二ツ森山( ふたつもりやま)                              [美濃] 1223

 

 3年前の秋に御嶽が噴火して大勢の人が亡くなった時、冥福を祈ろうと目指したのが、御嶽が望める二ツ森山だった。だが、その時は県道工事のために登山口に行き着けず、根の上高原と笠置山に行先を替えて、そちらから噴煙の 立ち昇る御嶽を眺めた。
 3年たって噴火警戒レベルは1まで下がったが、現在もまだ山頂には登れない。御嶽の現在の状況を近くから確認しようと、再び二ツ森山に向かった。

 二ツ森山のメインルートは県道70号(白川福岡線)の切越峠から稜線伝いに登るものだが、今回は展望が主目的なので最短ルートを選択。二ツ森山の東側の山腹を巻く林道を使って七合目の登山口まで行くことにする。
 県道から林道に入ったとたん路面は雪に覆われていたが、薄い積雪で轍もあったのでそのまま突入する。履いててよかったスタッドレス。

福岡郵便局近くからの二ツ森山

 

 路面の積雪は少しずつ増え、七合目登山口までくると5pくらいになったが問題なく登ってこられた。
 しかし最近は晴天が続いていたので、まさかこんなに積もっているとは思っていなかった。念のためにスパッツは持ってきたが、まあスパッツが要るほどの雪ではない。
 身支度を整え出発。

七合目登山口の休憩所

 

 登山口からはいきなり真っすぐ延びた丸太の階段が続く。しばらくはヒノキの植林地の中を行くが、小さな木の橋を渡ったあたりから、落葉樹の明るい林になる。
 登山口の案内図には登山道わきに「氷餅の池」という史跡が描いてあったが、雪に覆われていたのか、気付かずに通り過ぎてしまった。

落葉樹林の登り

 

 稜線に出ると分岐に標識があり、左は東森山で、山頂へは右の道をたどる。
 次第に傾斜がきつくなり、岩が多くなってくる。雪に隠された岩に足を取られないように慎重に行く。
 ストックを使ってやや強引に登りきると、そこはもう山頂だった。

大岩の間を登る

 

二ツ森山山頂

 

恵那山

 山頂は大岩の上で、三角点の石柱は岩に埋め込まれている。南側の展望が開け、恵那山が逆光でシルエットになっている。恵那山は家の近くから見ると船底形のなだらかな稜線が特徴的だ が、ここからの姿は随分尖っていて凛々しく見える。山頂付近の木々に雪が載っているようで、鈍い銀色に光っている。
 その右手には前回登った笠置山が独立峰のように立っている。
 山頂の一角に東屋があり、その窓からは北側の御嶽が真正面に見え、小秀山から奥三界山にかけての阿寺山地が御嶽の前に長く伸びている。
 御嶽はもっと白い姿を予想していたが、意外に黒い岩肌が見えている。噴火口のある地獄谷もよく見えるが、噴煙は上がっていないようだ。まだ行方不明の方もみえるし、このまま収まってもらいたいものだ。

 

小秀山(左)と御岳(右)

 

 中央アルプスは休憩所から少し東に移動したところにいいポイントがある。ここからは北は麦草岳から南は摺古木山まで中央アルプスの全山がパノラマに広がっている。
 最高峰の駒ヶ岳よりも空木岳と南駒ヶ岳が吊り尾根で結ばれた姿がカッコいい。

 

中央アルプス遠望、足元は東森山

 

中央アルプスパノラマ(左の最高峰が木曽駒、中央の大きな山が空木岳 、その右が南駒ヶ岳)

 

南アルプス遠望 (左から塩見岳、荒川三山、赤石岳、聖岳)

 

 摺古木山と恵那山の間の稜線が弛んだところの向うに南アルプスも見える。光の角度の違いなのか、それとも積雪が少ないのか、中央アルプスの峰々ほど白く輝いてはいない。残念ながら塩見から聖までで、北側の白根三山や仙丈ヶ岳などは中央アルプスの陰に隠れてしまっている。
 近くの笠置山からは白根三山も見えたのに、わずかな位置の違いで見えないようだ。眺望というのは微妙なものであることを痛感する。
 

 今日は楽ちん登山なので時間に余裕があり、のんびり山々を眺めながらカップラーメンを食べて、珍しく1時間以上も山頂にいてしまった。

 下山は急な斜面を滑らないように気を付けながら分岐まで降り、東森山経由で帰る。東森山にも展望台があり、ここからも御嶽は良く見えるが、わずかに標高が下がった分だけ、アルプスの眺めに迫力がない。
 東森山からはヒノキの植林の中を下って行くが、途中から道が広くなり傾斜も緩やかになって、距離は長いが気楽に林道まで降りてきた。

東森山の展望台

 

 帰り道に立ち寄った中津川の苗木城跡も眺めがよかった。岩山の天守台跡からはさっきまで山頂にいた二ツ森山が北側に眺められ、南側は木曽川越しの恵那山が素晴らしい。残念ながら御嶽は見えないが、高峰山のなだらかな稜線の上に、空木岳と南駒ヶ岳の山頂がわずかに白く覗いている。
 苗木城跡は建物の遺構はないが、自然の巨岩をうまく取り込んだ石垣は迫力があり、またゆっくり来てみたいと思う。

木曽川と恵那山

 

苗木城本丸天守台跡

 

大矢倉

 

 二ツ森山ルートマップ


[山行日] 2017/12/20 ( 水)
[天気] 快晴
[アプローチ]

中央道・中津川IC ( R257号) → 中津川市下野交差点 ( 県道70号)→ 切越峠手前 ( 林道)→ 二ツ森山七合目登山口   [約28km]
      
・県道70号は所々一車線のところがある。
・登山口は10台程駐車可。休憩所あり。トイレあり(ただし冬季閉鎖)。

[コースタイム]  
  行動時間 発着時刻 地点名 休憩時間  
0:30 10:05 二ツ森山七合目登山口(1055m)   快晴
10:35 二ツ森山山頂(1223.5m) 1:10  
0:40 11:45  
12:05 東森山(1155m)   1℃
12:25 二ツ森山七合目登山口着   全行動時間
1:10     1:10 2:20
 
[地図] 美濃福岡 (1/25000)
[ガイドブック] 新・分県登山ガイド20「岐阜県の山」(山と渓谷社)

 

[風景印] 福岡局
 (岐阜県中津川市福岡949−4)

・図案
  二ツ森山、福岡大橋、付知川のアユ、町花のベニドウダン