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陣の里
過去の日記T(平成23年3月〜8月)
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平成23年8月30日(火)  5歳児の絵

5歳の女の子が、3色しか無いマジックを上手く使い分けてホワイトボードに書いたウサギとクマの絵です。顔の輪郭と目は黒で、服は赤や青で色分けしウインクまでして表情豊かに表現しています。ウサギの耳にはリボンを飾り、双方帽子。夏なのでタンクトップなのでしょうか、季節感も感じられます。女の子は、妻が教える英会話教室へ毎週1回来ているのですが、なにげに絵を書き始め、お母さんへ見せたいと言っていたそうです。早くお母さんに現物を見てもらえると良いですね。私は、この楽しくほのぼのした絵を一瞬で好きになりました。ご家庭の子供への愛情の深さと素直に明るく育っている感じもしてきます。写真はプレゼントしたいと思っています。


平成23年8月25日(木) 竹の根っこ掘り

草刈りをする度に、竹の切り株や地を這う根っこで草刈機械の刃を傷めてしまうので何とかしなければと思っていました。数百株もある竹の切り株等が地表から10cm程度出た状態を処理する話しです。過去に何度か鋸で切ろうと試みましたが地面に手が擦れてとても作業できませんでした。ある日、大ハンマーで叩き起こそうとひらめき、試してみると上手く根っこが掘り起こせました。しかし、ボクシングでタイヤを大ハンマーで叩くトレーニングと似ていて1つの切り株の頭を30回くらい大ハンマーで左右叩かなければなりませんでした。さらに斜面なので足場も不安定です。数株叩き起こしてみて、とても全部綺麗に処理できないと諦めかけもしましたが、陣の里計画の一環として花畑(花山)を増やすため、朝夕の空き時間で120株を目標にやっています。全て処理した後は耕して毎年少しずつ花を植えていきたいと思っています。ですから、最後まで竹の根っこ処理をやろうと思います。現代版、開墾物語そのものです。

写真は、全体の1/3くらい掘り起こした根っこです。


平成23年8月20日(土)  陶芸体験 風貌は陶芸家

アウトドア仲間がこの夏に遊びに来た目的は、第1に陶芸体験、第2に川下りでした。オジサン達の陶芸体験の初日は手びねりで2日目が電動ロクロに挑戦するというものでした。飲兵衛である二人は頭から酒のことが離れないようで、ぐい飲みを作ろうとか、肴を入れる皿が良いだとか言っています。既に頭の中が宴会で盛り上がっている感じが伝わってきて当方も楽しくなってきます。電動ロクロ体験は、私が粘土の中心を取ってあげるだけです。その先の工程である形作り等は自分勝手にいじくってもらい、私は口答のみでコツを教えました。陶芸初体験なのに予想以上に上手でした。よくテレビで見るような中心がブレてグワングワン回転し最後は潰れてしまうことを期待していましたが、曲がりくねった面白い形に取っ手をつけてマグカップにしたり、ぐい飲み等粘土の軟らかさが自然体で力の抜けた良い感じの作品が生み出されました。

写真の頭にタオルを巻いた人は初体験ですが、風貌は陶芸家そのもの貫禄があります。


平成23年8月17日(水)  北上川カヌー下り
 陣の里から北上川へは車で約10分でアプローチできる身近な川です。今回は、一関をゴールとし、約30km北上した水沢(奥州市)をスタート地点としました。現地で船を組み立て昼過ぎにスタート。木陰を探してはカヌーに乗ったまま昼食。好天続きで水量が少なく緩やかな流れの中、景色や空を眺め欠伸をしながら機械的にパドルを動かす単調作業でした。多少「瀬」があれば緊張したり波乗りをしたりと楽しいものですが、風も無く瀞場状態ではスリルに欠ける半面、水面が鏡のようにくっきりと雲や景色を映し出されて綺麗でした。

これまでに北上川を3回下っていますが、一番好きな季節は5月の連休の頃です。雪解けの水量も豊富で、遠景は残雪の北上山地そして近景の土手にはタンポポなどが咲き乱れ、水の流れる音や遠くから農作業機械の音が聞こえてきたりと、のんびりと水上に浮かんでいるだけで時間を忘れてしまいます。機会があれば、盛岡以南〜水沢まで何区間かに分けて下ってみたいと思っています。


平成23年8月14日(日) 旧友再会 焚き火でおもてなし 

カヌー・カヤック仲間の二人が、長期間の夏休みを利用し陣の里へ遊びにきました。私達のキャンプスタイルは焚火が基本にあり、流木を拾い集め焚火で食事の煮炊きやコーヒーを沸かして飲むような、焚火大好き人間達なのです。ですから、天気さえ良ければ焚火でもてなそうと数日前から薪の準備をしていました。日中遊び終え、二人が近くのお風呂へ入りに行っている間に焚火の準備をし、熾き火が十分に溜まった頃に戻って来て宴会開始。冷えたビールをごくごくと飲んでプハー。最高〜。焚火とランタンの炎、そして月明かりのもと熾き火で魚を焼き、冷奴や枝豆等を肴に酒を飲めたことに友人も喜んでいました。焚火や星を眺めては酒を一口。キャンプ時の思い出話しをしては一口と本当に美味しい酒が楽しめました。

陣の里へ宿泊している間、北上川下りや陶芸体験もしました。この2つは別途紹介したいと思っています。


平成23年8月11日(木)  地酒っぽい日本酒「真瀧」の紹介

最近「真瀧」という銘柄の日本酒を知り、地元のPRと洒落を込めてお祝い事やプレゼントをして飲んで頂いています。「地酒っぽい」の意は、ラベルの真瀧(真滝)は当地を指していますが、大事な瓶の中身はチョイと東に位置する市内千厩(せんまや)町の「玉の春酒蔵」の日本酒ということでした。ラベルの書体は、陣の里から数軒隣で元一関市長をされた方が毛筆で書かれたとのことで、地元の活性化を祈念して作られたものと思われます。一般的に東北地方は辛口が多い中、やや甘口で冷酒がお勧めです。1升瓶と4合瓶の2種類があり、地元の酒屋さん1軒でしか置いているのを見たことが無いので、味か銘柄のどちらにこだわるかは別としてとても珍しい酒だと思います。同じ一関市内の酒という意味では地酒に変わりはありません。お盆で帰省された際に一献、お土産としても如何でしょうか?


