ランキンサイクル (HTML5版)

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低圧側圧力
P1:MPa
高圧側圧力
P2:MPa
タービン入口蒸気温度
T3:

プログラム解説

一般的な新型の発電所の値は以下の通りです。
ちなみに現在大型貨物船・タンカーはディーゼルエンジンの性能向上により 取って代わられましたので、船は原子力の軍艦くらいにしか使われていません。 よってランキンサイクルの使用法は大部分が発電所です。
また実際の発電所は多段式などの工夫で効率を上げていますが、 各種損失があるため効率はもう少し低くなります。

種類 低圧側圧力[MPa] 高圧側圧力[MPa] タービン入口蒸気温度[℃]
火力発電
(石炭)
0.0033〜0.0066
寒い地域ほど充分冷やせるため
低くできる
24.5 600
原子力発電 6.8 284
地熱発電
(ドライ・フラッシュ)
0.008〜0.1
(背圧式は大気圧と同程度)
0.24〜1.3 140〜260
太陽熱発電 トラフ型・タワー型などの種類によって異なるが、大体原子力と火力の中間

ちなみに日本の地熱発電所(特に東北以外)は立地が悪い所為か 200℃以下の比較的低温・低圧力の所が多いようです。 その分低圧側の圧力を下げて出力を稼いでいるようですが、 地熱発電の場合蒸気に不純物が含まれているため、 火力や原子力ほどには出口圧力が下げられません。 DCHE のような閉じた系なら純水が使えるため他の方法並みに出口圧力が下げられ、 効率が向上します(温度ではなくQ1同等でも効率は上です)。 こういった面でもDCHEは有望だと思うのですが。

2019/1/30追記
昨年の地熱学会で報告がありましたが、 DCHEは効率が悪く経済的に成立が難しいようです。 残念。

参考文献
FNの高校物理熱機関の効率(蒸気動力サイクル)

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