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爪木崎の水仙
 (2004.1.31 〜 2.1)


伊豆下田の爪木崎では毎年1月末頃まで水仙祭りが開催されています。最終日ぎりぎりですが、大室山近くのXIV伊豆に前泊して爪木崎の野スイセンを見に行きました。

往きは晴れ間もところどころにのぞいている日だったので富士山が見れたらいいな〜と、箱根ターンパイクを上がってから伊豆スカイラインを走るルートをとりましたが、富士山のまわりは雲に覆われていて残念ながら美しい姿を見ることはできませんでした。


大室山(左上写真)麓にある桜の里に立ち寄りました。桜が咲き揃うにはまだまだ早い時期でしたが、それでも何本かの早咲きの木には5、6分咲きの花が見られ、メジロが花から花へと蜜を吸いながら飛びまわっていました。


伊豆の山かげと夕焼け。明日の天気も良さそう・・・!。
日の出と大島のシルエット。今日は曇りがちの天気・・・?。


朝10時に大室山近くを出発。海岸沿いの135号線を南下して下田に向かいます。柿崎の信号で案内標識にしたがって左折し、須崎御用邸の横を通り過ぎると間もなく爪木崎です。

スイセン祭りは昨日で終わったとはいっても、今日は土曜日なので相応の人ごみを想定していたのですが駐車場(料金 500円)も比較的空いており、ちょっと拍子抜けとともに、おやっ!?と悪い予感です。


野水仙は爪木崎海岸に沿った広大な平地や崖地一帯に群生しているのですが、花はほとんど付いてなく、葉先も傷んで茶色になっていました。暖冬の影響ですべて咲き終わってしまったのかとも最初は思いました。

しかし、なにか酷く荒らされてしまった後のようにも見えたので、魚の干物やミカンなどの土産物を並べている露店のおばさんに尋ねたところ、「去年は台風が例年になくいくつもこの地を通り過ぎ、潮風で水仙を傷めてしまった。特に12月初めに襲ってきた季節外れの台風が花を開きだした水仙に多量の海水を浴びせたのでえ、花も落ちてしまったし、葉っぱも強風でこすられて傷み、被害が大きくなってしまった」とのことでした。

本来ならばこの写真も、最盛期は過ぎているかもしれませんが、見渡す限り一面野水仙の白い花の広がる風景だったはずですが、台風という自然の猛威が原因では残念ですが致し方ないなと諦めました。旅行前に下田市の観光協会にでも咲き具合を尋ねればよかったかなと反省です。


それでも平地の花壇には、野生の水仙ではありませんが、地元の人たちが植えて大事に手入れした多くの水仙がきれいに咲きそろっていました。野水仙が受けた被害のことを考えると、ここまできれいに育てあげた地元の方々の心配りと苦労が思い遣られ、嬉しく感じました。


(写真はクリックで拡大します)


爪木崎の海岸 爪木崎から稲取岬を遠望


爪木崎灯台 柱状節理の岩場
ライオン(左)と犬(右)の形をした奇岩


駐車場の近くにはアロエが花を咲かせていたり、満開の菜の花畑もあり、また温室(入場無料)では熱帯植物がきれいな葉や実をつけていて、野スイセン以外でもいろいろと楽しめました。 (写真はクリックで拡大します)
キダチアロエ 菜の花 パパイヤ



帰路は下田から414号線を北上して天城トンネルを抜け、「浄蓮の滝」に立ち寄りました。浄蓮の滝という名前はもう大分以前に石川さゆりが歌った「天城越え」という歌謡曲で知ったのが初めですが、なぜか記憶にず〜っと残っていて一度訪れてみたいと思っていた場所です。

落差25mですから大滝というほどではありませんが、日本の滝100選にも選ばれている天城山系の中では一番大きい滝で、柱状節理がはっきりと見える玄武岩の間から轟々とした音をたて流れ落ちています。滝を囲むように大きな樹木が繁り光を遮っているのですが、それが逆に滝壺の青色をした水と相俟って幽玄と呼べるような雰囲気を作り出しているのが印象的でした。

滝壺から流れ出ている川の水温は夏でも16度Cほどで、この冷たい水がワサビの育成に適しているとのことで、滝から少し下ったところには段々畑になっているワサビ田がありました。


(写真はクリックで拡大します)
浄蓮の滝 ワサビ田



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