平成23年8月4日(木)  野焼き祭り 夜の部〜窯出しまで参加
 先週の土日、市内の尾花が森キャンプ場で野焼き祭りが行われました。私は日中用事があり夜の22時頃から酒持参で参加してきました。到着した頃には既に薪は燃え、濡らしたワラを塩釜状態に被せ蓄熱させて焼いているところでした。実行委員の方々とは殆どが初めてお会いしますが酒を酌み交わし情報交換をして2時頃に持参のテントで寝ました。朝の7時頃から野焼きに参加の皆さん方は、煙が上がりまだ燃えているところもあるワラの中から11個慎重に作品を掘り出しては焼け具合を確認していました。窯出しは一番ドキドキワクワクするもので楽しいです。

今年で34回を数える歴史ある野焼き祭りですが、野焼き用の粘土=瓦土が入手困難だったようで、大震災の影響が当イベントにも。歴史と人の繋がりで何とか開催できたようです。


平成23年7月31日(土)  地元の子ども会が親子で体験教室

夏休みに入り、地元の子供会が親子で陶芸体験に来られました。子供会では昼にバーベキューをした後に陶芸を体験するという1日で2つのお楽しみが詰まった楽しい企画をされたようです。参加者は、園児〜小学生〜中学生の11名+親8名の19名ですが、作り手は子供達が主役で、思い思いの作品に挑戦しました。最初に私が丸や四角い皿及びカップ類の作り方を実演して見せたところ、皆さん目を皿のようにして見ていたのが面白かったです。注意事項として、実演の作品にとらわれないこと。形は自由としなるべく模様や絵を書き入れ個性的な作品とすること。そして、親は子供の作品になるべく手を出さないこととしました。子供たちは目を輝かせてアッと言う間に縁をフリル状にしたり、ハンコ類をペタペタ押して凹凸を強調したりと楽しい作品を作っていました。また、木の根っこみたいなカップもありました。大人の固い頭では創造できそうに無い物が子供達からポンポンと生み出され、私の方が刺激を受け良い勉強になりました。


平成23年7月27日(水)  沢が沢山の地域
 陣の里の住所は一関市「滝沢」で始まり、駅名や旧中学校名には「真滝」の名称がついています。真滝という広いエリアの滝沢地区という概念です。滝沢地区内の住所名でも沢山「沢」のつくところがあります。列挙すると芦沢、一ノ沢、小倉沢、芝沢、田沢、長ケ沢、鶴ケ沢、西ノ沢、二ノ沢、二又沢、南沢、矢ノ目沢があり、大川原、川原田、清水尻の他にも「水」に関連する地名が沢山あります。真滝エリアや一関市域で捉えたら相当たる地名があります。正に沢山と言うに相応しい地域ではないでしょうか。この滝沢地区内を北上川の支流で1級河川の「滝沢川」が流れていることからも「水」が豊富な地名になったものと推測されます。別の機会に「真瀧」というラベルの地酒っぽい?日本酒を紹介したいと思います。


平成23年7月19日(火)  2階に手作りの網戸を取り付けました

やる事が一杯あって、やっとのこと我家の2階に手作りの網戸を取り付けました。予備に取っておいた木枠窓のガラスを外し、寸法に合わせて丸ノコで縦横をカット。網をピーンと張るコツとか木枠との隙間に虫侵入防止用の毛の生えたテープを張る等アルミサッシの網戸とは違う細かな工夫を要しましたが、自分では上手く出来たと思っています。

陣の里は高台に家が建っていることもあり、網戸にしていると気持ち良い涼しい風が程よく入ってくるので快適です。寝るときはタオルケットを剥いでいても朝方は寒いくらいで包まっています。一関に住んで2回目の夏となりますが、網戸と扇風機で何とか過ごせる程度だと感じています。


平成23年7月14日(木)  まん丸満月 夜空を観察

雲も風も無い非常に穏やかなまん丸満月の夜となりました。あまりにも気持ちが良いので夕食後に外へ出てコーヒーを飲みつつ蚊を追い払いながら1時間半くらい夜空を眺めていました。星座の本や早見盤と見比べながら探しても私に分かるのは夏の第三角形、白鳥座とカシオペア座程度です。他にアンタレスとアルクトゥルスは赤っぽくて比較的明るいのが特徴なので覚えました。何年ぶりかで夜景撮影をしてみることにしました。バルブにして露光時間を何パターンか変えて撮影してみると結構雰囲気が変わるので、腕の見せ所といった感じで面白いです。写真は、露光時間約50秒で撮ったので夕方のよう見えますが、23時頃、南の方角の月明かりです。今年の夏もできる限り夜空を眺める予定です。


平成23年7月11日(月) 発動機運転会 

昨日の34度を記録する猛暑の中、みちのく発動機愛好会の有志が主催する運転会が陣の里で開催され、愛好家の家族も含め20名弱、それに一般見学者が20名弱の参加規模となりました。愛好家こだわりの機種14台が一斉に稼動すると、各々がエンジン音や給排気音を自己主張しているようで素人が見ていても楽しかったです。中でも圧巻だったのは、人の背丈くらいあるような低速回転の発動機(写真参照)で、バッスンバッスン(吸気・爆発・排気の擬音です)と相撲取りが四股を踏むような腹に響く重低音には興奮してしまいました。どの発動機も古いものですが快調に稼動しているのを見ると、皆さん大切に整備されていることが伺えます。愛好会の皆さん方は、今後も各種イベントに参加しては自慢の発動機をご披露するそうで、秋には再び陣の里で運転会を開催したいと言っていました。場所を気に入ってくれたようで恒例行事になるかもしれません。


平成23年7月9日(土)  お礼の言葉をいただき嬉しくなりました

中学校前の草がずいぶん伸びてきたので早朝から草刈りをしていました。笹薮刈りをしてから太いのは無くなりましたが、切り株からピョンピョン生えてきてはアッと言う間に伸びてしまいます。藤蔓も同様で、近くの木に高さ1m位まで巻きついていました。

3年生が抜けた後の新チームで、今朝も8時頃から野球の練習を始めていました。草刈りをしている私に監督さんが近づいてきて頭を下げているので草刈り機械を止めると「いつも綺麗に草刈りして頂きありがとうございます。ボール探しが楽になり紛失が少なくなりました」と言うお礼でした。思いがけず言われたので、私も咄嗟に「中学校時代は野球部でしたから」と返答するのがやっとでした。驚きと嬉しさで気持ち良い朝となりました。校長先生が野球部の監督さんへ草刈りの理由(428日の日記参照)を話されていたんだなーとも思いましたし、本当の理由が伝わって安堵しました。

