狐借虎威(「戦国策」) 問題

 ※ 問題本文はすべて横書きかつ白文です。問題に取り組む前に、予め教科書などで訓点付きの本文を読んでおいてもいいことにします。
 戦国時代、楚の宣王のころは、北方の秦・魏(ぎ)・斉(せい)の国々が強大であった。その楚の将軍として権力を握っていたのが、王族の一人である昭奚恤(しょうけいじゅつ)であった。ある時、宣王が群臣にたずねた。「北方では、我が国の昭奚恤(しょうけいじゅつ)を恐れているということだが、本当なのか。」と。誰もこれに答える者はいなかった。江乙(こういつ)は王の前にすすみ出て、次のような話をした。江乙は、実は魏が送り込んだ人物であった。

 

虎求百獣而食 a。得狐。狐曰、『 b無敢食我也。天帝使 c長百獣。今子 d我、是逆天帝命也。子 @以我為不信、吾為子先行。子随我後 e。百獣之見我、而 A敢不走乎。』虎 B以為然。故遂 f g行。獣見 h皆走。虎 C不知獣畏己而走也。以為畏狐也。(『戦国策』)


問1 b・c・d・e・fの読みを送り仮名が必要なものはそれを含めて記しなさい。

問2 a・g・hのはそれぞれ何を指すか。本文中の語句を抜き出して答えなさい。★★

問3 @以我為不信・A敢不走乎・B以為然を口語訳しなさい。★★

問4 C不知獣畏己而走也を書き下し文にしなさい。★★

問5(1) 百獣、虎、狐はそれぞれ何の比喩になっているのか。★★
  (2) 江乙はこの話によってどういうことを企図しているのか。簡潔に説明しなさい。★★★

問6 「虎の威を借る」は、現在どのような意味で使われているか。「強いもの」「弱いもの」という語を用いて記しなさい。★★


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