マルタ・シチリア・イタリア本土(2010.5.20-6.6)

旅の概略 イタリアは美味しい マルタ シチリア ナポリ ローマ アマルフィ アルベロベッロ ヴェネチア

上記の地図で、黒線は飛行機、青線はフェリー、赤は鉄道、緑はバス(タクシー)を示しています。
旅の概略
 
 去年から計画していたイタリアです。妻と長女がもう一度行きたいという「ヴァチカンのシスティーナ礼拝堂」、「ヴェネチア」そして映画で有名になった「アマルフィ海岸」、トゥルッリという円錐形屋根の町並みが可愛い「アルベロベッロ」と私が行きたい「シチリア」、「マルタ」を組み合わせました。そして従姉からのタイムリーな情報を得て、イタリアを代表する画家「カラヴァッショ」没後400年を記念するローマでの絵画展も含めてカラヴァッジョの軌跡を辿る旅にもなりました。残念ながら妻は行けなくなりましたが、長女の友人が参加し前半は一人旅、後半は若い娘二人連れの3人旅です。

・5/20 成田からローマ経由でシチリアの州都パレルモへ。2泊しパレルモを1日半廻りました。
・5/22 パレルモから200キロ、東海岸のシチリア第二の町カターニアに長距離バスで2時間40分掛けて移動。そこから20時発フェリーで3時間、マルタの首都ヴァレッタに到着し3泊。
・5/25 マルタを早朝5時のフェリーでカターニアに戻り、バスで2時間、陶器の町カルタジローネを訪れ、更にバスで3時間、古代ギリシアの遺跡が残るシラクーサに17時に到着し2泊。
・5/27 シラクーサから3時間の長距離バスでパレルモに夕方戻り、20時発のナポリ行きフェリーに乗り込み、フェリーで1泊
・5/28 ナポリ港6時半に到着、9時過ぎから美術館、博物館を巡り、15時過ぎにローマへ列車で移動、ヴァチカン近くのホテルへチェックインし2泊。
・5/29 19時ローマ空港で娘たちと合流し、21時からカラヴァッショ展を見学、そのまま夜のトレビの泉、スペイン広場へ。土曜の23時過ぎは人が絶えません。
・5/30 14時までヴァチカンを見学し、昼食を済ませて、ナポリ経由サレルノまで3時間の列車移動、サレルノから90分のバス移動でアマルフィのホテルへ、2泊。
・6/1  アマルフィからサレルノ経由で長靴の底、土踏まず辺りのターラントまでイタリア国鉄で移動し、そこから私鉄で90分、アルベロベッロへ15時に到着、トゥルッリのホテルに1泊。
・6/2  アルベロベッロから私鉄でバーリまで行く予定が祝日で代行バスしかなく、フライトに間に合わないのでタクシーでバーリ空港へ、そこからヴェネチア、ホテルのリド島、3泊。
・6/5  ヴェネチア昼過ぎのフライトでローマ、ローマから成田行きの乗り換え、翌6日の昼に無事成田に帰りました。
情報収集①塩野七生さん

 今回は地中海がテーマです。地中海を中心とした歴史が分かる本を探していたら、これも従姉からの情報で、塩野七生さんに辿りつきました。右の7冊(「コンスタンティノーブルの陥落」、「ロードス島攻防記」、「レバントの海戦」、「海の都の物語 ヴェネチア共和国の1000年上・下」、「ローマ亡き後の地中海世界上・下」)を事前に読みましたが、特に「ローマ亡き後の地中海世界」はローマ帝国崩壊後の秩序無き地中海の歴史、特にシチリアと地中海都市アマルフィ、ピサ、ジェノヴァ、ヴェネチアとイスラム世界の関係が少し分かった気がします。ついでにマルタ島にも関係する「十字軍」の本は無いかと思ったら、今夏から「十字軍物語 全4巻」を毎年1冊で刊行する予定だそうです。旅の後でこれも読まないといけません。
情報収集②カラヴァッジョ

 マルタやシチリアでも見るつもりでしたが、従姉から、彼をテーマにした映画「カラヴァッジョ」を銀座でやっていると聞いて、4月初めに見てきました。ミラノ近郊の町カラヴァッジョで1571年に生まれたミケランジェロ・メリージは21歳でローマに出て頭角を現し、1600年からローマのサン・ルイジ・ディ・フランチェーン教会に描いた「聖マタイ伝」の連作で一躍評判の画家となり、カラヴァッジョと呼ばれるようになります。起伏の激しい情熱と感情を持ち、1606年にローマで殺人を犯して、庇護者でもあるコロンナ公爵夫人に助けられ、ナポリ、マルタへ渡り、そこでマルタ騎士団に取り入り、ローマ法王の許しを得て死刑を免れます。マルタからローマへ戻る途中にシチリアのシラクーサ、メッシーナ、パレルモに立ち寄り、数々の絵を残してます。結局、ローマに戻る途中、1610年に病死しますが、生涯60数点の絵画は近年カルヴァッジョ主義(写実主義)として脚光を浴び続けています。

 今年は没後400年の展覧会が『カラヴァッジョ展』"Caravaggio" (ROMA)2010年2月18日~6月13日ローマ・スクデリア・デル・クイリナーレ美術館で開催され、国内外から24点の絵画が集められて、これほどの展覧会はもう2度と開催されないだろうと言われてます。早速29日の21時から予約を入れました。

 ナポリのカボティモンテ美術館の「キリスト鞭刑」、ローマのボルケーゼ美術館の「バッカスに扮する自画像」、「果物籠を持つ少年」、「ゴリテリアの首を持つダヴィデ」はカラヴァッジョ展に貸し出し中となってました。

 右の絵は、サン・ルイジ教会のものですが、16時から開くと思い訪ねたら17:45からに変更されていて、多くの観光客が張り紙を見つめてどうやって時間を潰そうか思案してました。私は、娘たちを空港に迎えに行かねばならず断念しました。


「聖マタイの殉教」

「聖マタイの召命」
情報収集③HPで

 イタリアを知るならこちらです イタリア政府観光局(ENT)ホームページ ここからほとんどの情報が得られますし、必要HPへもリンクされてます。

・イタリア鉄道 Trenitalia 乗車、下車、日時を指定することでタイムテーブルを確認出来ますし、そのままチケットの購入も可能です。
  私はここからローマ→サレル、サレルノ→-ターラントの乗車券と指定券を購入しチケットを印刷して持って行きました。
・バスの時刻表も調べられます。シチリアはバス移動が便利なので、タイムテーブルはこちらから シチリアバス検索サイト 検索仕方
・お得な交通機関と美術館などがセットになったカードや、ミラノの最後の晩餐、フィレンツェのウィフィツ美術館、ローマのヴォルケーゼ、ヴァチカン美術館の情報予約は
 ここですべて分かります。http://enit.jp/general/museum.html
  私は、ヴェニスカード72時間パスとローマのボルケーゼ美術館のチケットをこちらで事前に購入していきました。

