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クレードル・マウンテン国立公園
(Cradle Mountain、Lake St.Clair National Park)



クレードル・マウンテン国立公園で晴天にめぐり合えるのは年間で平均32日しかないそうです。

でも今日はそんなに低い晴天率データが嘘のような快晴で、頂上部が鋸歯のようなユニークな姿形をしている標高1,545mのクレードル・マウンテン (Cradle Mountain) が清らかな水を湛えるダブ湖 (Dove Lake) にその姿を映し出しているのが見えます。

ガイドさんの話ですと、今日はやや風があって湖面に小さな波が出ていますが、風のない日は湖面が鏡のようになり、絵に画いたような逆さクレードル山が見れるそうですが、これだけ山がはっきりと見えること自体が非常にラッキーな旅だ!ということだそうです。

1週間ほど前にも日本からの観光客を案内して来たそうですが、その時は曇り空に加えて霧が立ち込め、何も見えなかったとの話でした。


ダブ湖の水はよく見ると薄茶っぽい色をしていて、水中の石や砂も茶色がかっています。これはこの付近に多く生えているボタングラス(穂先にできる種が釦みたいに丸形で固い湿生植物)から滲み出したタンニンが水に溶け込んだためです。水だけでなく、タンニンで茶色に染まった岩までありました。

ボタングラスからのタンニンが溶け込み
底の砂礫まで茶色です。

ボタングラスの湿原。
明るい日の下で、湿原一面が黄金色に
輝いていて、とても印象的でした。
ダブ湖畔を一周する遊歩道の脇で茶色に変色している石の塊を見つけました。ガイドさんの説明によると、ボタングラスから滲み出たタンニンで染まったとのことです。

でも、側にあるほかの石は普通の色なのに、なぜこの石だけが茶色・・・?。



11月末はタスマニアでは春真っ盛りの季節です。クレードル・マウンテンの威容を見ながらダブ湖畔を一周できる全長約7キロの遊歩道の脇には、野生の花がたくさん咲いていました。 (写真をクリックすると拡大します)

白い砂利道が印象的 タスマニア・ワラタ(Waratah) バウエラ(Bauera)
和名はエリカモドキ・愛の簪



ゴールデン・ローズマリー
(Golden Rosemary)
パンダニ(Pandani) 左手前は、氷河に削られた岩山



ドラゴン・ヒース
(Dragon Heath)
ニードル・ブッシュ
(Needle Bush)



ボローニャ(Boronia) ブナ(Fagus) 直近かで見上げたクレードル山頂



エバーラースティング
(Everlasting)
右手前のボート小屋は
100年前に建てられたもの


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