栃木県大田原市蛭田 　　余瀬
国道400号線の蛭畑交差点から西へ向かう道路と南北に交差する「秀衡街道」と呼ばれる街道跡ある。現在は畑となっており、周辺の畑に比べ多少窪地になった約7メートル幅の街道跡が今でも残ってる。古代の官道である「東山道」とは少し離れている事から東山道の脇街道であったと考えられている。ここから北の那須野が原カントリークラブの敷地内にかつて「秀衡山」「秀衡窪」という地名があったことから、蛭田からそこを経由して黒羽の余瀬のあたりで東山道に合流したものと思われる。余瀬のあたりの東山道も「秀衡街道」の名が残っている。秀衡街道の名は、当時栄華を誇った奥州藤原三代からきている。この街道はまた関街道と呼ばれていた。白河の関を通る事からその名がある。この道はいくつかの道筋が有ったようである。余瀬から南に下がった所にある相の川に架かる橋には秀衡橋の名がある。また、この近くにある道の駅那須与一の郷の看板には「秀衡街道」と記されている。この付近を通っていたのであろうか。また、さくら市と那須烏山市の堺を直線状に走っている古代の東山道と考えられている将軍道と云う道があるがこの道も俗に秀衡街道と呼ばれている。余瀬に通じる秀衡街道と同じなのであろうか。