 マルタを知るならこちらです。マルタ観光局 ここにシチリア-マルタ間のフェリー会社のURLがリンクされていて予約もできます。でも4日間以内往復すると割引料金になるのですが
 その予約が出来ずに、メールで予約しました。パレルモ→ナポリのフェリーは aferry.com ここは世界中の予約が出来るようです。

 ホテルは、全て booking.com 3日前までキャンセル料取られません。妻が取りやめたため4ヶ所のホテルを2週間前に変更しましたが問題ありません。
 ホテルを決める要素は場所、値段、滞在者の書き込みです。暗くなって着く場合はなるべく駅から歩いて行けて分かり易い場所を、ロケーション重視なら部屋のタイプで。
 
トラブル・失敗談まとめて書きます

①深夜、ホテルへ辿り着くのは大変です。
 貧乏旅行なので安いホテルに泊まりますが、場所が分かりづらく目立たないです。23時も過ぎると人通りも少ないです。
 パレルモは駅に23時に到着し、ローマ通りという分かり易い通りを100mほど歩いた所にあるはずです。が、日本のように大きな看板があるわけでもなく、旧いビルの5階立ての2階3階の一部がホテルで、一般の住居もあります。夜遅くなると、通用門は閉まり、インタホンで呼び出して通用門のロックを外してもらい、ビルの中に入って目的のフロアに行くとホテルのレセプションがあるという作りです。私がホテルの建物に辿りついた時に宿泊客が丁度来て、通用門が開いたので一緒に入り込みました。
 マルタのホテルはもっと悲惨です。港に着いたのが23時半、そこから地図を頼りに歩き始めますが、どんどん寂しくなり、目的方面は真っ暗です。心配になって少し戻り、犬の散歩をしていた老人を見つけてホテルの場所を聞くと(マルタは旧英国領で英語が通じます)まっすぐまっすぐ上って行けと言われます。公園らしき暗がりを通り抜け、ホテルらしき建物の前にくると、港から客を乗せたタクシーが来たので、運転手にもう一度尋ねると、この裏側でした。24時にホテルに着きましたが、やはり無理せずタクシーを利用すべきでしたね。このホテルでは私の到着までフロントを開けてくれて、更に出発が朝3時だと言うと、わざわざその時間まで起きてドアを開けて見送ってくれました。

②バスに乗るのは大変です。
 シチリアの都市間移動はバス、そしてマルタ、シラクーサ、ナポリ、アマルフィ、ヴェネチアも市内バス移動があります。何が大変かというと、乗る場所が分からない、切符をどこで買えばいいか分からない、降りる場所が分からない、と分からないだらけです。
 駅前にバス停がありますが、何処行きのバスがどのバス停に来るか分かりません。来るバスに行き先を確認して乗るしかありません。切符の買い方がばらばらです。乗るときに運転手さんから買えれば一番楽です。事前に一日券などを購入しておけば楽です。事前に買うには、大きなところでは、バス会社の事務所がありますのでそこで買えます。それ以外では、近くのBAR(バール)か新聞売り場などで購入します。行き先と枚数を言えば買えます、長距離の場合は何時のバスかを指定します。運転手さんから買えるか買えないかは、路線によって決まっているようです。
 運転手さんから買えず、身振り手振りで前のBARに走って買って来いと言われ(基本的に英語は通じません)、出発を5分待ってもらって切符を買って乗り込んだことがあります。
 アマルフィニ行くときは、日曜でBARが休みで切符を買えずに運転手さんに無料で乗せてもらいました。
 止まる停留所のアナウンスハありませんので降りる場所を乗るときに運転手さんに示しておくか、地図と睨めっこです。マルタのヴァレッタからセント・ジュリアンに行くときは同じ場所に降りるご夫婦を見つけて後を付いて降りました。

③レストランで注文も??
 英語のメニューがない所では、文字列を見て具財と形状を想像します。メニューが全て出来るわけではありませんから指で指名しても出来ないと言われることが何度かありました。お勧めがある場合は一応聞きますが高い場合が多いので要確認。ローマでは何度も何度も確認しているうちに、4人分頼んでしまって3人で目を合わせて、パスタは前菜だからと平らげましたが。

④日曜祝日は交通機関が激減
 アルベロベッロからバーリ空港へは私鉄で移動するつもりでしたが、当日は共和国記念日で全国休み。午前中に市内見物していたら、人出が多く、教会では結婚式も。ホテルでチェックアウトするときに今日は何処へ行くか尋ねられ、バーリから飛行機でヴェネチアへ行くと答えると、私鉄は全休で代行バスは次が16時だと言われ、えええーーーー!!!!!間に合わないので、70ユーロでタクシーを予約しました。

⑤長女のローマ→成田の航空券が発券できない
 最後の日、ヴェネチアの空港で3人でチェックインすると、何故か長女の分だけ、ローマ→成田が発券できない、オペレータの女性は自分には分からないからローマで確認しててくれと言うだけです。時間が無いので、ローマ行きの飛行機に乗り込みましたが、まさか長女だけローマに残すわけにもいかず、不安な時間を過ごして、ローマ着。成田行きターミナルのトランジットカウンターでアリタリアの職員に訪ねると、5分でチケットが出てきました。理由は分かりませんが、一安心、早速3人でカフェテリアに行って食事をしました。最後の最後までハラハラドキドキでした。

⑥自動券売機も活用
 ローマの地下鉄は券売機が設置してあります。言語(英語)を選択して、1回券、1日券の種類を選択し、枚数を指定してお金(コイン、紙幣)入れますます。Trenitalia(国鉄)には新旧の券売機があり、新しいのは、使い方がガイド本にも載っているので使えます(カードも可)。旧型ですが、シチリアのラグーザは無人駅で券売機しかありません。迎えに来ていたおじさんに助けてもらいながらシラクーサまでのチケット7.35ユーロを買いましたが、カードを使って戻ってこなかったら面倒と思い、20ユーロ紙幣を入れたら、12.65ユーロのお釣り券が出て来ました。おじさんも始めてらしく最初じっくり見てましたが、財布に入れろとジェスチャーで教えてくれます。電車に乗って車掌さんに聞いてみると、有人駅で換金してくれるそうです。シラクーサでChangeMoneyしてくれました

