血液検査 |
■肝機能検査 |
アルブミン |
血液の中の主要な蛋白質で、肝障害、腎障害、各種慢性疾患、低栄養状態などで低値を示します。 |
総ビリルビン |
赤血球の分解産物であるヘモグロビンの代謝によってできたもので黄疸の有無がわかります。 |
GOT(AST) |
GOTが高値の場合、心臓や筋肉などの臓器に障害の疑いがあります。通常、GOTとGPTを同時に調べて比較することで、肝臓の診断に役立てます。 |
GPT(ALT) |
GPTが高値の場合、肝臓障害の可能性があります。原因疾患として、ウイルス性肝炎やアルコール性肝障害、脂肪肝などが考えられます。 |
アルカリP |
肝臓、骨などに多く含まれる酵素で、肝障害、胆道系の異常、骨の異常に反応します。 |
LDH |
肝臓、心臓の筋肉、骨格の筋肉、赤血球に多く含まれている酵素で、肝障害、溶血(赤血球の破壊)、筋肉の炎症性疾患、心筋梗塞などで高値を示します。 |
γ‐GT
(γ‐GTP) |
肝臓や胆道の障害、肥満や脂肪肝などで上昇します。また過剰な飲酒でも増加します。 |
HBs抗原 |
陽性ですとB型肝炎に感染している可能性があります。 |
HCV抗体 |
陽性ですとC型肝炎に感染している可能性があります。 |
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■脂質 |
総コレステロール |
高値が続くことで動脈硬化を促進し、心臓病、脳卒中の原因となります。 |
中性脂肪 |
糖分、飲酒などによって摂取された余分なエネルギーが肝臓で中性脂肪に変化します。中性脂肪は食べ過ぎや運動不足が原因で増加し、動脈硬化を起こします。 |
HDLコレステロール |
善玉コレステロールとも呼ばれ、血液中の過剰なコレステロールを肝臓に戻す働きがあります。この両が少ないと血管にコレステロールがたまり、動脈硬化が進みます。 |
LDLコレステロール |
悪玉コレステロールとも呼ばれ、この量が多いと、血管内壁に蓄積して、動脈硬化を進行させてしまします。 |
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■腎機能検査 |
尿酸 |
痛風、腎障害などで高値を示します。 |
尿素窒素 |
腎障害、脱水、消化管出血などで高値を示します。
腎臓の糸球体でろ過されて尿中に排泄されますが、腎臓の排泄機能が悪くなると、血液中の尿素窒素の濃度が高くなります。 |
クレアチニン |
クレアチニンは、腎臓の糸球体でろ過され、一部は尿細管からも排泄される老廃物の一種です。排泄に障害があるということは、腎臓の働きの低下を意味しています。 |
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■耐糖検査 |
空腹時血糖 |
血液中のブドウ糖濃度を血糖と呼び、食後10時間以上たってからの採血が空腹時血糖です。血糖値は食後、食べるものの糖分が吸収されて一時的に上昇し、その後元に戻ります。しかし、すい臓から分泌されるホルモンである「インスリン」の働きが悪かったり分泌量がすくなかったりすると、血糖値が高い状態が続きます。これを糖尿病といいます。 |
HbA1c |
ヘモグロビンエーワンシーと呼びます。過去1〜2か月間の血糖の全体的な状態を反映する検査項目です。 |
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■貧血などの検査 |
白血球数 |
細菌感染や白血病の存在などを知ります。
どこかに炎症があると増加します。 |
赤血球数 |
赤血球の数を調べて貧血や多血症の存在を調べます。 |
血色素量 |
赤血球中にあり、酸素を運びます。
貧血のとき少なくなります。 |
ヘマトクリット |
血液中の血球成分の割合を%で表し、少ないときは例えば貧血を疑います。 |
血小板数 |
主に出血を止める能力を調べるために用います。 |
血清鉄 |
鉄欠乏貧血の診断などに用います。 |