三泉鉱山と太平山鉱山、そして桂岡鉱山
廃線となることが決定した江差線の宮越駅。
木造の待合室に少し離れた集落。
鄙びたローカル駅だ。
ここから川沿いに広い谷間を進む。
農村の合間を走り、
鉱山跡を目指す。
桜の咲く川沿いを進む。
駅から鉱山までは12km程度だ。
林道は治山の目的で入林はあるようだが、
ダブルトラックは非常に薄い。
ほとんど人は入っていないようだ。
約10km林道を進むと、
路盤はなぜか簡易コンクリート舗装となる。
工業施設付近で急に路面が変わることは多く、いよいよかもしれない。
巨岩の脇を抜ける林道。
立派な切通しに、営利な林道であることを感じさせる。
右手に塀が現れた。
どうやら太平山鉱山に到着したようだ。
まずは通り過ぎて上流を目指そう。
付近の斜面には如何にもの露頭がある。
鉱水が染み出し、
鉱山色の岩礁が見える。
やがて川向うにかなり巨大な廃墟が見えた。
あれは精錬所か・・・。
そしてやはり付近には橋が無い。
いつものように川を渡る。
雪解け水は冷たく、水流は激しい。
渡った右岸には大きなRC造の廃墟の躯体が横たわっていた。
貯水の設備のようだ。
奥に続く廃祉を目指そう。
精鉱日産60t、従業員45名、
50馬力のコンプレッサー3台、削岩機7台で採鉱し、
精錬所の規模も大きい。
山上に廃墟は続く。
笹薮に元気はなく、非常に登りやすい。
更に上部を目指す。
斜面から生えるフランジ。
付近には遺構が多数ある。
精錬所の廃墟に沿って登る。
足元は崩れやすく、
注意が必要だ。
鉱石の吐出口には
長いコンクリート鍾乳石が垂れさがる。
300mm近くある。
最上部の施設に到達した。
下からは30m程度あり、
夏場の到達は困難かもしれない。
上から見下ろすと、
廃祉が点在している。
一時は三泉鉱山とも呼ばれた、隣の太平山鉱山は治山が進み、
大きな平場には遺構は残存していない。
かつてはこちらにも巨大精錬所が存在したようだ。
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