枕草子「中納言まゐり給ひて」(百二段) 問題
中納言まゐり給ひて、御扇たてまつらせ給ふに、「隆家( a )いみじき骨は得て侍れ。それを張らせて参らせむとするに、 bおぼろげの紙は cえ張るまじければ、 @もとめ侍るなり」と申し給ふ。「 dいかやうにかある」と A問ひ聞えさせ給ヘば、「すベていみじう侍り。『さらにまだ見ぬ骨のさまなり』となん人々申す。まことにかばかりのは見えざりつ」と、言たかくのたまヘば、「 Bさては、扇のにはあらで、海月のななり」ときこゆれば、「これ隆家が言にしてん」とて、わらひ給ふ。
Cかやうの事こそは、かたはらいたきことのうちに入れつべけれど、「一つ eなおとしそ」といヘば、いかがはせん。
問1 (1)問題文中で、語幹のない下二段活用の動詞はどれか、それを基本形にしたものひらがなで記しなさい。(2)問題文中で、撥音便になっていて撥音が表記されていない助動詞はどれか、本来の形にしたものとその文法上の意味を順に記しなさい。★★
問2 空欄のaに適当な助詞を記しなさい。★★
問3 bおぼろげの、cえ張るまじければ、dいかやうにかある、eなおとしその意味を記しなさい。★★
問4 @もとめ侍るなりとは、どのような物を「もとめ」ようとするのか。★★★
A問ひ聞えさせ給ヘばで使われている敬語について、その種類と敬意の方向を説明しなさい。ただし、人物は下の記号で記すこと。★★
イ 中納言 ロ 中宮 ハ 作者 ニ 人々
Bさては、扇のにはあらで、海月のななりとはどういうしゃれか説明しなさい。★★★
Cかやうの事こそは、かたはらいたきことのうちに入れつべけれと言っている作者の気持ちを説明しなさい。★★★
問5 「枕草子」の作者名・ジャンル名・成立した時代・作者が仕えた主人の名(2字)を順に記しなさい。時代は、前・中・後期まで答えること。★
枕草子「中納言まゐり給ひて」 解答用紙(プリントアウト用)
枕草子「中納言まゐり給ひて」 解答(解説)
枕草子「中納言まゐり給ひて」 現代語訳
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