ちなみに、気仙沼等の被災された中学野球部のチームは一関まできて交流試合をしているそうです。少しでも気持ち良く野球ができる環境を側面から応援したいと思います。


平成23年7月4日(月)  初めての団体客、真滝中卒業生が見学
 昨日、旧真滝中学校の第15回卒業生(昭和36年度卒)約20名が陣の里を見学にいらっしゃいました。私が生まれた年に卒業された年代の方になります。65歳を一つの節目として一関市内の温泉ホテルへ宿泊しての同級会ということで、その前に13時頃から現東中学校の校舎等の案内を校長先生(旧真滝中学校の閉校から現東中学校の開校・立上げにご尽力されました)からご説明頂いたようです。その後、陣の里へ徒歩で移動し、私が旧真滝中学校の建物外観からメインである技術室の梁や工作機械の動力源となったシャフト、各種教室や階段・廊下、体育館等を撮影し編集したスライドショーをアイスコーヒーを飲みながら見て頂きました。「当時の記憶が甦り懐かしい。」と言っていただき、私も旧校舎の部材を活用した建物を当地域に残せて本当に嬉しく思った次第です。最後に、玄関先で旧真滝中学校の看板と一緒に記念撮影をして、今夜の宿泊先へと向かわれました。

 陣の里は、広域的に捉えた意味での「地域の共有財産」と考えていますので、同窓生のみならず今後も多くの方々にお越し頂き、憩い親しみ利活用して頂けましたら幸甚です。


平成23年7月2日(土) 「夏休み親子陶芸教室」を開催します!
 夏休みの特別企画として、7月29日(金)から9月4日(日)までの月・火を除く毎日、夏休み親子陶芸教室を開催します。皆様ふるってご参加ください。詳しくは、夏休み親子陶芸教室のページをご覧ください。(終了しました)
 


平成23年6月30日(木)  発動機愛好家の人生初の作品 やっぱり発動機

80歳近い発動機愛好家(331日の日記でも紹介)の人生初の作品です。3月、4月の大地震にも耐え、さらに窯焚きの最中にも5回程小さな余震に遭いましたが、無事に焼きあがりました。特徴は、本体に輪っぱ(力車という)が付いていますが、細いボルトを軸にして力車を取り付けたのでクルクル回転します。また、穴には爪楊枝を立て入れる工夫がされていて、実用と遊び心が溢れる楽しい作品が生まれました。先日作品を受け取りに来られ大変喜んでいました。発動機メーカーによって力車の形状に特徴があり、スポーク状、扇型、丸型等で抜かれていて、こだわりのパーツとなることから2号機、3号機と作品を増やしていきたいと、やる気満々でした。

 私としては、地震前に陶芸体験された方の作品を大分時間が経ちましたが無事にお渡しできてホッとしています。これからもお客様の笑顔が増えるよう頑張りたいと思います。



平成23年6月26日(日)  窯のある生活 窯の上の生活

陣の里は1階の陶芸工房の真上が居住スペースとなっています。今から思えば設計ミス?だったのかもしれませんが、住んでみて分かったのが、夏場は窯焚きの度に居住スペースが想定以上の暑さに悩まされることです。長時間に亘って高温で窯を焚き続けるので2階の床や柱などの部材が温まりオンドル状態に加え暖気が充満するので、この季節でも2日間程度は室温が30度超をキープします。運悪く熱帯夜と重なったら最悪で、その分が嵩上げされる感じです。冬なら暖房費が節約できて歓迎ですが、夏の窯焚きの時だけは我慢競べと運試しです。

網戸にすれば?とお思いでしょうが、2階は木造校舎の木の窓なので、サッシのように市販の網戸を買ってきてはめ込む訳にはいかず、自分で作るしかありません。陣の里は高台に建っているので、網戸を取り付ければ風が吹き込んできて寝苦しさも解消されると思います。網戸の材料は調達済みなので、窯焚きが終わったら早めに作りたいと思っています。


平成23年6月22日(水)  梅雨入り翌日の梅雨明けしたような1日
 東北地方に梅雨入り宣言が出た翌日ですが、スッキリした気持ちの良い朝を迎えました。気温もぐんぐん上昇して日中は31度記録し、梅雨明けしたような1日になりました。

草刈りは月1回のペースで行っていますが、6月は梅雨入り前に守備範囲を刈り終えるようスケジュールを組み、朝夕と作陶の合間を見つけては作業を続けてきました。短く刈られたツンツン状態の草は見ていて気持ち良いです。私は散髪直後の刈り上げ部分を逆撫でするのが気持ち良くて好きなので、刈ったばかりの草も同じように逆撫でしたくなります。この2年間は、笹藪のような状態を頻繁に刈り込んだことでようやく柔らかい草に変わりつつあり、草刈り機械の燃費と作業効率が向上してきたので、作業にかかる時間(日数)も少しだけ減ってきました。草刈りを終えた陣の里は、自分でも気持ち良い空間だと思っています。今後も多くの皆様方に気楽にお立ち寄り頂き、心安らいでもらえるような空間作りに努めます。


平成23年6月19日(日) 郷土料理 がんづき講習会に参加

先日、「がんづき」の調理講習会に参加してきました。「がんづき」は、岩手・宮城県を中心とした東北地方で農作業の合間のおやつとして親しまれている郷土料理で「蒸しパン」のようなものです。小麦粉、卵、牛乳、黒砂糖などを主材料とした生地を一気に蒸しあげるとフワッとした食感に仕上がり、クルミやゴマをトッピングすると更に美味しくなります。フワッとしたスポンジケーキのような食感の秘結は、重曹の他に酢を加えることで生地が一層ふっくらと蒸しあがるのだそうです。

講習会では、1個を名で作ることとなったので私の出番はありませんでしたが、試食会ではレシピやポイント等を丁寧に説明して頂き、皆でメモを取りました。蒸したてのがんづきの他に各自が料理や漬物を持ち寄ってはワイワイがやがや、おばさま方のパワー炸裂で圧倒されつつも楽しい時間を過ごせました。がんづきは、将来の陣の里で開業したいと思っている喫茶店メニューの1つになるかも・・・簡単そうなので自分でも作ってみようと思いました。

今回の講習会を企画したのは、60歳超の有志数名で会を結成し、料理講習会、蛍観察、介護に関わる勉強会等さまざまなテーマで行事を企画し元気に活動している方々です。

写真は、300gの小麦粉で直径30cm、中央の厚さ8cmくらいに膨らんだがんづきです。


平成23年6月16日(木)  スズメ対策で煙突に金網

スズメが薪ストーブの煙突に巣を作った対処策として金網を張りました。陣の里の屋根勾配は、雪が落ちやすいようにと若干きつ目になっています。私は20代前半のときにロッククライミングも少しだけかじったことがあり、オーバーハングを登ったり垂直降下等をしたこともあるので高い所は大丈夫だと思っていました。しかし、月日は経ち、今では靴底がゴム製の地下足袋と滑り止め付軍手をして急勾配の屋根を四つん這いになって煙突までやっと到着するありさま。巻きスカートのように金網を煙突に巻き、見栄え良く折りたたんで針金で結わえる間、出来るだけ下を見ないようにヘッピリ腰になりながらの作業となりました。

