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「バラ−ドで鳴る目覚まし」
「冬のお出かけ」
「雪どけの進みそうな庭での事」
「あとだしの木」
「ホッっと」
「冬のおすすめキャンプ」
「いい夫婦の日」
「みんな なにかがタップリ」
「黒」
「走 オフシ−ズン」
「初雪」
「聞こえない言葉」
「生花」
晴れの日がいい」
UFO?!」
「泡の ひとつぶ」
「ロッキングチェア〜」
「塗りのはげたちゃぶ台の手ざわりで眠る」
「食パンの耳」
「手を振れば音がすれば」
「向こう岸の人」
「なんちゃってってってて」
「今日も なぞる」
「化かされ」
「恋を語らずに詩はなし」
「地球人 ヒュ〜」
「養生」
「風」
「壮大な景色」
「今日は弾かないつもりの曲」
「秋空間」
「季節感」
「晴れた日の視線」
「サイモンとガ−ファンクル」
「微妙」
「見えない個性」
「十六夜」

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「バラ−ドで鳴る目覚まし」

今日が必要としてるのは
この信号を渡るあなたではなく
むこうの信号を渡るあなたです

横断歩道の柄が
あなたの今日のシャツの柄
横の郵便ポストは丸いでしょう
帽子になるのです

雪がとけ春がくるまで
そこはあなたの聖地

バラ−ドなのに

明日では雪が積るのでと
思い切って
教えたくれた目覚ましが

鳴る
___________

「冬のお出かけ」

押して開くドアの感触は
布の手触りがいい

冬の寒い夜の
お帰りなさい

紛れ込む布毛たちでさえ

湯舟の中で
着かず離れず

ゆらゆら ゆらゆら

_________

「雪どけの進みそうな庭での事」

素敵ですけど
ここも中小路ですか

いえいえ人様の裏庭ですよ

薔薇の花で作った物語りの
始まるステ−ジ

素敵な女優さんでしょ

薔薇のトゲは

女性の爪

それだって
主人公を守るためのモノ

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「あとだしの木」

美しい花は
咲かないかもしれないけれど

その後

素敵な実は つけるつもり

あとだしの木

雪の下

しばらくは

休んでて

いいの で す よ ね〜

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「ホッっと」

お粥が ふつふつふつ煮えてる

その中にさらに
一つまみのめしを入れる
また一つまみ

入れてはホッ
入れてはホッ

もうとても ホッ

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「冬のおすすめキャンプ」

UFOのみなさん夕御飯は
みんなで同時に食べる

その仕度は 3階建の
ぐる−っと円い長屋風

煙はないけど蒸気は上がり
風情がある

それを中庭と称したところに
パイプ椅子に座り
眺める暖かキャンプ風ツア−が
地球人に発売

でも もう完売

これからが冬だというのに

もう完売

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「いい夫婦の日」

いつまでも素敵で美しい
景色をバックに
美味しそうに
カップ麺をすする妻よ

その食べ物はあのお山の
どこから採れたものなのや〜

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「みんな なにかがタップリ」

そんな なにかを発信する勇気はなく

と いいながらも
すでにタップリあふれてる

いつもの道からはずれた道を通ると

ツ−リングで通った
いろいろな景色を
探しながらの

この一歩は そのため

などと思いだしながらのよう

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「黒」

雨に濡れたアスファルトの
黒が好き

引いたばかりの白線が
みえればなおいい

このバランス

引っ掻き爪がウズくだけでは

壊されない

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「走 オフシ−ズン」

立派なお屋敷だったんですよ

段々とちじんで
ベランダも書斎も
潰れて消えてなくなり

みんなも いなくなり

居間1つ

それもちじんで
犬小屋ほどの ひと間は



僕は年老いて
はてた犬

ヒュ〜

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「初雪」

枯葉をつみかさねて剣で刺し
空に向かいかざし

次はおまえだ

その勢いに
太陽からのこぼれ日でさえ
雲の合間から空に向かって迎え光

その空

降った

今年も

雪が
降った

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「聞こえない言葉」

秋風に春風も吹く日

境界線はキラリと輝る蛇の背中

そう 陸でのこと

風の向こうで

先は細いか
広いか
いわし雲?

