弦楽四重奏曲第7番(コンチェルト・ダ・カメラ)H.314
解説: 関根 日出男
7つある弦楽四重奏曲中もっとも短く、室内協奏曲の古い形式。1947年6月24日ニューヨークで完成。 ロマンチックで望郷の念がこめられ、シャルロット夫人に捧げられた。 初演は1949年2月2日 クロールSQ、プラハ初演は1960年6月8日 ヴラフSQにより行われた。
第1楽章:ポコ・アレグロ |
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第1Vl.のヘ長調、3/4拍子の下降A主題にはじまり、10小節目からVl.に変ロ長調の叙情副主題が出る。 16分音符のモトリックなパッセージを経て71小節目からユニゾンで下降する音型が9小節あり、 A主題の断片を交えた付点音符のパターンが139小節まで続く。各楽器が3音下降音型で静かに応答してから、A主題が再現する。 220小節から第1Vl.にヘ長調の優美な旋律が出たあと、A主題はヘ音ユニゾンでしめくられる。 |
第2楽章:単一主題によるアンダンテ |
ヘ長調、3/2拍子の叙情主題にはじまり、調性をやや変えながら対位法的に優雅に進んてゆく。 46小節目で冒頭部分が再現し変ロ長調主和音に終る。 |
第3楽章:アレグロ・ヴィヴォ |
変ホ長調、3/2拍子の楽しげな主題にはじまり、52小節からロ短調の付点音符つき副主題がでる。 その後2,3の挿句や主題の変形、付点音符つき音型、三連音型などをはさみ、158小節に入ると、付点音符、三連音を従え 第1Vl.がff、ハ長調で高音から舞い降りる主題を奏でる。180小節からは全音符のpp和音進行となり、 220小節から冒頭部分が再現し、変ホ長調主和音に終る。 |