Ryumonzan
                                                 2001.7.10更新

龍門山の名称
勝神山を龍門山と呼ぶようになったのはいつの頃からか定かでない。 その昔、高幡山の土蜘蛛の勢力が強くて、容易に退治できなかったのを、官軍の将が、九頭竜王に祈願をこめたところ、一天俄にかき曇り、山の沢(自然池)から大竜たち岩の上から四方を睨んだところ、土蜘蛛の勢力が急に衰え、難なく退治できたという。今、その沢を塵無池、岩を明神岩と呼び、岩頭に小祀を建て九頭竜王を祀っているという。伝承からおこったロマン的な名である。

                    町内南西部紀伊山地の主峰。標高は757m

その姿が富士山に似ているため紀州富士とも呼ばれ、名勝として名高い山です。

龍門山はわが国固有の蝶であるギフチョウの南限地であり、きいしもつけの群生地などを残している貴重な山です。また植物のほかにも風穴や磁石岩など自然の産物が残り、豊かな自然を誇る龍門山の大きな特徴となっています。 きいしもつけの群生地は山頂から田代峠を結ぶ尾根の北斜面にあります。きいしもつけは県の特産種で蛇紋岩地帯に生育しています。 その蛇紋岩は、石に磁鉄鉱、クロム鉄鉱、カンラン岩などの結晶を含んでいるため中には磁性を帯びたものもあり、磁石岩と呼ばれています。 風穴とは、山腹などにある冷たい風を吹き出す洞穴です。洞内の温度は年間通じて四〜八度です。農業の副業として養蚕業が活発に行われていた時期には、蚕卵の貯蔵などほかに類を見ない一宝庫でした。

山は南北朝時代(1336〜92)の古戦場でもある。
延文四年(1359)の戦いで、南朝方がここにたて籠り、三〇〇〇騎の北朝勢と激闘、多数の死傷者を出した。山頂付近にある風穴は、楠木正成が鋭気を養った所といい、戦いの模様は『太平記』にくわしい。
 また、ハイキングの好適地で、粉河駅を出発して
森田節斎翁墓所を詣でてから、龍門山に登る。
コースは延長約十キロあり、三時間ほどの時間を要し、やや健脚向き。田代、中央、勝神の三コースがある。
山頂からは展望が四周に開け、紀ノ川の河景や和歌山市街、和歌浦海岸から淡路島、四国の山々を望んで、広大な景観に恵まれている。

 ハイキングコースの入り口、竜門橋を南に渡ってすぐのところに、療養の湯、龍門山温泉が出来ている。

営業時間 午前10時〜午後10時 第4木曜日定休
入 浴 料  大人 800円(消費税40円)小人 400円(消費税20円)