脳の血管が繋がったぁ
(その2)

午後十時近くになって、ミドリさんご夫婦は揃って姿を見せてくれた。
「何でそんなヤツに会わないかんのや」
この言葉を聞いていただけに…、本音はドッキドキです。
何気ない顔をして、何気ない笑顔を造って、
(第一印象が肝心なんや、スマイル、スマイル)
「こんばんわぁ、はじめまして〜」と何気にご挨拶、フッ……

さぁ、どこから、何から話しましょう?
お母様が少し霊感が強い方だとか聞いていましたので、
「神様みたいな存在があるって気づいたんですよ、信じれますか?」
こんな話から入っていったと記憶しています。
「あぁ、お袋が霊感が鋭い人なんで、色々聞いてきましたから…」
「 病気って、人の係わりが変るための天からのプレゼントなんですね。」
「まぁ、そういうこともあるでしょうねぇ、判りますよ」
うん、最初はまずまず、すべりだしOKってな感じです。

具合が悪い人に会うと、イキナリその人の痛みが響いてくるのですが、
こちらの頭がじわりと孫悟空の金の輪のように締め付けられてきます。
このままでは、話をする事が辛いので…
早いとこ触らせて貰って、楽になりてぇよ〜
「チョッと触らせて貰って良いですかぁ?」
(時間も無いことだしぃ)等と心で言い訳しながら…
我儘ですが、早々に「気」のクリーニングをさせてもらう事にしよっと。

ご主人の後ろに立つと…
(うわぁ〜頭痛ぁい、背中痛ぁい、たまりませ〜ん)
人に触らせて貰って、体験する事が沢山あります。
頭蓋骨の周りに、一見肉の塊のように「気」が溜まっています。
頭皮のまでに1センチほどあって、押すと指が埋まるのです。
これの状態は初めてです、背中もぶわぁ〜と溜まっています。
頭と同じように、押すと指が埋まります。
ご本人にも、奥さんにも触って確かめてもらいます。
えぇ〜、うわぁ〜!こんなにぃ〜!みんなビックリ!

「あのぉ、言っても良いですかぁ?」
「貴方に『思い上がりがあるから直しなさい』と言われているんですぅ」
「あ〜、わかりますよ、あったと思いますよ」
(ほっ、ス、スイマセン、偉そうに…アセアセ(ー_ー;))
「それと、奥さんが『我儘だから、変りなさい』って…言われるんです」
(こ、こんな偉そうなこと、言いたくありませぇ〜ん、ふぅ〜っ)
妻「わかります、わかります、ごめんなさい、変ります」
そんな会話をしながら、ヒーリングをし続けること約30分

そして、見事にぶわぁぶわぁの「気」の溜まりは消えたのです。
こうなると、おもしろい、実におもしろい!
(30分で消えちゃったよ〜ぉ、やったぁ)
妻「へぇ〜、背中のも肉じゃ無かったんですねぇ、ふぅ〜ん?!」
体験させてもらっちゃったぁ、やるじゃん君ぃ
なぁんて、自画自賛
さっきまでのドキドキ、ハラハラはどこへやら…
とりあえず、夜も更けてきましたので…
本日のところは、お引取り頂いて、
その後は、奥様の我儘改善のお手伝いとあいなります。


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