聞こえない言葉に
魅力を感じる日

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「生花」

水溜まりに落ちる
枯れ葉が色落ちしないのは
造花だから

生花に変えるのは
薔薇の力

いえいえ

それは愛の力

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晴れの日がいい」

パ−クゴルフ通り

いつかはやりたいと
横目で通りすぎるのも

やはり晴れの日がいい

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「UFO?!」

道行く車のライトが
部屋の中にこぼれる

壁に写る光が
ドップラー効果のように
来ては去ってゆく

ここはビルの六階

寝落ちる前に
書きとめておこう

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「泡の ひとつぶ」

泡の中で まどろむ僕に
誰かが なにかくれようと
泡の外から
差し出してくれるようだけど

無理

なので僕も
もらうふりをするだけ

手の中から逃げようとする石鹸で
泡まみれの手を踊らす僕が

泡に写る

雨だれより
温かい泡の

ひとつぶ
ひとつぶ

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「ロッキングチェア〜」

家が地に根づいて無い気がし
ゆらゆらゆら

カ−テンを開けすぎた景色が
ゆらゆらゆら

柿も大根も干されて
ゆらゆらゆら

色彩までゆられて

ロッキングチェア〜

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「塗りのはげたちゃぶ台の手ざわりで眠る」

塗りのはげたちゃぶ台は素敵
囲んで眠る僕らはその歴史の中

同化しきれない思いにでさえ
あいまいに見おくる言葉も
素敵に思い浮かぶし

その古びれたお家から
お釣りとしてもらう
木くずは手の中で
すでに古銭のかおり

それとて お宝でしょうし

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「食パンの耳」

きのうの青空を
うらやましがってたけど
今日だってこんなにも
ステキな青空じゃん

さ−なにをする

と 今どきの食パンの耳は
2日目も やさしい

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「手を振れば音がすれば」

ギターを弾く時でさえ
シャツの袖のボタンを開ける

そのままに手をふれば
さわやかな音がする

それは子供の頃に神様に
たった一つのお願いだけ聞いてもらった
僕の超能力

緑さえあれば憧れの地

うしろ姿に手をふり人を見送る音

そこにすわる時の僕の癖なので

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「向こう岸の人」

空港から来た人
空港にゆく人

どちらも日の当たらないバス停

足早に雨宿りに
帰ってゆく人を
見送るバス待ち人は
停留所で雨宿り

そう  みんな幸せ

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「なんちゃってってってて」

今日の会社の寮のごはんが
ソ−ス焼きそば
上には焼きシャケ

焼きそばを食べながら
シャケのかおりがプンプン

シャケを食べる前から
十分 社家焼そば

なんちゃって〜

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「今日も なぞる」

3は薄いピンク

4は海深いマリンブル〜な濃い青

8は赤 妖しそうな赤かな

5?5はもちろんミドリじゃなくって緑!って感じでしょ

6は茶色 この色にはいろいろしまっちゃってるのさ

1は透明に近い白 始まりきれてないみたい

2ははっきり白

9は食器棚の中の正油瓶の中の辛うじて黒い黒

7は青 きっと青春の中の消えずに残るような青

でしょ

今日も絶好調!

