タ
イトル |
著
者 |
出
版社 |
内容 |
ヤナーチェク 人と作品 |
イーアン・ホースブルグ著 和田旦/加藤弘和共訳 |
泰流社 ※絶版 1985 |
現在、日本語で読める唯一の本格的な評伝だが泰流社
廃業につき絶版。作品目録、全オペラの解説等の付録や索引も充実している。 |
歌劇「イェヌーファ」 対訳と解説 | 日本ヤナーチェク友の会編 |
当会自費出版 |
佐川吉男の解説、千野栄一訳による対訳、マッケラスと 原典版を作成したティレル教授の解説を掲載。 |
歌劇「運命」 対訳と解説 | 日本ヤナーチェク友の会編 | 当会自費出版 | 関根日出男訳による対訳・解説、英国の音楽学者ジョン・ティレルの解説がある。 |
歌劇「カーチャ・カバノヴァー」対訳と解説 | 日本ヤナーチェク友の会編 | 当会自費出版 | 佐川吉男の解説、関根日出男監訳による対訳、英国の音楽学者ジョン・ティレルの解説がある。 |
歌劇「利口な女狐の物語」 対訳と解説 |
日本ヤナーチェク友の会編 | 当会自費出版 | 吉田秀和のエッセイ(「私の好きな曲」より)、佐川吉男の解説、関根日出男による対訳・解説、英国の音楽学者ジョン・ティレルの 解説を含む。 |
歌劇「利口な女狐の物語」 対訳と解説 | 日本ヤナーチェク友の会編 | 当会自費出版 | 関根日出男訳による対訳・解説、田才益夫のチェペック論等。 |
歌劇「死者の家から」 対訳と解説 | 日本ヤナーチェク友の会編 | 当会自費出版 | 佐川吉男の解説、関根日出男訳による対訳(原作 との対応付き)・解説、英国の音楽学者ジョン・ティレルの解説を含む。 |
レオシュ・ヤナーチェク 声楽曲の世界 | 日本ヤナーチェク友の会編 | 当会自費出版 | ヤナーチェクのオペラ以外の声楽曲(カンタータ・合
唱曲・独唱曲・民謡編曲)の日本語訳と解説を1冊にまとめたものです。ヤナーチェクのオリ
ジナル作品については、出版されているほぼ全ての作品を収録し、民謡編曲については代表的な曲の日本語訳に加えて、民謡集初版による原旋律を併せて収録し
ています。多くの合唱曲・独唱曲が本邦初訳となります。 |
プラハ音楽散歩 | ヤン・ヴェーニグ著 関根日出男訳 |
晶文社 | 古都プラハの要所をスメタナ、ドヴォルジャークはもちろんのことモーツァルト、ベートーヴェン、リスト等、数多くの音楽家の逸話で巡る。ただしヤナーチェク
の話題は案外少ない。 |
チェコ音楽の歴史~民族の音の表徴 |
内藤久子著 | 音楽之友社 | 日本語で読める本格的なチェコ音楽研究書。中世から
現代までのチェコ音楽文化の流れを、「民族の音がいかに芸術音楽へと昇華したか」という見地からダイナミックに描き出す。スメタナ、ドヴォルジャーク、ヤ
ナーチェク、ハーバといった大作曲家たちが、民族の音と西洋的な芸術音楽との間で、「みずからの音」を獲得していった過程を細かく跡付ける。シンフォニ
エッタに関する細かな分析があり譜例などの資料も充実している。 |
ドヴォルジャーク 作曲家・人と作品 | 内藤久子著 | 音楽之友社 | ハンディな体裁ながら密度の濃いドヴォルジャークの 評伝。最新の研究成果により、ドヴォジャークの人柄や作曲環境、そして音楽史における作品の意義を丁寧に解説している。作品解説や作品表・年譜等の資料も 充実している。 |
音楽でめぐる中央ヨーロッパ | 横井雅子著 | 三省堂 | 中欧音楽の魅力を幅広く紹介した好著。ジプシー、ダ ルシマー、コダーイ・メソッド、テレジン収容所等々、中欧音楽に関する話題が満載。専門書というよりは読み物的なガイドブックで、AV情報、読書案内、索 引も充実している。 |
裏切られた遺言 | ミラン・クンデラ著 西永良成訳 |
集英社 | 「存在の耐えられない軽さ」で有名なブルノ出身の作家ミラン・クンデラの評論集。クンデラが特別な共感を持っている二人の芸術家(ヤナーチェクとカフカ)につ
いて主に論じている。オペラ改変の問題やブロートとの関係、保守的なチェコ音楽界における受容状況等について刺激的な論考が並んでおり、ヤナーチェキアン
には興味が尽きない内容である。クンデラの音楽に対する造詣は並み大抵のものではないが、それもそのはずで、彼の父ルドヴィークは、ヤナーチェクの高弟に
して高名な音楽学者であり、彼自身も少年時代に作曲を学んでいる。 |
中欧 ポーランド・チェコ・スロヴァキア・ハンガ
リー 読んで旅する世界の歴史と文化 |
沼野充義監修 | 新潮社 | 中欧の地理、歴史、文化に関する小百科的ガイドブッ
ク。一冊あると大変便利。音楽に関する記述も充実している。 |
中欧の分裂と統合 ~マサリクとチェコスロヴァキア建国 |