⑦市街地のバス・地下鉄などの乗車券は事前に買いましょう
 ローマ、ナポリ、ヴェネチアなどでは不正乗車をチェックするために車掌さんがたまに乗り込んできます。今回はナポリ港から路面電車で中央駅へ向かうときと、ヴェネチアの空港からローマ広場へのバスで、車掌さんがきました。どうも町への入り口でチェックするようです。乗って、チケットに刻印するシステムで無賃乗車も可能ですが、見つかったら50倍?50ユーロ?もっと高額な罰金が取られるようです。
イタリアは美味しい

 今回は昼食か夕食どちらかは外食しました。と言っても食べるのはパスタかピザ、または肉料理か魚料理1品にサラダ、ワインというパターンです。マルタ、シチリアは魚料理も美味しいです。以下、写真を見てください。値段はワインにもよりますが、料理10ユーロ、ハウスワイン5ユーロ、税・サービス料込みで20ユーロぐらいですね。
マルタ

 マルタでは宿泊したホテルで昼食2回、夕食1回をいただきました。そこは眺めがよく、ウェイターの方もシェフも親切で気に入ってしまいました。
 頂いたのは、①前菜のミートソースのパスタとスペアリブに白のハウスワイン、②シイラのソテー、③たこのトマト煮込み。
2回目の昼食のときに「たこ」がお勧めと言うので注文したら、今作っているのは夕食に用意するので、厨房に入れてくれた仕込中のものを見せてくれました。そこでその日の夜に食べる約束をして、食べに行ったら「my friend」と歓迎してくれて、席に着いたら注文も採らずに、たことサービスのサラダを出してくれました。

ホテルのレストランからの眺め

マルタ産の白のハウスワインも旨い

ミートソースのパスタ(太めショートのリガトーニ)

ポークのスペアリブ

2度目の昼食は魚のソテー、サラダはサービス

タコです、これに隣の鍋のミートソースで味付けすると

これが完成品です

愉快なシェフでした(厨房にて)
シチリア

 パレルモで昼食、シラクーサで夕食、ラグーザで昼食をいただきました。
 シラクーサでは、夕日ポイントで19時ごろから夕日を見ながら、サラダにワインです。
 ラグーザでは、大聖堂の開く時間まで軽くランチを取りましたが、ランチ用メニューで適当に頼み、グラスワインを頼んだらワインリストを見せられ安そうなの頼みましたが、結局ワインのほうが高かったですね。ちょっとボラレタ感じです。
 パレルモでは朝から歩き疲れ、2時ごろに市場の近くの小道のレストイランの呼び込みに誘われて、そこでじっくり頂き、ワインも半分以上空けて、その後は予定を変えてホテルに戻りベッドに倒れこみました。
 さすがにワインは一人で空けるのはキツイので、ボトルのままホテルに持ち帰りました。

シラクーサ:オリーブたっぷりサラダに冷えた白ワイン

ラグーザ:ワインさすが旨いけど

パレルモでカターニア産白ワイン、疲れた体に効きます

シーフードサラダ

シーフードパスタ
ナポリ・ローマ

 ナポリでは朝から美術館、博物館を巡り、歩きつかれて近くのピザ屋で昼食です。ナスとチーズ、ルッコラでナポリ風ピザに食後のカプチーノ。
 ローマでは昼食を2回、共にホテル近くで取りました。初日は一人でフレッシュパスタのカルボナーラ。これが旨かったので、次の日も3人で同じ店に行きました。メニューを見ながら、フレッシュパスタは何があるか、ピザはどれがお勧めか、などと迷っているうちに4種類頼んでしまいましたが、どれもい美味しく平らげました。

ナポリ風ピザ:手で伸ばすので中心が薄く、周りが厚い

イタリアでは砂糖を多めに入れて飲むようになった

ローマのフレッシュカルボナーラ

これがフレッシュパスタ

カルツオーネ:トマトソースでハムとチーズバジル

これは普通のカルボナーラ、歯ごたえ十分固め

フィットチーネ:きしめん風

ペンネ:これが今日のフレッシュパスタでした
アマルフィ

 アマルフィでは2泊しましたが1泊は22時過ぎに到着し、ホテルの部屋で簡単に済ませ、2日目の夜に3人で食べる予定でしたが、雨に降られ、更にぬるめの風呂で風を引いてしまい、娘たち二人だけで食べに行き、私は夕方から寝ていました。
 右の写真は娘たちが四苦八苦してオーダーした料理です。美味しかったそうです。

トマトとチーズサラダにラザーニャ

ポテトとトマトのサラダに、パスタ2種類
アルベロベッロ

 アルベロベッロでは、古民家のトゥルッリを改装したレストランに出向き、私は子羊のミディアムにミックスサラダを付けて、娘たちはニョッキとホワイトソースのフィットチーネを頼みました。ホテルの人に薦められた店で、値段もリーズナブルで美味しかったです。イタリアは有名店などを除けば、リーズナブルで美味しい店が多いと思います。

お店の前です

店の前のメニューで値段をチェックします

海外に行くと,、ラムを食べたくなります

小型のニョッキに貝のソース

フィットチーネのホワイトソース
ヴェネチア

 ヴェネチアでは3回食べました。最初はホテルに着いた日で隣の港の前のレストランで、私は魚を、娘たちはパスタを頼んでましたが、味は可も無く不可もなく。2日目に、4年前に家族で食べたピザが美味しかったのでそこで食べました。ピザは美味しかったです。 自由行動なので娘たちは夕食、昼食を二人だけで1回づつ食べてますので娘の写真から掲載します。
 最後の夜は、ホテルのあるリド島のメインストリートにある戸外のレストランに。評判がいいのか立地がいいの込み合ってます。 最後なのでイカ墨パスタ(メニューにはBlackPasta)、ボンゴレなどヴェネチアらしいもので締めました。

リドのホテルの隣のレストランで、タコのサラダ

サーモンのソテー

4年前に訪れた店で、カルツオーネ:包んだピザ

中はトローリソースに絡んだハム、チーズなど

お勧めされた大粒ニョッキ

昼食?娘たちが選ぶデザート美味しそうです

パスタ三昧です

最後の夜も、イカ墨、ボンゴレ、ムール貝のパスタ
ジェラードの紹介

 夏に外せないのはジェラードです。お昼の暑いときに、昼食前の小腹ががすいたときにぴったりです。
 コーンに乗せるか、カップに乗せるか。種類は1~3種類まで混ぜ合わせられます。値段は大きさと場所によりますが、1~3ユーロ位です。

