B.マルチヌー:ピアノ・トリオ第2番ニ短調 H.327 解説:関根日出男 |
マルチヌーの作品の中で、調性が明記されているのは3曲だけで、「フルート、チェロ、ピアノのためのトリオ」ヘ長調H.300(1944)と、このピアノ・トリオ第2番、および第3番ハ長調H.332(1951)だけである。 この作品が1950年ニューヨークで2月10~22日という短期間に作曲されたのは、ボストン近郊のハイドン図書館の開館に合わせたからで、マサチューセッツ・ケンブリジ技術研究所に献呈された。 このすぐ後には、ピアノとオーケストラのための名作「シンフォニエッタ・ラ・ホッジャ」H.328が続く。 初演は1950年5月14日に行われ、チェコには1960年2月15日、チェコ・トリオにより紹介された。ニ短調と銘打たれているが、実質はマルチヌー好みの変ロ長調が主流を占めている。 |