2006.9.19 The 3rd Stone From The Sun

“Jimi Hendrix Tribute Live 2006” at 沖縄Groove





Jimiの誕生日と命日、沖縄では毎年濃厚なトリビュートライヴが行われている。The 3rd Stone From The Sun主催のイベントだ。2012年には20周年にもなるという。

この日は大阪から“やすへん。”のやずー、“Southern Comfort”のギタリストmamo、兵庫から3d Stoneファンの私もベーシストとして参加させていただけることになった。

Jimiの宇宙旅行のように壮大なギター、数多くのブラックミュージックのバックバンドで培った安定感でサポートするベースプレイ、ジャズの影響も伺える手数の多い暴れん坊のドラムプレイ、The 3rd Stone From The SunはCry OfLove Bandを髣髴させるプレイで観客を圧倒していく。原曲に忠実なアレンジで会場のペースを掴み、やがて自由なインプロで果てしない異空間への旅へ誘う。このあたり、まさにそっくり。さらにオリジナルなニュアンスを織り込むので、新鮮さも絡む。美術、芸術の先生であるKiga hendrixの深い感性、そして数多くの著名なミュージシャンをサポートしてきた百戦錬磨のリズム隊のなせる業である。


次はThe 3rd Stone From The Sunリズム隊にやずーと私が加わり、Jimiナンバーでジャムを展開する。こちらはJimiのルーツであるブルーズマン達が演奏したような、歪の少ないスリーコードのバンドサウンドだ。盛り上がったところでKiga hendrixが加わり、Little Wing Jamが始まった。まるでCafe A Go Go Jam Sessionのように、尺の長いLittle Wingだ。それにしても感じるのは、この曲のコード進行の凄さ。巡回コードの曲でありながらこんなにドラマチックな展開はない。

ライヴ後は、お客さんも交えてのジャンルフリーのジャムセッション。驚くのはお客さんのプレイの凄さ。耳が肥えたプレイヤーが集まるこのイベントのレベルの高さを実感した。しかし、その中でも一番注目を集めたのはmamoのギターであった。その細い腕から繰り出される音は、骨太なブルーズサウンド。それに刺戟され、各プレイヤーのジャムがさらに白熱したものになった。

朝方まで続いたこのイベント。ホテルに帰ってベッドに入っても、まだ耳に刻み込まれた爆音が渦巻いているようだった。これぞサイケデリックサウンドの醍醐味。最高の一夜だった。

毎年行われているので、県外のトリビュートバンド・ファンの皆さんも、沖縄観光を含めて是非体感していただきたい。