そもそも煙突自体にネット状の覆いが最初から施されていれば野鳥などの問題は生じないはずだと誰もが考えそうですが、類似した製品が無いのであれば、メーカーへ改善意見を提案しようかと思った次第です。


平成23年6月12日(日) 煙突から雀が侵入&巣づくり

工房内で作業をしているとカタカタという音がするので風で何かが揺れているのだと思いましたが、どの窓も閉まっています。音をたよりに探し当てると1羽のスズメが工房内の薪ストーブの中でもがいていました。可哀想なので工房の窓を全開にしたうえでストーブの扉を開けると上手い具合に逃がすことができました。それから1週間ほど経って、またストーブから音がするので、もしかしたらと思い今度は煙突部まで手を突っ込んでみるとワラ等が詰まっていたので巣作りの最中だったことが分かりました。スズメは偶然入って出られなくなってもがいていたものだと思っていましたが、巣作りの材料をくわえて何度も往来していたのです。当方も早い段階で進入防止対策をしてあげないとスズメが徒労に終わってしまいます。煙突のトップに金網でも巻こうかと思っています。

近年スズメが減少していると聞いていました。実際に、電線一列にビッシリとまっていたり、地面のエサをついばんでいるスズメの姿を見る機会が減ったと感じます。ある報告書によると、私が生まれた1960年代と比較し現在の個体数は10分の1程度にまで減少した可能性があるとのことです。スズメさん、煙突内は避け陣の里の屋外で巣作りをお願いします。

注:写真は巣作りの材料(ワラや細い根っこ類)をかき出したものです。


平成23年6月9日(木) 古い家屋と里山が表現の舞台 風の沢のご紹介

宮城県北部、栗原市一迫町に位置する萱葺き屋根の古い家屋と里山で文化・芸術を発信している「風の沢」の紹介です。古民家なら今や何処にでもあるなんて思ったら大間違いです。古民家+ギャラリー+裏山+グラウンド+α=広大な全ての空間が表現(アート)の舞台と化しており、私の語彙では言い表せないようなすばらしいところなのです。通年の企画展示もありますが、今回はイベント部門の一部である野焼き祭りを紹介します。

3年前の614日に発生した岩手宮城内陸地震で震度6強を観測した一迫地区は甚大な被害を受けました。復興を誓い、その年の8月に前述の広大なグラウンドを会場にして地域住民による野焼き祭りが立ち上がり、第4回目となる今年も9月下旬に開催が予定されています。地元の幼稚園児や小学生たちが思い思いに作った作品の他に、地元の陶芸家達でデザインした大きなオブジェを木材等で骨組みし、子供たちが粘土を貼り付けてオブジェ(写真は第3回のものです)を完成させ祭り当日に焼き上げるという、子供から大人まで芸術に触れる参加型の野焼き祭りが特徴です。更に、当日の屋台は勿論のこと、チンドン屋、獅子舞、御神楽等の東北伝統芸能の各種団体が宮城県内外から参加し披露します。持ち時間が30分位あるので十分に楽しめるうえ、野焼きをしている22時頃まで演舞が続きます。参加しなきゃ損しますよ。


平成23年6月6日(月)  小学生の滝沢探検隊に飛び入り参加

公民館事業の一環として、小学生を対象に年間10回(1/月)の活動計画を立て、地元の自然散策や動植物に触れたりする「滝沢探検隊(略称:takitan)」が始まりました(隊員15名)。
 6月4日(土)に第1回目が行われると聞いて、自然が大好きな私は飛び入り参加させてもらうことにしました。今回の参加者は隊員10名と案内役が5名で
、自然に包まれた滝神社周辺を探検しました。森の中を通る参道脇には池が3箇所あり、どの池にもサンショウウオが生息していて、今の時期はその卵を網ですくって触れてみたり観察したり、アリ地獄にアリを落とし獲物を捕まえる様子を観察したり、目玉のような形をした半透明の銀霊草(ギンリョウソウ)、葉っぱの表面中央に花が咲くオスメス異株の花いかだ、蕨の採取等ができます。分からないことや興味があることはバシバシと案内役を質問攻めにしていました。また、案内役がホウの葉っぱを取ってきては、その場で風車を作ってみせると子供たちも真似て作っていました。案内役の1人は、工作に必要な道具類やアリ地獄はウスバカゲロウの子供であるという紙芝居みたいな手作りの教材まで持参しては、成長の過程が分かるように丁寧に教えていました。その他にも5mm程度の全身が二枚貝のような甲羅の中にエビが入っている大変貴重なカイエビを田植えが終わった田んぼから網ですくっては容器に入れ、貝殻から透けて見えるエビをジーっと不思議そうに観察していました。

大人から子供へ、自分たちが住んでいる地域の自然や伝統・文化、風習等をその土地の人が直接教え伝える活動は大変すばらしいとだと思います。今後もできる限り参加しようと思っています。(写真は、カイエビを探している様子)


平成23年6月5日(日) 体験陶芸とイラスト
 陶芸教室の方針として、私は基本的に生徒さんの作品に手を触れないようにしています。生徒さんのイメージする形に近づけるための技法、そして粘土の厚み(重心)、使いやすい器とするためのポイント等について、別に準備したロクロで作り方や手順等を実践して見せたり、絵を描いたりして説明しますが、作品はできる限り自力で自由に作ってもらいます。
 生徒さんの中には、最後に模様や絵を描いて仕上げる方も多くいらっしゃいます。先日体験教室にいらした女性の方は、絵のセンスがとてもよく、初めてとは思えないほどバランスよく上手に仕上がっており感心してしまいました。趣味でイラストを描く機会が多いとのことで、お願いしたところ、10分程度で私の似顔絵を皿に書き入れてくれました(写真)。

平成23年6月3日(金)  ですっけ(よ〜)

一関の方言で、良く耳にするものに「ですっけ」があります。丁寧語の「・・です」から来ている言葉で、「○○ですって」の語尾が「っけ」に変化したものだと思います。言い切りの「です」で終わらずに「っけ」または「っけよ〜」が付くことで温かみとか余韻となって、その先にある言葉はあえて言わないで終わらす。状態はこうだがあなたならどうしますかと問いかけているような、聞き手がその続きを想像し理解するような、一歩引き下がった表現です。正確なことは分かりませんが、私はそのように感じました。地方(田舎)の人は遠回しに話す傾向が多いようなので、相手の真意は何処にあるのか注意して聞くことが大切だと思っています。私は一関出身ですが、長い間仙台や東京で生活していたために感覚が鈍っているようで、Uターン後に地元の人と会話をするときは、相手の目を見て、顔の表情等からも相手の気持ちを感じ取るように心がけています。

