先従隗始(『十八史略』巻一・楚) 問題
※ 問題本文はすべて横書きかつ白文です。問題に取り組む前に、予め教科書などで訓点付きの本文を読んでおいてもいいことにします。
戦国時代、燕国では王の?會が無能で、遊説家の甘言に乗せられ、臣下に王位を譲って隠居するなど乱脈な政治が行われ、混乱の極みにあった。そのすきに乗じた斉の攻撃により、?會は殺されてしまった(?は口偏)。
燕人立太子平為君。是為昭王。弔死問生、卑辞厚幣、以招賢者。問郭隗曰、「斉因孤之国乱、而襲破燕。 @孤極知燕小不足以報。誠得賢士 a与共国、以 b雪先王之恥、孤之願也。先生 c視可者。得身 d事之。」
隗 A曰、 e古之君、有以千金 B使涓人求千里馬者。買死馬骨五百金而返。君怒。涓人 C曰、 D死馬且買之。況生者乎。馬今至矣。不期年、千里馬至者三。今王必欲致[ f ]、先 g従隗始。 E況賢於隗者、 F豈遠千里哉。於是昭王為隗改築宮、師事之。於是士争趨燕。
問1 a与・b雪・c視・d事・e古・g従の読みを送り仮名が必要なものはそれも含めてひらがなで記しなさい。現代かな遣いでも可。また、空欄のfに当てはまる語を次のア〜オから選びなさい。
ア 主 イ 君 ウ 民 エ 士 オ 孤
問2 @孤極知燕小不足以報を訓読する際、「不」と「足」にはそれぞれどういう返り点を記せばいいか答えなさい。不用な場合は×印を記しなさい。★★
問3 A・Cの「曰」はそれぞれどこまでかかるか。次から選びなさい。★★
ア 況生者乎。 イ 馬今至矣。 ウ 遠千里哉。 エ 士争趨燕。
問4 B使涓人求千里馬者を訓点を考えて書き下しなさい。★★
問5 D死馬且買之。況生者乎。について、
(1)訓点(返り点・送り仮名)を書き入れなさい。★★
(2)口語訳しなさい。★★
問6 E況賢於隗者において、「隗」と「賢於隗者」は、隗の話ではそれぞれ何にたとえられているのか。本文中から抜き出しなさい。★★
問7 F豈遠千里哉を訓点を考えひらがなのみの書き下し文にしなさい。★★
問8 「隗より始めよ。」の、(1)本来の意味と、(2)現在通常使われている意味を、それぞれ次から選びなさい。★★
ア 私のような凡人からまず優遇せよ。 イ まず私の意見に従って始めよ。
ウ 言い出したものからまず実行せよ。 エ 愚かな者からまず努力せよ。
エ 他人任せではなく自分から始めよ。
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