燃料タンクの墓場


入坑して間もなく、ベルトコンベヤーの巨大なドライビングプーリーが存在している。
しかもベルトの張力を調整する、
巨大なウインチが鎮座している。 巻揚げ機


コンベヤー末端のドライビングプーリー部は前後に摺動する。
ベルト交換の際には緩め、伸びたベルトにテンションを掛けるためには、
ウインチを巻き、プーリーを終端方向にスライドすればよい。 コンベヤー


少し進むと中央部が凹んだ 「アイドラー」キャリアーと呼ばれるベルトを支える回転式の架台 が続く。
空気が飽和し、舞った埃がいつまでも浮遊する。
足元に留意して進む。 坑道


支保工には架線が沿う。
ここは隧道で相手側坑門との連絡にも使用していたようだ。
架線や支保工には触れないように静かに進む。 架線


入坑100mでいよいよ坑道は荒れてきた。
80A程度の配管が多数横たわり、非常に歩きにくい。
木材支保が続く。 坑道


どうやら300m附近で埋没しているようだ。
一般に支保工に用いられる木材は、
松・落葉松・樫が一般的である。 木材支保


支保工の枠脚の寸法は長さ2.1m 〜3.5m、太さは18〜20cmである。
本坑のようにある程度長い距離にわたって支保を行う場合は、
坑外に支保材製作工場を設け、機械的に生産されるのが一般的だ。 坑道内部




コンベヤーには劣化したベルトが残る。
幅は400o程度あり、
廃止後40年程度は経過していると思われる。 ベルト


いよいよ埋没地点に到達だ。
コンベヤーごと土砂に埋もれ、圧倒的な破壊度だ。
約350m、これ以上は進めない。 埋没


埋没個所から振り返る。
なんとそこから左手方向に坑内分岐がある。
コンベヤーの無い、別坑だ。 坑内分岐



別坑も立派な支保が続く。
支保はまず、左右縦置きの枠脚を数本仮止めし、
その上に天井の梁部材(=梁枠)を載せる。 別坑


仮組した梁枠の左右からおもりを糸で垂らし勾配・水平面等を確認した後、
補正を経て枠脚ー梁枠を固定する。
岩盤と支保工の間に成木を入れて完成となる。 支保工


坑内には燃料タンクのような部材が朽ちている。
形状から作動油のタンクかもしれないが、
スクレーパーコンバインやロッカーショベルのような重機があったのかもしれない。 タンク


脇坑もやがて支保工が慌ただしく崩れ落ち、
埋没さえしていないものの、
これ以上の探索は危険と判断し、ここで撤退した。 廃祉







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坑道
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