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高遠城址公園の桜
(2003.4.19)


花は、ソメイヨシノより小さめですが、ピンク色の濃いタカトオコヒガンザクラ(高遠小彼岸桜)1500本ほどが満開でした。


本丸と二の丸との間の空掘に架けられた「桜雲橋」の周囲は、覆いかぶさるように咲く桜に包まれて、息が詰まるような感じさえします。
空掘に下りて上を見上げても、桜の間から空がちょこちょこっと見えるくらい。昼間でもなんとなく薄暗い印象です。


高遠城は、武田信玄が織田信長への備えとして築城したもので、現在は空掘と石垣が往時の名残りです。信玄没後の天正十年(1582年)、仁科五郎盛信(信玄の五男)と城兵三千人は攻めあがってきた織田信忠(信長の次男)の軍勢五万により全滅し、この戦を最後に武田家は滅亡して行きます。
現在の桜は明治初め頃に植えられたもので、往時はこんなに沢山の桜も、空掘に架かる<桜雲橋>もなかったのではと思いますが、本丸に通じるこの空掘が攻防の主戦場だったのかと思うと、ちょっと複雑な気持ちです。


太鼓櫓にのぼって見回すと、一面桜の海です。薄曇りの空が残念です。


三の丸のそばにある進徳館(旧藩校)の庭のタカトオコヒガンザクラです。本丸のほうは樹齢100年ほどの古木が多かったのですが、それに比べるとこちらのはまだ若木です。
このくらいの密度で植えられているほうが、桜に圧倒されることもなく、また花の色もきれいに見えます。



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