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恵方巻(えほうまき)(おも)うことを徒然(つれづれ)なるままに】
節分(せつぶん)に巻寿司を恵方巻と云って食べる今のあり方は日本古来のものではない。
そもそも恵方を向いて、巻寿司をまるかぶりするなどと言うことは恵方に鎮座(ちんざ)
する神(歳徳神(としとくじん))様に失礼ではないか。
まるかぶりしている御自分のお姿を想像されよ、百年(ひゃくねん)(こい)(さめ)るというもの。
何よりも日本人は神様を冒涜(ぼうとく)するような民族ではない。
恵方巻の起源・発祥(はっしょう)については諸説紛々(しょせつふんぷん)ではあるが、商魂逞(しょうこんたくま)しいのは良い、
しかし、日本人の(ほこ)りや伝統さえも無くさせてしまいそうな商売のしかたは(いか)
()なものかと想う。
 商売の邪魔(じゃま)をしたくないので()えて書く。一人一人が歳徳神(としとくじん)様の方(恵方(えほう))を
向いて恵方巻をお供えする仕種(しぐさ)をして、しかる(のち)に適当な大きさに切っていた
だく。
 以下、歳徳神(としとくじん)について「かごしま暦」より
歳徳神(としとくじん)は一年中の万徳を司る神と言われ、この神の方に向かって進路を開けば
万事大吉とされる。この方角を恵方(えほう)という。
 恵方(えほう)は得方あるいは兄方と記され、時には明の方(アキノカタ)とも称される。
その年の干支に基づいて吉とする方位を定め、年の初めにその方角の神仏に参詣(さんけい)
するというのが恵方(えほう)の意味である
習慣として、歳徳神(としとくじん)のある方を恵方と定め、恵方棚(歳徳神)を設けてこれを祀る。
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