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狭山剣心会の紹介

狭山剣心会は,昭和 46年 10月に創設され,クラブ員が 300名を超える時代がありました。
現在は,野球やサッカーが盛んな時代となり,現在のクラブ員は非常に少なくなっておりますが,
会員は父兄共々仲が良く,バーベキューや各種イベント等で指導者と交流し,楽しく過ごしております。
これから狭山剣心会の紹介をしますが,剣道をやりたいと思う少年少女,子供に剣道を習わせたいと思う
保護者がおられましたら,是非入会の上,私達と一緒に狭山剣心会で楽しい思い出作りをしませんか。
尚,保護者の方で剣道を始めたい,再会したい方がおられましたら,子供と一緒に剣道をしてみませんか。
もちろん経験,未経験は問いません。

(1)指導方針

狭山剣心会は,剣道で養われる礼儀を大切にし,練習開始時に子供たちが唱和をする
わたくしたちの目標
@礼儀を正しく決まりを守りましょう。
A先生の教えをまもり,友達と仲良くしましょう。
B正しく強く明るい子供になりましょう。
C正しい剣道と学習にはげみましょう。
D身なりを清く,道場を美しくしましょう。
の目標5則を指導の方針として厳しい中にも愛情を持った指導を実施しております。

(2)剣心会の歴史

創設時、中心になって、ご尽力頂きました中弥好美先生が、10周年の記念大会で
話された挨拶を掲載します。長文ですが、経緯が、ご理解頂けると思います。

中弥好美名誉会長の挨拶要旨

昭和46年10月、非常に熱心なお母様方と剣道愛好家の献身的なご努力により、又子供達の住む環境を
出来るだけ良いものにしようと日々努力して下さっている町長以下教育委員会の熱意により、この剣道ス
ポーツ少年団は発足いたしました。
当時、場所がなくて困っていましたところ始めて吉川町長にお会いし、社会教育の一環として青少年の非
行防止のため、健全な心身鍛錬のために、剣道をしたいと申し上げますと百年の知己にでも逢った時のよ
うに非常に気安く、教育委員会の体育連盟の一部としてであれば何時でも学校の体育館を使ってもよいと
いうことで学校当局のご好意により週2回水曜日と、日曜日にお借りして心身の鍛錬に励んでいます。
今年、10年目を迎え、300名を越す大所帯となりました。最近昭和元禄とも称されその当時に比べれ
ば数倍の混乱の時代であり、価値喪失の時代でもあります。今日、物質文明が社会的、経済的、政治的に
開発され、石油ショック以来、消費、経済成長の中にあって、人間の欲望が、人間の知恵を離れて知恵を
押しつぶそうとしています。
最近、特に大人も子供も、非常に贅沢になり古くから伝わる精神文化を阻害しようとしています。
昭和54年総理府が発表した青少年白書によりますと日本の青少年は、個人生活を重視する反面公共心が
薄く、しかも自立心がひ弱、自分の意見を主張出来ない若者が増えてくると、国際社会で通用するかどう
か心配だといわれています。
最近の子供達に欠けているものは、飢え、痛さ、寒さ、暑さ、自然であるといわれ、総じて体力、忍耐力
がなく礼儀や尊敬の念に欠けていると言われています。
我が国の将来を担う青少年を育成する日本の教育は、戦後35年、学校教育の成果と欠陥を反省する重要
な時期にきています。
最近の勉強の目的は、受験、進学、就職といった即物的なものになっています。子供達になくてはならな
い友愛、協力、援け合い、正直等、心の美しさが失われようとしています。
教育は、ご承知のように生涯教育とも言われ、幼少年時代の躾又は教育が、その人の一生を支配すると言
われています。
その「躾」を真剣に考える時、学校だけに頼ってきた日本の教育は、今後、家庭において社会において大
いに取り組まねばならない時期にきています。
最近、社会教育が序々に盛んになって参りました。特に身体の成長過程に即した幼少年期でなければ、その
効果が乏しいと言われている時、この剣道は、心身を鍛錬して旺盛な気力を養い、剣道の特性を通じて礼節
を尊び、信義を重んじ、誠を尽くして自己の忍耐力を培う上において最も良いとされ、師弟が、全力で互い
に身体をぶつけあい、共に汗を流して業を磨く、古来から伝わる修練法は、最も価値ある教育法の一つであ
ります。
このように剣道にかけるお母さんや、社会の期待が極めて大きく、指導者の人格を通して人間形成を行うこ
とになるだけに指導者の責任は重く、指導に当たる「剣心会」の皆様方は、自らの人格を養い修練に励んで
いる訳です。そして愛情をもって指導に当たっています。