ちなみに、「ですっけ」が丁寧語だとすると「だっけ」が平易な感じで語られます。


平成23年5月31日(火)  窯焚きのお手伝い

 湖を見下ろす所に住居と工房を構えるK氏の薪窯を一晩手伝いに行ってきました。3年前の614日に発生した岩手・宮城内陸地震で窯が全崩落し多大な被害を受けながらも再建された陶芸家です。この度の大地震では窯の一部を修理する程度で済んだようで今回が地震後初めての窯焚きになったようです。

K氏の作品で3年前の地震による窯崩落でも割れなかった大壷を見たことがあります。その縁起の良さかどうかは定かではありませんが、あえて大地震のあった6月14日に結婚式を設定された方の記念となるべく注文品を焼く目的もあったようです。

私はといえば、一晩まさしく黙黙(モクモク)と燻製のように燻されながら薪を焚き続けていました(写真は私です)。


平成23年5月30日(月)  仲良し女性グループ来客

地元の方から遊びに伺いたい旨の連絡が入りお待ちしていたところ、5名のご婦人がいらっしゃいました。陣の里の建物、部材や内装を見ては懐かしがっておられました。お話を伺うと学校の先生をされた方々で、旧真滝中学校の卒業生や、同校で勤務された方もいらっしゃいました。仲良しグループは、陣の里が紹介された先日の新聞記事を見て、地元を探索しようとなったようです。陣の里に置いてある中学校の写真や名簿を見ながら、あーだったこーだったとの話が飛び交い、2時間弱でしたが私も本当に楽しい時間を過ごせました。最後にちょっと席を外し何かを書いていると思ったら、帰り際に陣の里への心温まるお礼と応援のメッセージを頂きました。こちらこそ本当にありがとうございました。 


平成23年5月28日(土) 震災後はじめての窯焚きに雉が鳴く

大地震から2ヶ月半が過ぎ、ようやく焼成(窯焚き)をしました。作っても地震で壊れるのではないかとか、長時間に渡って火を扱うので火災の心配で今まで焼成を躊躇していました。自分で調合した釉薬の供試体を含め殆どの作品が壊れましたので、本日は主に供試体の焼成です。本焼きは1週間後になるでしょうか。(岩手日日新聞の方が取材に見えて、29日付の新聞で紹介していただきました。)

作業中に雄のキジが陣の里の周辺をウロチョロしてはケーンケーンと鳴いていました。キジが鳴くと地震が来るという言い伝えがありますが、このキジは地震に関係無く鳴いたり鳴かなかったりするので当てになりません。防災(焼成中断)の準備ができるので、地震予知をして鳴いてくれれば助かるのですが、期待はできないでしょう。勿論、窯には自動安全弁がついているので、そちらが確実ですが。
※写真の左下に小さく雉が写っています。


平成23年5月26日(木)  ご近所との花交流

最近、ご近所の方をはじめ道行く知らない人からも声を掛けて頂くことが多くなったような気がします。先日、食用菊「もってのほか」の株を分けて頂ける旨の声がかかりました。遠慮せずプランターと培養土を用意して妻と一緒に行ってきました。畑で育った菊の株を1本1本ばらしプランターへ20本程度挿すように植えるだけなので10分程度で株分け終了。当方は直ぐに帰るつもりでしたが、お茶のお誘いがあり気楽に返事をしたところ、コーヒー、ケーキ、珍しい山菜のおひたし、漬物等が次々に出てきて恐縮するばかりでした。ご主人の渓流釣りの話しに花が咲き、なんと2時間ほど飲んだり食べたり。帰りには山女(冷凍したもの)のお土産まで頂いてしまいました。

今回植えた食用菊は、数ヵ月後に伸びた菊の茎を折って別のプランターへ植えるので1年間で2倍の本数に増やすのだそうです。これを繰り返すとプランター数が2、4、8、16・・・と。せいぜい来年の4までかな〜。

注)もってのほか:名称の由来は諸説あるようですが、「天皇の御紋である菊の花を食べるとはもってのほか」だとか、「もってのほか(思っていたよりもずっと)おいしい」といったことだとか言われています。


平成23年5月21日(土)  郷土の文化伝承 鳥舞い

一関東中学校の運動会が開催されました。岩手県南から宮城県北にかけ「お神楽」が盛んで、当地域には「牧沢神楽」が伝承されています。運動会のアトラクションとして全校生徒(約120名)全員が袴を履き鳥の兜を付けて踊ります。この演舞を「鳥舞い」と言いますが、実は40年位前から踊り継がれています。ちなみに市内の中学校の運動会で神楽を踊っているのは数校しかないようで、40年位の伝統があるのは当校のみのようです。勿論私も中学生のとき踊りました。当時は男子だけでしたが、今では生徒数が減り全校生徒になったようです。運動会開催の数日前には、保存会の方による生の太鼓や金に合わせて真面目に練習をしていました。
 
私が中学3年生のときのことです。中学生によって鳥舞いが踊り継がれていることに感銘した着任1年目の先生がテレビ局へ情報提供し、特集番組に出演することになりました。ステージの関係上、3年生全員(男女合せ40名)が盛岡の県民会館で踊りを披露しました。当時の司会者はうつみみどりだった記憶があります。

 お神楽の曲を聞いていると踊りたいような気持ちになりますが、年のせいでしょうか。いつの日か陣の里の交流広場で篝火を焚いて夜神楽のイベントをやってみたくなりました。


平成23年5月20日(金)  人情の厚い町 いちのせき
喫茶と軽食の家 じゃらんの森」(リンク集にも掲載)のご主人が遊びに来てくれました。震災後やっと時間が取れたとのこと。お店は屋号のとおり白樺等の木々に囲まれ、眼下に池があり冬には白鳥も飛来する素敵な喫茶店です。店内は薪ストーブと木質を基調とした調度品で統一され、暖かい雰囲気に包まれる空間のお店です。メニューの中で私が一番のお奨めは「すいとん」です。優しい家庭的な味で店主の人柄が出ている気がします。実はご主人も公務員から喫茶店を始めた方で、私も何度もお邪魔しては喫茶店の経営や接客のノウハウ等について伺うと共に陣の里の夢を話していました。今回の大地震による陣の里の被災状況等をご心配くださっていたというのお話をお聞きし、じゃらんの森のご主人をはじめ多くの皆さんから陣の里を見守っていて下さることを知って、本当に感激するとともに益々頑張らなければと思った次第です。一関は人情の厚い方が多い町だと感じました。