ローマのバルベリーニ広場でレモン

アマルフィで娘たちは2種類を乗せてます

マルタのヴァレッタでモカのシングル

アルベロベッロではレモン

娘たちはカフェで

カルタジローネでカップにビスタチオ+??忘れました

ヴェネチアではチェリー(生のチェリーも入ってます)

これが美味しかったらしい
マルタ共和国

 イタリアとアフリカの間の小さな島。先史時代からの巨岩神殿が残り「地中海文明にゆりかご」と呼ばれ、聖マルタ騎士団がロードス島を追われ放浪の果てにスペイン王から年貢に鷹1羽で譲り受け、トルコからの攻勢を凌いだ自然を生かした要塞が残る「抵抗の歴史」、そのマルタ騎士団もナポレオンの滅ぼされフランス領からイギリス統治の180年、第二次世界大戦で英独の激戦地になり、「地中海のへそ」としての重要な位置づけでした。
 首都ヴァレッタは、トルコの攻撃を凌いだ後に、スリーシティーズと呼ばれる旧市街(城砦)から、当時の騎士団長ヴァレッタが新しく築いた難航不落の城砦です。道は真っ直ぐに伸び、周囲は海と絶壁、深い堀に囲まれ、見所の聖ヨハネ大聖堂、騎士団長の館、兵器庫跡、病院跡などが残っています。
 ヴァレッタから西側には、スリーマ、セント・ジュリアンという昔の漁村がホテルやディスコ、カジノが立ち並ぶリゾート地となっています。
 東側には旧市街、旧城砦の町、スリーシティーズの美しい姿がヴァレッタから望めます。10キロも南下すれば島の中央部、イムディーナ町へ出られます。青銅時代に城が築かれ、紀元前1000年には古代フェニキア人が砦の回りに壁をめぐらし、ローマ人が周辺開発を行い、870年にはアラブ人が堀を巡らし、1060年代にはノルマン人は城壁を強固にし、1530年代に聖マルタ騎士団が町を整備したという、マルタの歴史が詰まった場所です。

 私は3泊(深夜着、早朝発で実質2日)しましたが、ヴァレッタを中心に、西側のスリーマ、セント・ジュリアンを散策しました。特にヴァレッタの夜は昼の観光客の賑わいから静寂に戻り、夕日を追いかけながら楽しい散策でした。
カターニアからマルタへ

 シチリアのカターニア港からフェリーに乗ります。18時乗船、20時出船ですが、港には16時ごろ着いてのんびりしてました。大きな船が出入りしてますが、ヨットや漁船の基地でもあるようです。土曜日なので堤防では釣りをする人、ジョギングする人、日光浴する人など様々です。陽射しが強くヨットハーバー前のカフェテラスで冷えた白ワインを飲みながら乗船まで過ごしました。
 マルタのヴァレッタに着いたのが23時30分、それからは失敗談に書きましたが、暗がりを30分さまよい、無事ホテルにたどり着きました。

二人連れで釣りをしてます、30分くらい見てました

ヨットの先、右側が乗船するフェリー

カターニア産白ワイン、冷えて美味しい

船内の売店前、可愛い娘さんがいました。

夜中のヴァレッタに到着、ホテルはどこ?
セント・ジュリアン、スリーマへ

セント・ジュリアンにはヒルトンなど高級リゾートホテルが並んでいます。でも、漁港らしい雰囲気も漂っていて、散策も楽しい。ヴァレッタからバスで20分の距離、ここから岬へ向かって歩き始め、また戻りスリーマまで戻りました。2時間くらい歩いたでしょうか、海岸沿いの遊歩道からは、海辺で日光浴する人が多く見られます。また遊歩道を散歩する人、ジョギングする人など様々にリゾートを楽しんでいる様子。
 スリーマはヴァレッタの対岸の町で、ここからヴァレッタを周遊するクルーズ船が出ています。数々の戦火を耐えて、観光立国マルタ、近くの島ではダイバーが、また国際マラソン、ボートレースが開催されているそうです。

セント・ジュリアンの教会と中心地

旧漁港もリゾート地に変身

漁港の面影も

岬ではここにも釣り人が

スリーマからヴァレッタを望みます
ヴァレッタの町並み

 ヴァレッタは坂の多い街です。騎士団長の館、博物館、聖ヨハネ大聖堂を訪れた他は、町並みやスリーシティーズ、スリーマ方面の景色を楽しみながら過ごしました。
 大聖堂内の美術館にはカルヴァッジョの「聖ヒロエニムス」「聖ヨハネの斬首」があります。ここでは、「アントニオ・マルテッリの肖像」(フィレンツェ・ピッティ美術館)、「アロフ・ド・ヴィニャクールの肖像」(ルーヴル美術館)も描いてます。

騎士団長の館です。この道がメイン通りです

館の中庭です

聖ヨハネ大聖堂の横にある入館所

鷹をあしらった壁

聖ヒエロニムス、上の壁のは複製で本物別室に

国別に祭壇がありあます、下の絵はヨハネの斬首

階段の両脇は商店です

このBARは24時間?早朝から深夜まで

教会裏も住居をはさんで坂道です

ホテルからスリーシティーズ方面

港からスリーシティーズ方面

城壁は2重3重

聖エルモ砦には第二次世界大戦激戦地跡に鐘

スリーマ方面の夕焼

聖ヨハネ大聖堂の前のカフェもひっそり
ヴァレッタのホテル

 ホテル ブリティッシュは一番安い部屋でシングルで1泊45ユーロです。場所は高台の見晴らしの良いところで、2階のレストランで景色を楽しみながら昼食を頂くのに絶好のロケーションでした。

