星々は鉄の存在が極めて高いものと考えられている。

鉄は工業上非常に重要な物質であるが、
炭素の含有量によってそれぞれその性質が微妙に影響される。
延びがあるもの、硬いものそして、板、菅、棒、鋳鋼と、
むしろ炭素を含まない純粋な鉄は特殊な用途にしか使用されない。


鋼の炭素含有量は製造の方法に左右される。
鉄鉱石から 「銑鉄」(せんてつ)高炉で製鉄を行うときに作られる4%前後の炭素を含む物質 を作る溶鋼(製鉄)行程と銑鉄から鋼(炭素1.7%以下)を作る製鋼工程に分けられる。
溶鉱工程では鉄鉱石を 「コークス」骸炭(がいたん)とも言う、石炭を高温乾留してガス・タールなどが分離した多孔質の固形燃料 及び 「融材」石灰石・粘土など などと高炉と呼ばれる溶鉱炉の頂上から入れ、
予熱した空気を下部から吹き込む。

ここで形成された銑鉄には多くの不純物が含まれており、
融点が低く、圧延や鍛造ができない。
そこでこれらの不純物を減らして、加工容易な鋼を作るのが製鋼工程である。


白老町の敷生(しきう)鉱山は海抜300〜400m附近に存在し、
当初は硫黄鉱山として稼行していたが、大正3年に鉄鉱石が発見され、
大正6年頃には下流の飛生部落に小型溶鉱炉を建設して製鉄を行った。

大正7年には企業経営となり、推定鉱量5,000tと豊富で品質も良いとされた。
しかしながら不況の影響を受け大正9年9月、休鉱となる。

文献で見た「6か所の鉱床」の文字。
鉱床図の入手には非常に苦労したものの、しかし目にした時点で現地への到達を確信した。
2か所の坑口に向けて現地のヤマを歩く。




専用線・飯場・鉱山事務所・・・


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( ̄u ̄;)採掘場





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