ねこたび日記

2024年11月29日(金)曇り時々晴れ 佐柳島三日目 
最終日です。
今朝も堤防に上がってくつろぐ猫たち。

日の出は今日もダメでした。厚い雲が。(^^;

ま、こういう年もあるよね。そうそう巡りあわせがいい時ばかりじゃない。

それでも昨日よりは雲の位置が高かったので、その下の空がいくらか染まって海の色もいくらか薄茜に。

今日も本浦の猫たちは元気です♪

この子はやんちゃで甘えん坊♪

8:00の船は来ました。長崎にもちゃんと寄港して。

でも今日も天気は荒れ気味だそうで。今は凪の時間だけれど、また午後から風が強まる予報。予想最大風速、佐柳で11m。三日間で一番強い風になりそうな。あろうことか、低気圧がまだ伊豆半島沖に居座っていて発達しているそうで。
たしかに四国本土の空を見れば、相変わらず流れが速い。
ことによると午後の船はまた欠航になるかもしれません。

陽が出てきたと思ったら急に青空が広がって…今日もこんな感じで陽が出たり翳ったりを繰り返すんでしょう。

今日は夜の飛行機で帰らなくてはいけません。
船欠航なら延泊という選択肢もありますが、そうなると飛行機はキャンセル。早期予約の割引便なのでキャンセルとなると50%の手数料がかかってしまいます。さすがにそれは避けたい。幸い午前中はまだ風が緩いようなので予定を早めて10:00の船で島を離れたほうが無難ですね。
ちょっと残念。昼過ぎまでいたかったんだけど。(^^;

ホステルに帰る途々、猫たちに挨拶しながら。

本格的に島猫撮影を始めて15年。
ライフワークであるタンチョウ撮影と並ぶほどの比重を占めるようになってきました。年間で撮影に費やしている日数もタンチョウ26日、島猫21日と拮抗してきて。もちろん地元の猫も撮っているので猫全体では撮影枚数ははるかにタンチョウを凌駕しているのですが。(^^;
そこまで島猫撮影にのめり込むようになったのはなぜだろう??

「なんでわざわざ遠くに行くの?猫なんかその辺にいるじゃない!」
母親がまだ家にいた頃、さんざん言われたものです。
言われてみればその通りなんですよ。しかも地元、いやすぐ身近にすごく懐いてくれていてしかもこちらの意をくむようにモデルを務めてくれる子さえいる。
だから地元の猫だけで写真集を編めと言われれば編む自信もあります。しかも一般の猫写真家が出しているもの以上の写真集にできるとも思う。
そういう意味ではあえて遠征して猫を撮りに来る理由はないのかもしれないですね。

それでも島めぐりをやめられないのは…ひとつは旅に出る解放感。これはタンチョウ撮影にも通じますが。
もうひとつは…猫だけではなく「島」の魅力に取り付かれてしまったんだと思います。それは…風景もだけど、何よりそこに住む人たちの温かさと優しさに触れて、それが懐かしく感じられて何度も来たくなるんだろうな、と。そしてその島の人のやさしさがそのまま猫たちに乗り移っているような気がするから。この佐柳島は特に。

佐柳島と睦月島はそういう意味では双璧ですが、ほんとうにここの猫たちの性格はおっとりしていて懐っこくて。
猫の性格は共に暮らす人の性格を映す、と言った人がいます。
だから、島の猫たちに会い、島の人たちと触れ合うことでなんだか心の潤いを得られるように感じるんでしょうね。
ただ写真を撮って終わり、じゃない旅だから続くんだろうと。もし単なる「撮影旅行」だったらきっと数年で飽きが来ていたはず。いくら猫が好きでも。

タンチョウ撮影とはまた異質かもしれない。
タンチョウ撮影は私のライフワークで「魅せられた生き物」の生態とその物語を記録して絵にしたい、という想いで続けています。
でも猫撮影は…自分の心の潤いを求めて続けているのかもしれない。方向性がちょっと違うかも。
そういう意味ではもう一つのライフワークに位置づけてもいいのかな?

いずれ…今懐いてくれている子を手元に引き取る日が来ます。私のガンの術後経過観察が明ける二年後…。それはそれで楽しみにしているのですが、そうなればおそらく島猫撮影はこんな長日程で来ることはできなくなることでしょう。せいぜいできても一泊か二泊。日帰りか一泊で行ける田代島か、この佐柳に来るとしたら夕方の船で来て二泊、三日目は朝の船で帰るということになるでしょうね。タンチョウ撮影も二泊でトンボ帰りになるかな。(^^;

それまでは癒しを求めて日本中の島をめぐるつもりでいます。
ホステルに戻って朝食。
予定を早めてチェックアウト。港に向かいます。
また来るからね。元気でいるんだよ!
船が来るまでの間、桟橋にいる子たちとしばし触れ合って…いつものことだけど、後ろ髪惹かれるなぁ。

山路商店のお母さんが「今度はまた5月かい?」と。
はい、また5月に来ますよ。それまでお母さんもお元気で!

ホステルに泊っていた人は私以外は今夜も連泊なので、この船に乗るのは私一人。
10:00、定刻に出航。
後甲板に立って桟橋を見れば、山路のお母さんとMさんが手を振って見送ってくれていました。また来ますね!

高見との間の瀬はかなり揺れました。風でしぶきも飛んできて。
ちょっと名残惜しいけど酔ったらまずいので、佐柳島と小島が小さくなったところで船室に入りました。

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