剣道指導において、最も大切なことは、幼少年達が、剣道を自分自身の生活の中に取り入れて、長く一生を
通じて剣道の稽古が出来るようにするようには、いかに指導したらよいか、子供達が自主的に喜んで剣道の
稽古をする基礎を作る、自分から意欲的に剣道の稽古をするようにする、稽古をしないではいられないよう
には、どうするか、最初は、遊びの段階から面白く愉快に、苦しみを、少なく熟練するに従って苦しみを与
えていく、そして、その苦しみに打ち勝つことを楽しみに感じさせていき、最後に、苦しみを楽しむ、そう
いった興味を持つために、いかにしたらよいか、愉快に練習するためにどうするかを考えてやる必要があり
ます。
お家の人が深い理解を持って励まし、伸ばし、育てることによって、子供達は自然と、その中に入っていき
ます、子供を信じていただきたい。
大人でも、子供でも、色々な欲望があります。その中でも特に人に認められ、理解されたいとする、欲望は、
大変強いものがあります。お前は出来るのだという、子供達を認めることによって、これが大きな自信にな
って行動に結びつきます。
幼少年剣道の特性を大きく分けて三つあります。その一つは、幼少年達の健康体力に見合った指導で
@剣道の基本を正しく指導して技能の向上をはかる
A健康で体力のある子供
B何事もやりとげる子供
気力、忍耐力、判断力、決断力、集中力、真剣さ、不言実行、まじめさ等、心を豊かにする、諸徳を培う礼
儀、信義、謙譲、勇気、至誠、といった無限に広がる才能、素質を皆様方の努力と熱意によって開発され、
やがて立派な社会人になった時、私達、親が安心の出来る人から信頼され尊敬される人になるためにどうあ
るべきかを考えていただきたい。
人間の運命は、その人が生まれて死ぬまでの間を言います。どのように立派な人でも駄目な人でも金持も、
貧乏な人も、人間終局の果てに死があります。
仏教の言葉の中に「因果応報」という言葉がございます。今日の結果は、過去の原因によります。従って将
来、好い結果を得るためには、今、その原因を考え修正すべきです。
その方法は、自然環境を良くすることと、もうひとつは情報化社会に住む私達、親が色々な知識を身につけ
て、教育的生活環境を変えることで、私達自身、正常な生活態度を維持すると同時に豊富な人生経験をを通
じて培ってきた道を反省して正しい道を教えることが、本当の、ご家庭における躾だと思います。
最近、子供達に剣道をさせる親が増えて参りました。
その動機を聞いてみますと友達の稽古着、袴のかっこ好い姿に憧れて入った子供、又、お母さん同志の世間
話に花が咲いて剣道の中の諸徳、礼儀が正しくなった動作が活発になり、病気をしなくなった、特に冬場、
風邪を引かなくなった等、剣道礼賛の言葉に、そんなによいのなら家の子供にもさせようということで入団
してきた等色々ございます。
けれども入団の時期は、4月の花咲く気候の好い時期ですから朝起きも非常に楽ですが、道場での厳しい躾、
暑中稽古、寒稽古、特に冬場に入ると出席率が低下します、しかし「好きこそ物の上手なれ」と申しますが
休まずに、こつこつやる子供は、上達も早く、伸びますが、反対の子供は脱落していきます。
剣道に「一刀は万刀に変化する」と言う言葉がございます。
「一刀」即ち基本を反復練習することによって「万刀」即ち色々な変化、技を身につけることが出来るとい
う訳です。
礼儀を中心として子供たちの中になくてはならない心を豊かにする躾を剣道を通じて教えていきたい。我が
国の歴史と共に進歩発展して参りました、民族文化、私達の祖先が残してくれた遺産文化を剣道という、ス
ポーツ形成でもって、この貴重な伝統を、固定化してものではなく、今の民主主義の世の中にマッチしたも
のに修正して永く正しく伝えていきたいと念願しています。
利害関係の違う人々が集まって行う会の組織で、一番大切なものは「和」の精神です。
人を先に立て、争う心なく、礼儀を乱さず遜りて、我が為に悪しくとも、人の為によき様にすれば、いつも
初会の様にて仲悪しくなることなし、一味同心して、お役に立つ心を、葉隠れは、謙譲の美徳の中に見つけ
ています。
やがて立派な社会人になって、日本全国何処に居ようとも、この父母の居る狭山の土地こそ、心の故郷とし
て、何時までも、印象に残るような剣の心を伝えて行きたいと思います。

(3)指導者と役員の紹介

師範 松尾 剛男(教士七段)社会体育指導員初級
会 長 貞本 康仁(錬士六段)
副 会 長 谷澤 克洋 (五段)(事務局長)
指 導 員 向山 寿男(錬士七段)
指 導 員 植田 敏也(六段)
指 導 員 久保 知洋(六段)
指 導 員 辻本 彰彦(五段)