2階がレストラン、3階が娯楽室

朝食hはシンプル
シチリア

 地中海最大の島、パレルモ、メッシーナ、シラクーサの三つの岬を持つギリシア語「トリナクリア」と呼ばれ、ギリシア支配時代の遺跡がシラクーサ、タオルミーナ、アグリジェントに残り、6世紀にはピザンチン勢力(東ローマ帝国)、11世紀にはアラブ人、12世紀にはノルマン人、13世紀には神聖ローマ帝国のホーエンシュタンット家に統治され、イスラム文化と融和されたパレルモが花開いた。その後、アラゴン王家、スペインハプスブルク家を経てナポレオンに征服され、1861年にイタリア王国に統一される。
 シチリアと言えばマフィアを連想されますが、長い外国人支配の歴史のなかで、住民互助組織が中央政権に反発を強めて行きます。そして、イタリア統一後、アメリカに移住したイタリア移民団の一部が秘密結社して犯罪に手を染め、マフィアとしてギャング映画さながらの時代を送ったとのこと。
 ナポリまでの列車のコンパートメントで一緒になった人から、カルタジローネに行った話をしたら、そこは「ゴッド・ファーザー」が出た町だと教えてくれました。

 今回行けませんでしたが、時間があれば、アグリジェントのギリシャ神殿遺跡や、タオルミーナのギリシア劇場とエトナ山(3600mで夏でも積雪が残る)の風景、メッシーナにあるカルバッジョの「牧者の礼拝」「ラザロの復活」の絵、1000mの高地にある町エンナ、そしてピザンチン様式のモザイクが残るパレルモ郊外のモンレターレにも行きたいですね。

下はシチリアの旗です
パレルモの町並み

 州都のパレルモは人口68万のシチリア最大の町です。アラブ人がシラクーサを滅ぼし、パレルモに首都を移してからシチリアの中心です。

 駅前のホテルからぶらぶらと小さな通りを歩いていると、自転車屋さんの通り、釜やコンロの店が並ぶ通り、鍛冶屋の通りなど、江戸時代の町のように職人街になってます。また住居は旧い3階建てに狭い通り、道の上には洗濯物がはためくという、観光客にはうれしい町並みです。
 また有名な市場(メカトール)が3ヶ所あり地元の人や観光客で賑わってます。私は、靴下を買い足しました。ぶらぶら見て廻るのに最高の町です。

自転車屋さんが並ぶ通り

一歩横に入るとシチリアらしい家並み、洗濯物が見えます

衣料品・雑貨が並ぶメルカート 衣料品1ユーロから

電気の傘専門店

おもちゃさん

こちらは港に近い生鮮メルカート

マグロをさばいてます

港にはフェリーが停泊(後日、これでナポリへ)
パレルモのみどころ

 見所は半径2キロ内に分散してます。バスに乗るのは難しいので歩いて廻ります。
 ノルマン王宮周辺、州立美術館周辺、考古学博物館周辺を5時間も歩いていました。疲れて、ワインと魚介料理に釣られて休むともう歩けませんね。予定では、考古学博物館、マッシモ劇場も廻る予定でしたが諦めました。翌日も郊外のモンレアーレを止めて、午後にはカターニア行きのバスでパレルモを後にしました。

四つ辻という意味のクアットロ・カンティ

マッシモ劇場:ゴッドファーザーⅢに登場

左マルトナール教会、右サン・カタルド教会

マルトナール教会内部は礼拝堂と並ぶきらびやかさ

海軍提督が亀になって聖母マリアに跪く

カテドラール 1100年創建から改造が繰り返される

祭壇横にノルマン人狩猟の壁画があります

パレルモ一の規模です

左の王宮につらならヌオーヴァ門

この狭い門を車が我先にと通過して大渋滞

王宮内のパラティーナ礼拝堂に地元小学生

礼拝堂内はきらびやか 「玉座のキリスト」

金箔が輝いてます

モザイクがきれいです

州立美術館 フレスコ画「死の凱旋」

スクラファーニ宮の壁から移設

メッシーナ「受胎告知のマリア」

「アラゴン家のエレオノーラの胸像」






左は補修作業する美術館員(美人です)

ロンドン・ナショナルギャラリーのカラヴァッジョの「エマオの晩餐」複製がありました。本物はローマのカラヴァッジョ展で見られました。

ロザリオ・イン・サンタ・チータ祈禱堂

祭壇の裏に、セルボッタの「レバントの海戦」(写真なし)

セルボッタのサン・フランチェスコ・」ダッシジ教会の壁画
パレルモのホテル

 駅から100mのローマ通りに面しているのですが、大きなホテルでもなく、一般のビルの2階3階に入っているので入り口わ探すのに苦労しました。共通の通用門を抜けると後から取り付けた3人くらいが乗れるエレベータが廻り階段の中央にあり、そこには4ヶ所のホテルの名前が書いてありました。
 部屋はいたってシンプル、食事もシンプル、値段は1泊52ユーロでした。
シラクーサ

 シラクーサは古代ギリシア時代から栄え、ピザンチン時代も首都としてピザンチン帝国の提督が住んでいましたが、アラブ人に攻撃され、オルタージャ島で玉砕し、建物も教会も略奪にあいましたがその後再建され、現在はシラクーサ県の都として12万人が住んでいます。
 海側オルテーィジャ島にはドゥウモなど、陸側の考古学地区にはギリシア劇場、円形闘技場などがあります。ホテルは島の先端に近い昔の塩商人の館跡にあるB&Bです。広く(一人では広すぎ)朝食も美味しく良かったです。

考古学公園入り口で絞ったオレンジジュース1.5ユーロ

古代ローマの円形闘技場

ギリシア劇場は公演の準備中

1万5千人収容

天国の石切り場

左がドゥウモ、右にサンタルチア教会(ここに右の絵カラヴァッジョの「聖女ルチアの埋葬」があります)

妖精アレトゥーザが泉となったとの伝説があるパピルスが茂った泉

ここにも市場があります、野菜が山積み

魚も豊富です

夕暮れ
シラクーサのホテル

ここはB&B(bed&breackfast)ですが、部屋が広い。寝室、居室、ベランダもあります。朝食はクロワッサンとカプチーノがとても美味しかった。1泊80ユーロでお手軽値段です。

寝室の壁も凝ってます

朝食,、クロワッサンとカプチーノが美味しい
カルタジローネ

600mの丘の上にイスラム支配時代から陶器作りで栄えたカルタジローネの町があります。カターニアからバスで2時間、スカーラと呼ばれる142段の動物や植物をモチーフにしたマヨルカ焼きの装飾が付いた階段が教会まで真っ直ぐ伸びています。

駅から旧市街を望む

階段のあがりが陶器で出来てます

15キロの荷物を背負っての上り下りはこたえました

両脇には陶器のお店が並んでいます

中では絵付けしてました
ラグーザ

 シラクーサからバスで3時間、3000年の歴史ある街、1698年の大地震で壊滅的に破壊され、その後バロック様式できれいに再建された上の町(スーペリオーレ)と下の町(イブラ)には古代のまま狭い道に家屋が密集した集落がが好対照を見せています。
 行きのバスが途中で違うバスに乗り換えるハプニングがありそのとき、ルーマニアのご夫婦に親切に教えてもらいました。助かりますね。

