愛知県名古屋市
小栗とは説教節や歌舞伎で有名になった「小栗判官」のことで、閻魔大王によって、この世に餓鬼の姿で送り返された小栗が、車に乗り人々に曳かれて藤沢の遊行道場から熊野湯の峯までを旅をする話で、その様子が説教節「小栗判官」で歌われるというものである。名古屋で小栗街道と呼ばれる鎌倉街道は甚目寺の萱津、中村区の東宿、米野を過ぎ、中川区露橋を通る道であるが道筋のほとんどは失われている。東別院の西側あたりにあった犬見堂と山王稲荷社の間を鎌倉街道が通っていた。これが現在の山王通でこの部分がわずかに残る小栗街道である。中川運河に架かる小栗橋の西詰めの小栗通という地名があったが現在は消滅している。町内会名として小栗町は存続している様である。
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