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「化かされ」

葉の迷い込んだ帽子を
そのまま かぶるとなんという

狸が頭に葉をのせ人を化かすよう

帽子でふさがれた魔力に自分が化かされ

電柱の上に立つ

赤いリュックから寒ければ赤い膝掛け

こんな時にも自分への優しさ

今日の青空では
赤いリュックから青い羽を取り出す

枯葉では ここまで

この秋空を天高くまで
化かされたい〜

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「恋を語らずに詩はなし」

ぎんなんともみじは
恋人同士

ぎんなんの葉が散る

もみじの葉は
誰かのスニ−カ−の靴底の形に似てるじゃん

という阿呆の上に散る
とてもドサッと散る〜

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「地球人 ヒュ〜」

人が住むのがゆるされてた星だからこそ
どの国にも 平地があるんだろう

やがて 減り続き
海岸に帯状にへばり付くような
かすかな平地は

宇宙から見る神には

細長い かすかな
一行分でしかない地球人最後の言い訳に

写ることだろう

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「養生」

寝ながら鼻をかむと
軽いめまいがする

水のない寒々しい水遊び場で
遊ぶ子供たちを
見たからではなし

寒さは ほころびを縫う日
そんな母たちの子らなんだろ

みんな温かそうだ

薬屋で売る梅干しに
今日も負けた
産地物の梅干し

愚痴を聞かされながらも
もらいにいくとしよう

養生 養生

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「風」

あの葉が揺れた

その葉?

あっ あそこ
そう その後ろの葉も今揺れた

隣は揺れてないのに

今度はそっちが
チョッとだけ揺れた

風でだよね
風って 何?

ほっぺに感じたなら
家まで通りぬけてゆこう

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初みぞれの日」

雪で会えなくなるアリ君へ

君たちにとって僕らは

ガンダムに見えるのかい
ゴジラに見えるのかい

明快な答えが欲しい

それとも

小心者に見えるのかい

ヒュ〜

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「壮大な景色」

透明な惑星ならそばにいても許す

とても大きくても透明なら許す

と 言ってしまったので
歩いてると頭に当たるものがある

そんなそばにいるのかな?

でも透明なら許す

きっと僕らが許した惑星なんだろう

たまに陽の当たり加減で幾分見えたりする

やはり大きい

波打ち際はこの世のはずれと言った 海の神

陸に上がり両手を広げ
波打ち際と惑星の端っことに触りながら

また名言をください

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「今日は弾かないつもりの曲」

薔薇の赤い花びらが鍵盤に散るので
ピアノが弾けない

そんな嘘をつくときの
私の赤い舌が鏡に写る

今日もけっこう お気に入り

赤ワインを飲んだグラスに赤がわずかに残る
次も赤ワインを注がせるグラスの技のよう

さらに 舌が赤く

嘘つきの赤い舌が妖しく 鏡に写る

けっこうお気に入り

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「秋空間」

晴れてた空が
雲ひとつで
太陽が かくれる

そんな事は 今までにも
なん度もあり

そのつど目の前で
たなびく白髪が
ふえては

信号機の赤で温めた手で
かきあげる

秋の習慣

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「季節感」

リサイクルショップで
売ってたカヌーが寒そう

安いのか 高いのか

コタツがあるなら
横で売れば

取り合えず
試コタツさせてください

いろいろな事を考えたいし

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「晴れた日の視線」

晴れた日の河川敷を通るには

寂しくってもイライラしてても

いけません
癒されてる顔ですよ

せわしなさそうな顔で通ってもいけません

急ぐ時も
忙しさは自転車のペダルをこぐ足にまかせ

顔はそよそよと風に吹かれながらに

癒されたいと遥か彼方から
救いを求める視線を河川敷きに
くれてる人がいるでしょうから

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「サイモンとガ−ファンクル」

田舎のなだらかな丘の

昼寝の中

ライブを
やりたいあなたに

サイモンとガ−ファンクルの
曲をあけましょう

私の作った曲なのですから と

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「微妙」

スリッパ好きは階段を嫌う

昭和好きは町内祭りが好き

びみょう〜

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「見えない個性」

歌う空気のゆれに負けない
景色でと がんばってた葉は
紅葉になり散る日も忘れ

今まだ緑で置いてきぼり

雨や鳥が休めるようにと
散る紅葉までもが
しばらくは休んでってくれる
私の作った
新しい屋根の形

小学を卒業した時から
今までかかり
作られた私の形

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「十六夜」

ボ−カルさんも
そうじゃなくっても
口ずさみながら

両ポケットからも
音楽を出し入れできるし

おへそ辺りは客席

足はペダルよろしく
ドラマ−さん

曲により
帽子を変えてみたり

髪を振り乱しちゃったり

チャ−ジもフルチャ−ジって
らくだのコブを見てわかる

♪♪♪
____________________

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