林忠行著 |
中公新書 | チェコスロバキア初代大統領マサリク(ヤナーチェク
より4歳上)の生涯を軸に、チェコスロバキア建国に至るまでの近代史を描く。ヤナーチェクについての直接の記述はないが、彼の民族意識の背景となる当時の
政治情勢がわかり大変参考になる。 |
メンデル散策 | 中沢信午著 | 新日本新書 新日本出版 | ヤナ-チェクは、遺伝学者メンデルがいたブルノ修道 院で少年時代を送った。この本は、メンデル遺伝学誕生の背景を解説したもので、当時のブルノの雰囲気がうかがわれて興味深い。中沢氏の著書には、他に「遺 伝学の誕生」中公新書(品切)がある。 |
マクロプロス事件 | カレル・チャペック著 田才益夫訳 |
八月舎 | ヤナーチェクの同名オペラの原作戯曲。待望の本邦初 訳である。物語は、16世紀の神聖ローマ皇帝ルドルフ二世お抱えの錬金術師であった父が調合した不老不死の妙薬により、300年以上も若さと美貌を保った まま、オペラ歌手として名前を変え男を変えながら各地を渡り歩く女性を主人公に、彼女のかつてのある出会いが原因で生じた複雑な訴訟と、その妙薬の処方箋 の行方をめぐって展開される推理劇で、長寿における人間のクオリティ・オブ・ライフの問題をテーマとしている。チャペックの才気溢れる喜劇の面白さを十分 に引き出した田才益夫の練達な訳が素晴らしく、ヤナーチェクのオペラとの関係を述べた詳細な解説も付している。 |
隊長ブーリバ |
ニコライ・ゴーゴリ著 原卓也訳 |
第三文明社 | ロ シアの文豪ゴーゴリによる狂詩曲「タラス・ブーリバ」の原作小説。勇猛なコサック軍団の隊長、タラス・ブーリバと二人の息子の物語。ポーランド人との戦いの中、次男のアンドレーは、 敵将の娘と恋に落ち味方を裏切ることから、父ブーリバにより死に追いやられる。長男のオスタップは、ポーランド軍により捕らえられ父の目前で処刑される。 ブーリバは、息子の復讐を遂げるが、ついには捕らえられ、コサック人の勝利を予言しながら火刑にされる。 |
ユリイカ 詩と批評 特集ミラン・クンデラ 1991年2月号 |
青土社 | チェコ出身フランス在住の作家ミラン・クンデラの特 集号。雑誌ユリイカはバックナンバーを置いてある書店があるので要チェックだ。エッセイ「消え去る詩、プラハ」にはヤナーチェクに関する記述もある。ヤナーチェクの伝記映画を撮ったヤロミル・イレシュ監督のインタヴューも興味深い。 | |
ユリイカ 詩と批評 特集カレル・チャペック 1995年11月号 | 青土社 | チェコの作家、カレル・チャペックに関する内容充実 の増頁特集。小沼純一による「マクロプロス事件」論(「ふつうさ」というユートピア)が読みごたえあり。 |
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夜想35 特集 チェコの魔術的芸術 | ペヨトル工房 | 人形劇からシュワンクマイエル等の映画、アニメ、絵 本、音楽まで、不思議な味わいのチェコアートの特集号。音楽関係では、「音楽でめぐる中央ヨーロッパ」の著者、横井雅子が、チェコのオペラ、ヤナーチェ クとモラヴィアの民俗音楽、テレジンの音楽家等について寄稿している。 |
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音楽のつつましい願い | 中沢新一著 山本容子画 |
筑摩書房 | コダーイ、ショーソン、ボロディン等、今一つマイ ナーだが捨て難い魅力を持つ作曲家ばかりを取り上げた中沢新一のエッセイと山本容子の肖像画により構成された魅力的な本。「疲労しないもの」という題でヤナーチェクの音楽が取り上げられている。山本容子の絵はすみだトリフォニーホール壁画のために製作されたもの。 |
音楽家の恋文 | クルト・パーレン著 池内紀訳 |
西村書店 | ヤナーチェクが妻ズデンカおよびカミラ夫人にあてた 手紙が読める。 |
ものがたり絵本:「かしこいめぎつねのものがたり」 (おおきなポケット 2003年2月号) | 文: 百々佑利子、絵:牧野良幸 | 福音館書店 | 福音館書店の月刊誌「おおきなポケット」(小学校低学年向けの読みきり絵本)に掲載されたヤナーチェクの「利口な女狐の物語」の絵本。この絵本は、チェスノ
フリーデクの原作を基に百々佑利子氏(翻訳家、日本女子大学教授)が絵本用のテキストを作成し、牧野良幸氏が絵をつけたもの。絵本画は原作/オペラのイメージを大切にした微笑ましいもので、隅にはヤナーチェクも描かれている。牧野氏の作品には他にモーツァルトの「魔笛」による銅版画集「The
Magic Flute」(飛鳥新社)がある。 |