上の町からイブラ地区を

もっと高いところから

イブラのサンジュルジュ大聖堂

大聖堂前のカフェで一休みして絵葉書を書いてます

ラグーザからシラクーサまでお世話になったご夫婦

ラグーザ駅:ホーム立ってるおじさんに券売機の使い方を教わりました

車窓からラグーザの風景

上がチケット、下がお釣り券
ナポリ

パレルモからナポリへ

 パレルモ20時半発フェリーでナポリへ向かいます。フェリーを予約するときにクラスを選びますが、一番安い順に「Deck」「Sheet」「Cabin8名」・・・と続きます。デッキ?外?ということで「Sheet」を選択。ガラガラで寒くて眠れませんでした。ナポリに船で入るとヴェスーヴィオ山、サンテルモの丘、王宮、卵城などの景観が楽します。

大きなフェリーです

パレルモを出航

朝6時、ヴェス-ヴィオ山、この山の噴火でポンペイ、エルコラーノが埋まりました

ナポリ港に入りました、雲が噴煙に見えます

中央にサンテルモの丘、ここはナポリ市外とヴェスーヴィオ山を見渡す絶景の地だそうです
ナポリの博物館、美術館

 国立考古学博物館はファルネーゼ家のコレクションの彫刻を、国立カボディモンテ美術館には絵画が収集され展示されています。どちらもイタリアを代表するもので、ナポリを訪れたら必見です。



ファルネーゼの雄牛

ファルネーゼのヘラクレス

多産と養育の女神「アラテミス」

青いガラス壷

ポンペイの遺跡1/100縮小模型

ミケランジェロの自画像

ガボディモンテの丘の上に建つ美術館

マサッチョの「磔刑図」

ボッティツェッリの「聖母子と天使」

ジョバンニ・ベッリーニの「キリストの変容」

カラヴァッジョの「キリストの鞭打ち」はローマで見ました

ティツィアーノの「教皇パウルス3世と息子たちの肖像」
パウルス3世はファルネーゼ家出身でミケランジェロにシスティーナ礼拝堂の「最後の審判」を描かせたことでも有名

美術館の往復はバスです

疲れて街路のピザ屋で一休み

地下鉄でナポリ中央駅まで行き、ローマへ
ローマ

ローマは美術館巡り

 ローマには数え切れないほどの美術館、絵画を有する教会があります。今回は以下を廻りました。
・ボルゲーゼ美術館、・国立バルベリーニ美術館、・クイリナーレ美術館(カラヴァッジョ展)、・ヴァチカン美術館

ボルケーゼ美術館

 ポポロ広場から広大なボルゲーゼ公園を朝8時に歩きました。ジョギングする人、散歩する人様々ですがボルゲーゼ美術館に向かうご夫婦を見つけて、一緒に歩いていきました。とにかく広いので3回聞いてやっとと辿りつきました。予約制ですからゆったり見ることが出来ますが、チケット購入するために並んでいます。
 この美術館は法王パウロ5世の甥、シピオーネ・ボルゲーゼ枢密卿は、G.L..ベルニーニ、カルヴァッジョなどの庇護者としても、そして収集家として集めた絵画、彫像をこの建物そのもが芸術といわれる館に収められています。1807年に困窮のためナポレオンに売却した彫刻、胸像などはルーブルのボルゲーゼ・コレクションとして展示されています。
 パウロ5世はサンピエトロ大聖堂の修復にもG.L.ベルニーニを重用した。

公園内は朝日を浴びて散歩にぴったりです

朝早くから人々が集まってます

ボルゲーゼ家の貴婦人をモデルにした
アントニア・カノーヴァの「バオリーナ・ボルゲーゼ」

G.L.ベルニーニの「アポロンとタフネ」
ベルニーニに彫刻は「ブルトンとブロセルナビナ」「ダヴィデ」等、数多く展示され、全てすばらしいものばかりです

ティツィアーノ「敬愛と俗愛」

ラファエロの「降架」

カラヴァッジョの「馬丁たちの聖母(蛇の聖母)」、サンピエトロ教会の祭壇から品格・伝統に問題ありと外されたものをシビオーネが買い取りました。シビオーネ卿はカラヴァッジョの絵画を6点集めたそうですが4点はクィリナーレに貸し出されていて、そちらで見ました。

グラナッハの「ヴィーナスと蜂の巣を持つアモール」
この絵は、プレシァニーノの「ヴィーナス」と対を成して、シビオーネの寝室の飾られていたそうです。
国立バルべリーニ美術館

 バルベリーニ宮殿はフィレンツェのバルベリーニ家出身の法王ウルバヌス8世が1625年に法王となる2年前に、同家の栄光のために着工をはじめさせた豪奢な私邸が、国立バルベリーニ絵画美術館です。この界隈には、バルベリーニ広場など、バルベリーニ宮殿にちなんだ場所が多いですね。美術館は残念ながら一部改装中で、またカルヴァッジョの「ホロフェルネスの首を斬るユディト」はクリリーナへ、ラファエロの「ラ・フォルナリーナ 」(右写真にあるこの美術館の目玉)も貸し出し中で、1時間弱で引き上げました。
クイリナーレ美術館
(カラヴァッジョ展)


 ローマの日程は混んでいます。娘たちが19時にローマ空港に着くので、その日の最終21時に予約しました。でも夜迷ったらいけないので、当日の昼に下見に行きました。場所はトレビの泉やバルベリーニ広場から歩いて10分ほどの王宮のあるクィリナーレ広場に面しています。会場前には、左側に予約のない方の長蛇の列。
 夜21時に10ほど遅れましたが予約票を見せてすぐに入れました。夜なのにやはり予約のない人が大勢並んでいて、しばらく時間をおいてから入場できるんだと思います。狭い会場に、カルヴァッジョの24点が展示されていて、上野の美術館並みの混雑です。

