ねこたび日記

2025年11月11日(火) 続き  
港を離れてみかん畑へ。

どこの畑にも黄色い珠が目に鮮やかに。
もうすっかり顔なじみになった畑の方に会いました。
「あれ?また来たのかい?」
「はい、今港で猫と遊んできました。(笑)」
ちょうど朝の摘み取り作業がひと段落して休憩しているところだとか。
今年のみかんの作柄を訊いてみると、
「まあ、いつも並みかなぁ。今年はちょっと極端な天気が多かったから心配したけどね」
比較的天候が安定している瀬戸内でも今年の夏は大雨や強風の日があったそうな。
「そうそう、島に宿できたの知ってるかい?」
「え?」
「本土から来た人が昔の家を改装して宿始めたよ。もっとも一軒貸し切りで泊めるみたいだから一人だとかなり高いだろうけど。3万円くらいになっちゃうんじゃないかな。人数いれば使えるだろうけど」
民泊かな?
だとすれば年間の営業日数に制限があるかもしれないけど、一泊3万円じゃちょっと私には無理。(^^;
今のところあまり知られていないこともあって泊まりに来る人は少ないという。そもそも睦月島自体があまり一般に認知されてないしね…私はこの島大好きだけど。
「これ、ジュース代わりに持ってって」
いまもいだばかりのみかんを4ついただきました♪
ほんと、秋にこの島に来ると水入らずなんですよね、私。
お礼を言っていつもの道を通って丘をゆっくり登っていきます。
途中の道端にバタバタが停めてありました。

空は相変わらず薄い雲が覆ってて。時折陽は差すんですが丘から見下ろす港の風景はちょっと白っぽくて。海の色が出ない…。

それにしても、上から見下ろすとよくわかるんですが、この島でも栽培をやめてしまったみかん畑が増えました。13年前初めてこの島に来たときはここから港の集落の手前まで一面みかんの黄色で覆われていたものですが、今は途中の中腹部分は栽培をやめてしまって一面荒れた状態になってしまっています。高齢化、後継者不足…国の農業補助政策はコロコロ変わる。このままじゃ全国に名をはせた忽那のみかんは遠からず…そんな危惧を抱くのは私だけではないはず。
「みかんは私の代で終わりだよ。跡継ぎもおらんもん」
そう言っている島の方も少なくありません。
もちろん皆さん、息子さんはいらっしゃいます。でも、皆島を出て松山や今治といった本土の都会に出て行ってしまったという。
「苦労ばかり多くて実入りは少ないのさ、みかんは。若い人がやりたがらないのもわかるんだよ」
みかん栽培だけではなくて全国の農業で指摘されている問題ですよね。なのに国は過去40年間、こうした第一次産業に全然テコ入れをしてこなかった。「農作物なんか米以外は全部輸入すればいい」という安直な考えでずっと来た。そのツケが今になって出てきて慌ててる。ほんと、大馬鹿だよね、日本の歴代農政担当者。
平野部と違ってこうした島嶼部は大規模集約化などはできない。ならどうするか。今となっては非常に困難な問題だけど、それを国が率先して解決しようとしないと…。
早く手を打たないと瀬戸内の島々のみかんは本当に消えてしまう…。

今日は海の色がイマイチなので野忽那を望む場所には出ずに、T字路を右折して東の浜に下りてきました。
軽トラの荷台後部に「睦」。もちろん「睦月」を表す文字です。
軽トラごとフェリーに乗って荷出しすることもあるんですよね。

このあたりの小道を入ると趣のある情景が。

いかにも瀬戸内の小島らしい細い路地。

でも、この東の浜の家々にも空き家が増えました。この路地もかつては猫たちがよく出てきたものですが、今は空き家が増えたせいで東の浜あたりの猫の数はめっきり減ってしまいました。
人がいなくなると猫もいなくなるんですよね…。

かつて伊予絣の行商で栄華を誇った睦月島。その面影は家々の立派な造りから窺い知ることができます。

長屋門のある家もたくさんあって。

通りのとある家にあったホワイトボード。
農事の告知とともに島の人たちの交流の一端が見えてちょっとホッとします。

浜でお昼を食べて、13時前に学校に戻ってきました。
チャトラーズ、お出迎え。(^^;

ちょっと西の浜に行ってみようか。
ついてくるかい?

と言うと、数匹の猫たちが私の後をついて。
こうやってついてきてくれるとちょっと嬉しい。

ちょっとあちこち寄り道しながら…、

この大きな門のある家も今は空き家。表札がなくなっています。

学校から歩いて数分のところ。西側の浜の家々が湾曲して見える場所。ここも私の好きな場所。
来るといつも午後はここで猫たちと遊んでますね。彼らももうそれを覚えたかな?(^^;

ホント、空の色が白いのが残念。晴れていれば半逆光で猫たちの毛がきれいい光に縁どられるんだけど。

あらら、4匹も来ちゃった。(^^;
朝、撮影会をやったのはこの対岸。

ちょっと薄日が差してきたので猫たちは堤防の上でマッタリ。

毎年毎年同じような構図とってるんだけど、ここのアングルはいつ撮ってもいいです。また猫たちがほんとにいいモデルさんしてくれるんですよね。

ゴロニャン♪

撮影会が終わったら、みんな私の膝の上に。

さすがにこれだけ乗ると重い。(^^;

気が付いたら14:30近くになってました。もうすぐ帰りの船が来る…。

後ろ髪を引かれながら、港へ。
また来年の春に来るからね…。

明日は晴れるという予報。さてどこに行くか…。
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