秦野市内には、湧水が多く見られ、その水は古代から人々の暮らしに利用されてきました。1985年(昭和60年)には、秦野盆地湧水群が環境庁により「全国名水100選」に選定された。湧水群の中で特に有名なのが、伝説の残るこの弘法の清水です。年間を通して、水温は16℃前後、水量は日量100トン前後で安定しています。
「弘法の清水」の伝説・・・ある夏の日のこと、一人の旅の僧が水を恵んでもらおうと、ある農家を訪れましたが、その家には水がありませんでした。外に出た娘はなかなか帰ってきません。水を求めて遠くまで汲みに行ったのでした。僧は大変感謝し、持っていた杖を地面につくと、そこから水が湧き出てきました。後になって、旅の僧が、弘法大師とわかり、この井戸を弘法の清水と呼ぶようになりました。
弘法の清水