クィリナーレ広場

カルヴァッジョ展は長蛇の列、正面に唯一の静物画

「リュートを弾く少年」エルミタージュ美術館
「果物籠を持つ少年」ボルケーゼ美術館
同じポーズで自画像もあります

「エジプトへの逃避途上の休息」ドーリア・ヴァンフィーリ美術館
「トランプ詐欺師」キンベル美術館

「ホロフェルネスの首を斬るユディト」バルベリーニ美術館

「ゴリアテ(自画像)の首を持つダヴィデ」ボルケーゼ美術館
首が「カルヴァッジョの自画像」になってます
ヴァチカン美術館

 日曜祭日は休館ですが最終日曜は無料で開放されています。8時ごろに行って見ますと、なんと300mの長蛇の列、さらに次々と観光バスが来て観光客を降ろしていき、列はどんどん長くなります。覚悟を決めて並びました。4年前は時間が無くて、システィーナ礼拝堂へ真っ直ぐ行き、絵画館や回廊の彫刻は見てなかったので、今回はそちれは先に行きました。ラファエロのキリスト変容、ラオコーンなどすばらしいですが、やはり、ミケランジェロのシスティーナ礼拝堂の天井画、壁画、ラファエロの間はやはり圧巻です。
 とにかく大混雑で、疲れました。海外の美術館でこれほど混んだのは初めてです。

列の先、突き当りを右に曲がって、更に左に回りこみます

ラファエロ「キリストの変容」

カルヴァッジョ「キリストの埋葬」

中庭「松ぼっくり」

ラオコーン
ローマの町並み

 29日の朝、地下鉄で2駅、ポポロ広場からボルケーゼ公園、ボルケーゼ美術館、そしてスペイン広場、トレビの泉、王宮(クィリナーレ宮)、バルベリーニ広場を廻りました。
 ホテルで一休みしてから午後、サンピエトロ広場からサンタンジェロ城、ナヴォーナ広場、パンテオン、コロンナ広場などをぶらぶら歩いて廻りました。

ローマ旧市街を取り囲んでいたアウレリアヌスの城壁

スペイン階段の絵では似顔絵を描いてます

スペイン階段の下にはG.L.ベルニーニの
「バルカッチャの噴水」が見えます

トレビの泉:中央に水を司るポセイドーン、左に豊饒の女神
デメテル、右に健康の女神ヒュギエイア

サンタンジェロ城への橋には胸像が飾られてます

カラヴァッジョの壁画があるサン・ルィージ教会では、
開館時間が遅れて人が待ってます

パンテオン前

23時過ぎのトレビの泉

サンピエトロの回廊、これもG.L.ベルニーニ作です

サンピエトロ大聖堂のファザードもベルニーニ作

近衛兵が衣装を決めて立ってます
ローマのホテル

 ヴァチカン近くの部屋を取りました。1泊目はシングル、2泊目はトリプルです。レセプションは通りを挟んで、朝食を取るBARと並んでます。部屋は共通の扉、フロアの扉を開けて部屋のドアがありますから3ヶの鍵を持たされました。シングル120ユーロ、トリプル180ユーロです。やはりローマの中心地、B&Bでも高いですね。

右がレセプション、左がBAR

部屋はダブルベッドに簡易ベッドが追加されてます
アマルフィ

 サレルノから90分、海沿いの崖、くねくね道を結構なスピードでバスは疾走します。夜景を楽しむ余裕も無く、長女はバス酔いしました。ホテルはアマルフィバス停から100mほど戻ったところです。海に面して景色がいいですね。

ラヴェッロ

 翌朝、雨です。娘たちとは別行動で、どうしようかと迷いながらバス停まで行き、ラヴェッロ行きのオープンバスが来たので乗りましたが、乗客は一人でした。ラヴェッロは350mの崖の上の集落で、ワーグナーの別荘がありました。歌劇「バルシファル」の「グリングジルの魔法の花園」もここで作曲したそうで、毎年7月に別荘のあった崖の上のステージで音楽祭が開かれます。ゆっくり散策したかったのですが雨が強くなったのでアマルフィに戻りました。

観光用オープンバス、乗客一人、運転手、ガイド付き

厚い雲に覆われたアマルフィを後にします

崖沿いのレモン畑の山を登っていきます

ラヴェッロ音楽祭のステージ、下にはマイノーリの海岸

ステージはやぐらの上に建ってます
アマルフィの町並み、遠景

 昨年、織田雄二の映画で日本にはお馴染みにですが、ヨーロッパ各地から避暑に訪れるソレントからサレルノまでのアマルフィ海岸は世界で最も美しいと言われています。アマルフィの他にも、ポジターノ、ミノーリ、マイノーリなどの集落には海沿いにリゾートホテルが並んでいます。
 バス停のある広場から奥へ進むとドゥオーモと広場があり一本道の両側にはお土産屋さんとレストランが並んでます。一歩横道に入ると迷路のような階段と細い道が続き、親子連れが買い物袋を分担して持って、休み休み家路へと歩いていました。

日が暮れてきて灯りだしました、雲がまだ濃い(ホテル)

翌朝は晴天、でも帰る日です

雨宿り、ラヴェッロの音楽祭のポストカードを書きました

両手一杯に荷物を持つ親子(先に子供がいます)

ドゥオーモの裏手、手前はレモン畑

ドゥオーモの階段、屋根は金色に輝いてます

上からみた広場

広場横の噴水

ロバの背に土砂を積んで荷台に移している風景が。
車が入れないのでロバが貴重な動力です

崖に沿ってレモン畑と屋敷が這うように建ってます

中央の海沿いがホテルです
アマルフィのホテル

 アマルフィの海沿いのマリアナ・リビエラは4星ホテルです。部屋からの景色、朝食(卵料理を何するかオーダできます、ベーコンエッグは塩辛かったですが、チーズオムレツは美味しかった)は今回の旅行で一番良かったです。値段も一番でトリプルで1泊290ユーロでした。
 2日目の朝食は天気も良かったのでテラスで景色を見ながらいただきました。残念なのは天気だけです。

4階の窓からバス広場方面が望めます

リッチな気分に浸れる朝食
アルベロベッロ

 一転して晴天です。アマルフィからサレルノまでまたバスで戻り、サレルノから3時間半で長靴の足の土踏まず辺りのターラントへ到着。ここで私鉄に乗り換えます。可愛らしい赤の3両車に乗り込み、標高415mの丘の上のアルベロベッロに到着。
 駅前(と言っても何もありませんが)でホテルの事務所はどっちかなと思案していると、「コンニチワ」と日本語で話しかけられました。中国にも留学経験あるそうです、道筋を教えてくれました。皆さん明るくて気さくで親切ですね。
 部屋は一般のトゥルッリを借り切った居間、食堂、庭付き一軒家(棟続きですが)です。
 トゥルッリは石を積み上げた屋根が特徴ですが15世紀末に、家単位に税金を取られたため、役人が来ると、屋根を壊し、これは家ではないと言って重税を免れたそうです。
 小さな町ですが、お土産屋さんには日本語表示も多く、日本人の方が売っている店もあります。可愛らしい町です。