※すいとん:当地方では「はっと」と言います。はっとの由来は別の機会に紹介したいと思います。


平成23年5月18日(水)  自己流の樹木剪定

今は剪定に向かない時期であることは知っていましたが、本格的な草刈りシーズンに突入する前作業として30株ほど剪定しました。陣の里の山を切り開いて丁度3年が経ちました。自然の生命力は凄いもので山桜、山もみじ、シラカシ、ホオ等の切り株からどんどん芽が生え今や2m位まで伸び、更にヒコバエ(注)も凄くて見苦しい感じがしていました。剪定作業が初体験ですので私なりに注意した点を紹介します。先ずは現状を眺める。ヒコバエを処理する。既に枯れている枝を処理する。込み入って干渉(絡み合い、擦れ合い)している枝を処理する。同じ箇所から4本くらい枝が分岐している場合は、主となる枝を残す。真横や地面方向に伸びている幹を処理する。数本の株立ちで内側に向かっている枝を処理する。概ねここまで作業すると根元などがスッキリしてきますので、全体を見回し主・副となる幹・枝を考え樹形を整えました。最初の数株は、せっかく伸びた幹・枝を切るのがもったいないと思いましたが、慣れてくるとスッキリ感を優先させてバサバサ剪定していくと樹形が整ってくる感じがしました。一方、切りすぎ枝は今年頑張って伸びてもらうことにします。剪定に詳しい方、是非メールにてご指摘、ご指導の程よろしくお願いします。

(注)ヒコバエ:地ぎわから勢い良く伸びる枝。



平成23年5月14日(金)  石蔵山

陣の里から東の方角に見える石蔵山(標高355m)の山頂では一関市域が約300度展望できます。陣の里が推薦する近場(車で約25分)でのB級観光地です。写真の正面中央に陣の里があるはずですが、目標物が小さすぎて石蔵山からは見えませんでした。

私が陣の里で毎日のように野良仕事をしていると、自然に石蔵山へ視線を向ける癖から1つ発見したことがあります。それは、当日や翌日の概ねの天気予報ができることです。山がくっきり見えるときは晴れ又は天候回復。霞んで見えるときは曇りや雨又は天候下り坂傾向になります。大雑把ですが高い確率で当たります。

先日、天気が良かったので東京から遊びに来た友人と石蔵山へ行ってきました。整備された綺麗な道があるのですが、3月の大地震でがけが崩れ、現在は山頂の約キロ手前で車両通行止めとなっており、そこから急勾配の道を歩いて登ることになりました。会話をしながら歩くと息が切れるほどの勾配で、時々花や風景写真を撮って息を整えました。往復で4キロ歩きましたが、気持ちのよい木々に囲まれながらちょうどよい運動になりました。道路脇に咲く満開の山吹の黄色は本当に綺麗でした。


平成23年5月11日(水) ど根性つづ木 

3月29日の日記で紹介した無骨な椅子の話になりますが、今年の2月頃に切り倒され、二股になった部位から椅子のイメージが湧き、安定感を増すため天地を逆にしてチエンソーのみで仕上げた荒削りの椅子のことです。

 屋外に置いているので、風雨にさらされて椅子自体も自然乾燥でヒビ割れてきたのですが、そのうちあちこちから芽が生えてきて、順調に成長しはじめたのです。ど根性で生えてきたのに放って置けばやがて芽は枯れてしまうでしょう。私にできることは毎日水をタップリと与えてあげることくらいです。水補給で木が腐れ養分にして育ってもらいたいからです。切られても削られてもなお自然の強さを見せ付ける大木を何とかしてあげたい気持ちはあるのですが、どうすればよいのか分かりません。芽が成長している椅子をある段階で地中に埋めれば良いものか、大木になる種類の木なら庭の何処へ埋めれば良いのか・・・。最初から薪ストーブの燃料用として薪を割っていたら芽は出てこなかったと思います。椅子を作った縁なのできる限り面倒を見てあげたいと思います。


平成23年5月8日(日)  ど根性もど木

425日に紹介しました「ど根性さくら」の第2弾とも言うべき、切り株から生えてきた木のお話しです。切り株(根元)から芽が出てきたときは、また1本桜が救われたと思い本当に喜びました。でも良く観察すると、ど根性に見せかけてチャッカリ切り株の脇から生えてきたものでした。桜が切り倒されてからも笹薮に覆われ日光が当らず2年近く芽が出てこなかったのですから十分に根性があることは認めます。それでもまだ何かしっくりしません。樹木図鑑で調べたところ桜ではなくシラカシ(ドングリ)だったのでガッカリしました。この木も2年間で約2mに成長しましたが、シラカシも桜も10m超の大木になります。通学路の路肩にある桜は相応しく誰もが歓迎するでしょうが、ドングリと聞くといかがなものでしょうか。通りがかる皆さんはど根性桜をチラッと見て、この木も桜だと勘違いしている方もいます。勿論、桜ではないことに気付いている方も多いようです。

路肩に根性で生えてきた木ですから、中学生や通行人も含め自然の凄さを目で感じ取れる良い標本木としてもう少し成長するのを応援したいと思っています。



平成23年5月5日(木)  つる(蔓)退治A

先日の夕方、私が入口付近の草取りをしていたところ、近所の方がジョギングの帰りに立ち寄り世間話になりました。中学校前の笹薮が刈られてからは通りかかる皆さんは気持ち良く感じている旨の感想を思いがけなく頂き、私も嬉しい気持ちになりました。しかし、続いて秋には此処には立派な「アケビ」が100個くらい生っていた旨の話しをされました。もしかしてよけいなことをしてしまったたのか?私は心配になりました。以前の日記でご紹介したエピソード(桜や野球少年の話参照)を契機に、通学路として、また地域全体として捕らえても良かれと思ってやったことです。つるに巻かれて一帯の立木が死にかけているのを救うのか、秋の風情の一部として残しておきたい気持ちを大切にするのか、人それぞれに自然に対する思いや考え方が違うものです。そんなこんな話しているうちに、数十メートル離れた所にもアケビの群生があるとのこと。さらに話していくうちに、中学校周辺の環境美化の観点から笹薮やつる退治をしてくれてありがとうという感謝の意だったことが分かりホッと胸をなでおろしました。

一関にUターンして約1年9ヶ月経ちましたが、田舎ほど本音を言わない。または非常に遠まわしに言うことが多いと感じています。しかし、立ち話し程度の会話でも本音で話してくれる方は有り難いと思っています。なぜなら、よそ者扱いでは無く地域に溶け込んだ住民として受入れて頂き、双方の意を感じ取り、誤解が生じないご近所付き合いが大切だとも思うからです。


