都心から一番近い外洋のジギングフィールド八丈島

八丈島はジギングトーナメント参加で度々通った釣り場で、ナイロンラインからフロロライン、PEラインへとタックルの変化や、様々な釣りを試した思い出のフィールドでもある。
私にとって八丈は磯釣ではお馴染みの場所となっていたが、船釣からのジギングとしては初場所だ。
交通手段は船と飛行機が有るが、飛行機ならば羽田から1時間弱の飛行時間程度の距離で、都心から車で南伊豆まで数時間走るより実際の移動時間は短い。
朝一番の飛行機で向えば、昼前からジギングが出来る関東在住ならば格好のフィールドでもある。
チャーター料金は時間制で¥40000くらいだったと思う、時間が来ると船長が終了か延長を聞いてきて、延長すると¥5000くらい掛かった。

初めてジギング釣行したのが92’の12月末あたりで、パパスインから船をチャーターしてもらう形で釣行した。
あいにく天候が悪く半日しか釣が出来ず、結果はバーチカルジギングしていたジグをピックアップする寸前チョッと良いサイズがヒットし、
真下に向って走られている途中にフックアウトしてしまった事を覚えている。
当時の八丈島では10kg以下、主に5kgまでのカンパチは充分獲れるのだが、どうにも手に負えない大物がヒットすることが1釣行に1回は有った時代であった。

ここでのタックルはスミスGS100Hにナイロン16LBの組み合わせか、スエルズ800SGSにナイロン20LBを用意。
ジグはラフェスタの80gやカーニバル3ozあたりに。リフレクションやLジャックの60gクラスのジグをチョイス。
釣り場の水深は30m~200mで、潮の流れは比較的速い。
ポイントは点在する根をピンポイントに転々と狙う感じだった。
バーチカルジギングもボトムでジグをノロノロ動かすと、すぐにアカハタがヒットしてしまうくらい根魚の魚影は濃い。

ジギングのテクニック的には、ボトムまでジグを落としてロングジャークで、水面まで気を抜かずにシャクってくるスタイルだ。
おかずのアカハタ狙いには、ボトムまで落としたジグを大きくシャクって再びボトムへ落とす、ボトムバンプさせると簡単にヒットさせる事が出来る。

ジギングの基本はハイスピードのロングジャークでカンパチを釣るのだが、ゆるっとしたボトムバンプを続けている時カンパチを掛けた事が有り、私に意外なヒントを教えてくれたのだ。
ピンポイントの根に付いているカンパチは、あまり根から離れないのではないか? またジグはリアクション気味に食わせるので、根からあまり離さずヒラを打たせ続けるアクションが有効では?
ボトム付近の釣り方ではハタ類のヒット率が高く、カンパチの釣果をもって確信を得るまでには暫く掛かった。
潮の流れが緩い時など、この狙い方でネチっこく狙ってみると、意外なサイズの青物系が掛かったりするので試してみる価値はあります。



八丈島へ通い始めて1年が過ぎた頃。
当時主流のナイロンライン+3ozジグで200m近い深場を狙う場合、ジグの着底感が分かりにくく潮が速いとジグが流されてポイントを遥かに外れるな ど、かなり厳しい根性ジギングであった。
釣友は船釣りで定番の新素材ライン(PE)+重いジグを導入し始め、タックルのパワー不足を補うべくハード路線へ向かっていた。
私は人と違った事を試してみたい冒険心と、今まで使っていたタックルを改良する方向を模索していた。
そこで当時磯釣りではハリスにフロロカーボンを使用する事は耐摩耗性から常識とされており、フロロカーボンラインに注目してみた。
メインラインにフロロを使う事はフロロラインがハリス用で非常に高価な事もあり一般的では無かったが、バスフィッシングではフロロの低伸度による高感度からメインラインに導入されつつ有った。

フロロの代表的なラインは呉羽のシーガーエースで、できれば20lb程度の5号が欲しかったのだが連結ボビン巻きで売られているのが6号以上となり、とりあえ ず6号を300m導入してみる。
実際使ってみると、思ったより感度が良く100m以内ではナイロンに比べてボトムが取り易い。
ただしこのフロロの感覚は、PEラインとナイロンの差ほど劇的に違うと言う感じでは無く、ボトムにジグが着低する時のラインに出る感度が高いと良いう感じだ。
しかし耐久性はナイロン以上のモノが有り、ナイロンの様な不意に力なく切れる様な事は無かった。
シーガーは高価なラインだった事もあり、かなりの期間テストの様に使い続けてしまい、高切れで使えなくなるまで1.5シーズン位は使い倒してしましたね。


当時メインで使用していたジグ P-BOYジグ80g どこのフィールドでもパイロットルアー的に使用していた。

 

マリアのラフェスタ80g 引き重り感が強いが比較的良くヒットしていた。

 

八丈島定番の獲物 カンパチ、ハガツオ 



 

八丈島ジギングトーナメントの風景。 パパ大津留さんの熱意が無ければ、決して実現しなかったであろう。

PEが一般的に使用される時代に開催された八丈ジギングトーナメントで、ナイロン16lbはPEの倍換算ルールが採用された事が有った。
このルールはナイロン派には魅力的で、過去の経験から10kgまでなら16lbで行けると判断し、私たちのチームは全員ナイロン16lbで参加する事にしたのだ。
結果は船頭さんに浅場主体に流してもらい、後輩君がボトム狙いでカンパチを仕留めて優勝する事が出来たりと何かと思い出深い。

 

リーダとルアーの接続(付録記事)

ジギングを始めた頃は、リーダーをフリーノットで繋いでいた。
フリーノットではジグのアイに付いているワイヤーが細く、キャストやジギングによるストレスでリーダー切れを起こしやすかった。
そこで各種接続具を使用する様になる。


一番左側と2番目: トローリングスナップ (1990~1999年頃)
三、四番目: 強化スプリットリング (ようやく大物用に市販された強化スプリットリング)(1994年頃?~)
五番目: 大物用強化スイベル+強化スプリットリング(13ozクラスのジグに使用) (1996年頃?~)
六番目: ライトジギング用スナップ (スナップが外れやすい感じ有り)
一番右: ライト用強化スナップ (現在ライト系のジギングに使用) (2010年~)

リーダと接続具のノットは、ダブルループドインクルーブクリンチノットを使用 

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