サレルノ駅のホーム

アルベロベッロへ向かう赤い電車

朝方のトゥルッリの屋根

白い壁が朝日を浴びて眩しい

広場ではおじさんが一人掃除をしてます

トゥルッリの屋根にひとつの部屋があります

トゥルッリをあしらった旧市街の教会、祝日で結婚式を

新市街の教会でも結婚式
アルベロベッロのホテル

 ホテルの事務所は新市街の中心地あります。そこでチェックインして、旧市街にある部屋(家ですが)に案内してもらいます。道すがら、美味しいレストランなどを教えてもらい、家に着いて、ドアの開け方、お風呂の使い方、などを教わります。もちろん台所用品も揃ってますので、食事を作ることも出来ます。
 家ですから、居間、食堂、庭、寝室は3ヶありますから広いです。そして夜は標高415m、寒いですが毛布があったので包まって寝ました。そして住宅街のので静かです。
 朝食は旧市街広場の近くのBARでいただきました。1泊189ユーロです。
 平日でも結婚式をやるんだと不思議に思っていたら、6/2はイタリアの共和国記念日で全国祝日でした。お陰で赤い電車は動かず、バーリの空港までタクシーで移動です。でもその分2時間余分にアルベロベッロに居られました。

ヴェネチア

 4年振りのヴェネチア、世界有数の観光地で混んでいます。アカデミア美術館、ドゥカーレ宮殿は朝一番で行きました。後は娘たちとは別行動です。寺院を訪ねたり、島を訪ねたりして過ごしましたが、娘たちはお土産探しでガラス細工のムラーノ島などを散策したそうです。

アカデミア美術館

 美術学校跡に開設され、ベネチア派の絵画中心に展示されています。創始者といわれるジョヴァンニ・ベッリーニや第一人者ティツィアーノ、その後を継いだティントレット、ヴェロネーゼなど1400年から1500年代を代表するヴェネチア派の名作が楽しめます。

ティツィアーノ「聖母の神殿奉献」345×775

ティツィアーノ「ピエタ」353×348
絶筆で弟子が仕上げました

ベッリーニ「ジョヴァネッリの聖会話」

ベッリーニ「聖母子」

ベッリーニ「聖会話」

ヴェロネーゼ「レヴィ家の饗宴」555×1280

ティントレット「キリストの神殿奉献」239×298

ティントレット「奴隷の奇跡」415×541
ドゥカーレ宮殿

 ヴェネチア共和国の元首が住み、元老院(国会)が開かれ、十人委員会(内閣)が置かれ、司法官(裁判所)が集まり、監獄まであり、そして貴賓館でもありました。
 建物自体の美しさは、海から眺めると鐘楼と対になって際立ちます。また中庭には、彫像と時計台が目を引きます。そして内部の部屋には、ヴェネチア派の巨匠たちが競い合って描いた絵画が飾られていて、ナポレオンに支配されるまでのヴェネチア共和国1000年の栄華が凝縮されています。
 特に3階の大評議会の間の正面のティントレットの「天国」は世界最大の絵画と言われています。天井にはヴェロネーゼの「ヴェネチアの勝利」、これはヴェロネーゼ最後の作品で、彼の後受けて、ティントレットがこの大広間の芸術を完成させました。両側の壁にはレパントの海戦での勝利を祝った絵もあります。また歴代元首の肖像画がずらり並んでいます。

対岸のサン・ジョルジュ島からのドゥカーレ宮殿

時計台、その奥はサンマルコ寺院、右に巨人の階段

黄金の階段

監獄から処刑へ向かう溜め息橋から外界を
両脇の壁は補修中で青いカバーで覆われています

鐘楼の頂点に黄金の聖サンマルコ

大評議会の間正面:ティントレット「天国」700×2200

「天国」の拡大図
  
大評議会の間にあるレパントの海戦での勝利を祝った
ヴェロネーゼ最後の作品「ヴェネチアの大勝利」
(右:拡大図)
教会など

 ヴェネチア本島は6教区に分けられ各々に教会があり、行政単位にもなってます。本島以外の島の教会にもヴェネチア派の絵画が祭壇を飾っていますが、ほとんどヴェネチアを離れたことがないティントレットの絵画が多いようです。
 本島のサンタ・マリア・デッラ・サラーテ教会ではティッツアーノ「キリストの昇天」、ティントレント「カナの婚礼」、対岸のサンジュルジュ・マッジョーレ教会には、ティントレットの遺作「最後の晩餐」が見られます。また鐘楼からは、本島の景色を楽しめます。
 ムラーノ島との間のサンミケーレ島は墓地になっており、花を持った墓参者が絶えません。

 ヴェネチアの朝夕は美しいです。これを眺めているだけで訪れた甲斐があります。


サンタ・マリア・デッラ・サラーデ教会

ティントレントの「カナの婚礼」

街中には観光用ゴンドラ

サンジョルジョ・マッジョーレ教会

ティントレントの「最後の晩餐」

半円の屋根が繰り返される建物は病院になています

サン・ミケーレ島の墓地は明るく眠る人も幸せでしょう

5万トンクラスの客船がジューデッカ運河を通ります(リド)
ヴェネチアのホテル

 ホテルはリド島です。ヴェネチア本島を正面に見る船着場の前にあります。4星で設備は十分です。部屋は4階、屋根裏部屋でした。値段が安かったので仕方がありません、天井に突き出した出窓から景色が見えます。平日175ユーロ土日215ユーロですから平均すると1泊190ユーロになります)
 リド島は全長12キロの細長い島で、ヴェネチア音楽祭が開催されるところで、外側には砂浜が広がり、リゾートホテルや別荘がゆったりと配置されています。少し寒いと思いますが、水着になって日に当たってました。この島には車が走っていて、バスもあります。

屋根の上に出窓があります

部屋はきれいで明るいです

ホテル前の船着場、ひっきりなしにボートが来ます

海からリド島を眺める

リド島からの夕焼け
お土産です

 右の写真が今回のお土産の全てです。私は、買い物が苦手でカレンダーと野菜の種しか買いませんが、今回は娘が選んでくれて助かりました。
 一番右は、私が妻に出したポストカードです。これもお土産の一部です。