平成23年5月1日(日)  つる(蔓)退治@

笹薮刈りに関連する話しです。笹藪を刈り込む作業をする際に立木の根元から絡みついた「つる」があるので当然切ることになりますが、そうでなくても立木は早く切ってくれと言っているように私には聞こえます。だって自分が締め付けられているような圧迫感を感じるからです。中学校の目の前なのに何十年間も放置され続け、つるは二の腕よりも太くなって巻きついているので立木の生長が止まると言うよりも既に立ち枯れし腐っているのが多く、辺りもそうです。

つるは、草刈り機やチエンソーを使って切り落としますが背丈位までが高さの限度です。ぶら下がったままの状態はとても不快なものですが、自然界はうまくできていて切られたつるは1年も経つと枯れて腐りはじめ、更に数年経つと強風時にバラバラと落ちてくることがあります。

笹薮が刈られ、更につる退治によってスッキリとした木々は、これからの季節気持ちよさそうに葉っぱを広げることでしょう。秋の紅葉が楽しみです。


平成23年4月28日(木)  笹竹刈り

 笹竹刈りに関する別のお話です。通学路脇や陣の里への進入通路の法面に沿った笹竹は刈りましたが、その奥地は数十年も放置されたままで人の背丈以上になって荒れていました。

ちょうど1年前の4月下旬のことです。笹藪の前を通りかかると中でガサガサと音がするので何だろうと思って見ていたところ、野球のユニホームを着た、いかにも入部したての1年生と思しき男の子が出てきたのです。聞いてみると、その子は東中学校(陣の里の入口前)との試合で来ていたのですが、笹薮の中に入ってしまったボールを一人で何十分も探していたのです。その子の運が悪いと言えばそれまでですが、私は笹薮を放置していることに申し訳ない気持ちで一杯になりました。実は私も野球少年で小学校から高校まで野球を続けており、中学時代は同じように笹薮に入ってボール探しをした経験があったのです。

翌日から笹薮を刈り始め、徐々に面積を広げつつ秋までに何度も刈り込みました。今年も何度か刈り込めば草が生えてきて徐々に笹薮から草っ原に変わっていくと思います。また、法面の所々に萩を植え、さらに今後も植栽する予定なので秋の通学路が楽しみです。

 この話も前回の日記で触れた校長先生と後日お話しする機会がありました。


平成23年4月24日(日)  ど根性さくら

 陣の里の入口にある桜を我家では「ど根性さくら」と言っています。旧真滝中学校(現東中学校)の通学路は樹齢60年位?の見事な桜並木でしたが、4年程前に校庭整備と市道の拡幅の工事が行われたときに切り倒されてしまいました。その後は藪刈りもされずに荒れ放題で、桜の切り株も笹竹に覆われて日の光が当らない状態でした。

陣の里計画がスタートし、約2年半前に進入通路の工事を実施しましたが、その際に進入通路付近と通学路脇の笹竹を綺麗に刈りました。すると、翌年の春(今から2年前の3月。陣の里の建物工事が始まった頃)に切り株のひとつから桜の若木が生えてきたのです。笹刈をして日光がよく当たるようになったためと思われますが、約10m間隔にあった多くの切り株のうち、この1本だけから生えてきたのです。驚きと縁起の良さを感じました。たった2年間で幹も太くなって今や切り株から2m位までに成長し、今日一輪の桜が咲きました。以前、このエピソードを旧真滝中学校の閉校から新東中学校の立ち上げまでを担当された校長先生とお話しする機会があったので、本日、無事に花が咲いてホッとしています。

ど根性さくらが今後も順調に大きく成長することを願っています。それは陣の里入口ということもありますが・・・。次回は、笹竹刈りに関する別のお話を紹介します。


平成23年4月23日(土) 窯の位置の修正

 4月7日の大余震も併せ陶芸のガス窯が設定位置より4cm強ズレたまま(49日の日記参照)でしたが、今日位置修正しました。

311日の大地震は、当地は南北方向に強く揺れたように私は記憶しています。地震時は工房で作業をしていました。工房の蛍光灯が概ね規則正しく南北方向に強く振り切れる程で、蛍光管が振動で吹っ飛んだ瞬間を目の当たりにしたのでそう記憶しています。さらに、交流スペースに設置の約200kgもある薪ストーブは、レンガの炉台で抵抗が大きいにも関わらず北側へ5cm程度ズレていたことも理由です。47日の大余震(当地6弱)を含めると約2トンもあるガス窯は、概ね南東へ4cm強ズレていました。

位置修正は私一人でバールを使い行いました。煙突とガス管が接続されているので、下げ振りで設定位置を確認しつつ、少しずつ騙し騙し移動させました。設定位置に対し数cmのズレは多分許容範囲なのかも知れませんが第一に火災の心配です。1200度を超える高温で焼成することや部位にストレスがかかっていたり、さらに、最近になって余震が多く発生しかけているような気がすることも含めると初心者の心理から現段階で一度修正しておけば安心ではないかと思った次第です。ちなみに、炉内は無事です。

実際に焼成の時期は未定です。しかし、体験陶芸をされた方の作品はできる限り早い時期に焼成しお渡したい気持ちとの葛藤が続いています。


平成23年4月20日(水) 建築端材の片付け 
 年間放置していた建築端材をやっと片付けました。旧真滝中学校の部材を活用して2年前の4月に棟上式を行いましたが、建設中に日々発生する木っ端等は薪ストーブの貴重な薪になると思い大工さんに取っておいてもらったものです。

片付け作業は釘付き、合板、ペンキの有無と同時に3種類の長さで11本分別しました。我が家の薪の長さは40cmです。40cm以下は焚き付け用の子割りに、約40cmはそのまま薪に。40cm以上はチエンソーで40cmに玉切りしたうえ、太い材は薪割りをしました。残った釘付きや合板等は、屋外交流スペースでのイベント(野外会議、芋煮会、星空観察等)の時に燃やしたいと思っています。昨年の夏、友人と焚火を囲み、酒を飲みながら星空観察をしました。昼は暑かったのですが、夜は肌寒くて焚火があって丁度良い感じでした。焚火は1年中楽しめるので薪はいくらあっても困ることはありません。

私は人力で大量の薪割りしており、時間と労働の大変さを実感していますから、無駄には燃やさず、端材も「もったいない」という気持ちを大切に感謝して燃やしています。


平成23年4月16日(土)  キノコ3種を植菌

4月6日の日記の続きです。切り出した太目の原木にナメコ、しいたけ、くりたけの3種類で1種類250駒×3種類=750駒を植菌しました。キノコ栽培に詳しい方のお話しによると、この後は遮光ネットをして1年間ホダ木を寝かし菌の繁殖を促すとのことでした。なので、キノコが生えるのは来年とのこと。何も知らない私は、1年目からピョコピョコ生えてくるものと思っていましたので、お楽しみは来年に持ち越しです。一方、750個が一度には生えてこないにしても相当数生えてきたならば毎日3食でも食べきれるはずが無く、今から「調理や保存方法を勉強しておかなければ」と考えています。獲らぬ狸の皮算用を夢見る私です。勿論、日ごろお世話になっているご近所へも感謝の意を込めてお分けした後の話しですよ。


平成23年4月13日(水) 草刈り開始 

 今年最初の草刈りを行いました。この斜面には、昨年ご近所から水仙の株を分けて頂きこの場所へ植えたところ、今年も元気に咲き始めました。お隣さんは、お花や庭の手入れが行き届き四季折々の花を咲かせていますし、陣の里においても目立つ場所なので気合を入れるべき所でもあります。

陣の里が行っている草刈りの面積は野球場くらいありますが傾斜地が多いのが難点です。今の時期は月1回程度のペースで間に合いますが、徐々に回数が増えていき、夏には草刈り、草むしり作業を毎朝3時間程度行っても一巡する頃には伸びて元通りといった具合で11月頃まで半年以上の長い戦いが続きます。また、陣の里は、以前荒れ放題の杉林や竹林を切り開いたので、竹を根っこから退治するには3〜4年刈り続けないといけないそうです。数年間は根っこ退治を続け、竹が生えてこなくなったらその場所へ芝桜等を少しずつ植え広げていこうかと思っています。


平成23年4月9日(土)  大きな余震で2度目の停電・断水生活

7日の夜中に震度6弱の余震がありました。今回は夜中だったせいか前回よりも揺れが大きかったように感じました。就寝中だった私は飛び起き、最初に枕元の懐中電灯を点けてから箪笥を押さえつつ妻に石油ストーブの消火の指示をしました。先の地震以降は就寝時に懐中電灯を枕元へ置くことにしていたので助かりました。揺れが収まってから展示室を見回ると、展示棚に飾り直したばかりの陶芸作品が転落して数個壊れていました。また工房では蛍光灯が宙ぶらりん状態でブラインドも壊れました。窯は前回と合わせ4センチも動いてました。早々に窯の位置修正をしたとしても何時大きな余震があるとも限りませんので、用心して当分の間窯焚きは先になりそうです。

今回は電気が2日で復旧したので助かりました。あとは市水道の復旧を待つのみです。※追記 4月11日頃に復旧しました!


平成23年4月6日(水) 山仕事 

日頃から薪ストーブの薪集めには苦労していますが、ご縁があって自宅から数キロの場所でナラ等の雑木が大量に入手できそうです。「薪の地産池消」という観点でも最高の条件ではないかと思います。

地権者から田んぼが日陰になり収穫量が減るので木を切り倒してもらいたい旨の話しを頂き、雪も溶けた3月になってから時間が空いたときに一人で切り倒していました。先の東日本大震災でガソリンが入手困難になり作業を一時中断していましたが、先日から再開しやっと一段落つきました。山仕事は伐木より枝片付け等が面倒で大変な作業ですが、所有者から「頼んで良かった」と喜んで頂けるよう、できるだけ綺麗に山を片付けることに心がけています。この後は運搬車を使用して運搬のうえ軽トラで搬出します。太い原木にはナメコ等のキノコを食菌する予定です。

なお、一帯の雑木林の伐木作業は今秋以降になります。


平成23年4月1日(金)  本日、陶工房陣の里は開業しました!

昨年の秋に植えたチューリップの芽がでてきました。事業計画から3年を経た今日、陣の里は開業しました。とは言っても先の大地震で作品、商品が全部壊れてありませんので形式上の開業日となりました。まだまだ未熟ですが楽しみながら作陶に努め、また粘土で作る楽しさを多くの方々に体験して頂けれるよう頑張りたいと思っています。

冬を越した草花のように陣の里も批評やご意見を頂きながらたくましく成長していきたいと思います。今後とも陣の里をよろしくお願いします。


平成23年3月31日(木)  錆びた発動機

陣の里に展示されている発動機は、実家で使用されていたもので20年近く屋外に放置されていたため錆び錆びボロボロです。

陣の里の近所に80歳位になる発動機の収集家(Sさん)がいて、最盛期は100台を越える発動機を収集し整備していたそうです。Sさん宅の納屋には発動機の他にも昔の農具や民具を収集・展示しています。また、Sさんは手先が器用でワラジやワラ細工を子供たちへ教えています。話しの内容は大変面白いのですが、難点は訛りがとても強く当地域以外の方は意味不明(通訳が必要)かも知れませんが、地方訛りも含め大変貴重なお宝人物だと思っています。私も早くワラ細工等を習いたいと思っています。

陣の里へ訪れるお客様の中で、発動機を知らない都会の方や若い世代の方へは「当地域のB級観光地」と言ってSさんを紹介し、極力お宅へご案内しています。

Sさんとの出会いがきっかけで発動機にも興味が湧いてきました。もう少し気候が良くなったら外見の錆びを落として見栄え良くしたいと思っています。


平成23年3月29日(火)  チェーンソーアート?無骨な椅子

枝分かれする太い部分を活用して屋外用の椅子(3作品目)を作ってみました。あえてチエンソーのみの荒削りですが、背もたれが丁度良くツボに当る感じで座り心地も良好です(自画自賛)。もうじき花壇の花が咲き始めると思うので、この椅子に座ってコーヒーでも飲みながら眺めたいと思っています。


平成23年3月24日(木)  レトロな電気釜そしてランプ

東日本大震災で我家の電気炊飯器が棚から落下して壊れてしまいました。約30年前に使用していた電気釜が倉庫にあったのを思い出し、半信半疑で電源を入れてみると、な〜んと美味しくご飯が炊けたのには驚きました。レトロな電気釜さん疑ってごめんなさい&ありがとう。趣味で収集した灯油ランプ、足踏みミシン、タイプライター、真空管ラジオ等々の骨董品が数々あります。勿論灯油ランプも震災当日から使用し、大きな余震が頻繁に発生する中、夜通し灯し続け大変助かりました。


平成23年3月21日(月)  震災からの復旧

東北地方太平洋沖地震で被災された多くの方々へ心からお見舞い申し上げます。

当真滝地域は10日目でライフラインが復旧しました。4月開業を目指し着々と準備を進めてきた陶工房陣の里では、作り貯めてきた作品がことごとく壊れました。沿岸地域の方々の被災とは比較にはなりませんが大ショックを受けたことは正直なところです。作品はまた作れば良いことですが、時々強い余震があるので窯焚きはもう少し落ち着いてからにしたいと思います。

仲間の陶芸家の穴窯が地震で崩落しました。しかし、ガソリンが入手できないので動き回れません。当分の間、自分の後片付けや身の回りの仕事をします。ガソリンが入手できるようになったら穴窯の復旧の応援に通わなければいけないと思っています。