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全日本プロレス観戦記

ジャイアント馬場七回忌追善興行

2005.2.5(日本武道館)

 九段下の駅で降りて階段を上り、靖国通りに出ると、かなりの人。ちょっと安心。

 花道の入り口に馬場さんのカーテン
 アリーナ席の階と2階の上に各2つ大型ビジョン。
 アリーナ席7割、1階5割、2階3割ぐらい。
 5時になったが、「お客様が入場しておりますので、もう少し開始をお待ちください」とアナウンス。
 場内には「別れの曲」などが流れる。
 6分には場内暗転して、ビジョンで、馬場さんがNWAのベルトを獲った時の映像が流れ、馬場さんの生涯を紹介する映像が流れる。

 木原アナが登場、ハヤブサが、自分で作詞作曲した曲を捧げる。
 ハヤブサは、花道のカーテンの前にいて、車椅子に座ったまま歌った。
 アコースティックギター演奏兼コーラスの人と一緒。
 私がハヤブサを見るのは初めて。
 2001年のWARとの対抗戦に全日側の助っ人として参加するのを楽しみにしていたのだが。
 歌がうまいので驚いた。
第1試合 30分1本勝負
○平井伸和
土方隆司
8分32秒 
片エビ固め
相島勇人×
GOEMON
 相島、久しぶり。ちょっと太ったように見えるが、上体はしっかり作ってある。
 相島に青いテープが飛ぶ。
 平井に黄色と赤のテープ。

 京平コール。

 相島への声援が多い。

 GOEMONと土方でゴング。
 ロックアップからGOEMONがヘッドロック、投げて土方のヘッドシザース
立ち上がって土方のカニばさみ、腕を取り合い、バックを取り合って、平井にタッチ。
 GOEMONは少しバックを取り合って相島にタッチ。相島が入ると声が飛ぶ。
 ロックアップから平井がロープに押しつけ、きれいにブレイク。平井が腕をとって投げ、極めにかかるが相島の足がロープに。
 平井はハンマーを落とし、土方に膝を出させてそこに相島の顔を打ち付け、土方にタッチ。
 土方の腕ひしぎ。相島は腕が伸びるのを何とか防いで逃れようとするが変形の三角締め。
 それを逃れて立ち上がり、相島が土方の左腕をとり、脇固めに。土方の足がロープにのび、立ち上がると相島はキックを入れてGOEMONにタッチ。
 GOEMONも腕や足を取り合うオーソドックスな攻防を見せ、かわって入った平井に左足を獲られ、極められそうになり、ロープに逃れる。平井はGOEMONを引き戻し、左膝をマットに打ち付け、さらにGOEMONを持ち上げてニークラッシャー、アキレス腱固めと足を攻める。
 GOEMONはロープに振られるが、ロープをつかんで平井を蹴り、相島にタッチ。
 五分経過。
 相島のボディスラムからエルボー・ドロップ。
 カウント2。
 立ち上がって相島のチンクラッシャー。平井をコーナーに追いつめてキック。
 張り手。エルボー。
 反対側に振ろうとすると振り返され、平井は「相島」と叫びながらエルボー。
 さらにコーナートップからダイビニング・エルボー。カウント2。
 平井が相島のスキンヘッドをたたいたので、場内ちょっと笑い。
 GOEMONにかわり、GOEMONがパンチ、サミング。平井も反撃に出るが、GOEMONがうまく平井の頭を抱えてマットにたたきつける。GOEMONがロープに飛んだのを平井がなげて土方にタッチ。
 土方は、キックから、腰を落としたGOEMONの胸に痛そうなキック。コーナーに追いつめてハイキック。さらに「フィッシャーマン」と叫んで、フィッシャーマンを決めるが、相島がカットにはいる。土方は怒って相島の背中を蹴ったところを後ろからGOEMONが襲い、相島にタッチ。相島は土方をコーナーに振って「土方」と叫びながらエルボーを入れようとするが、キックで反撃される。
 平井にタッチ。
 相島は「平井」と叫びながら串刺しエルボー。カバーは、土方が相島の後頭部を平手でたたいてカット。大きな音に場内が沸く。
 GOEMONが土方をリング下に落とし、平井のロックボトム。カウント2。
 かえされた平井は再度ロックボトム。これでカウント3。

 相島はリング中央で四方に礼をして拍手を受け、後頭部を押さえながら、通路を退場。
第2試合 30分1本勝負
荒谷望誉
×石狩太一
7分49秒
エビ固め
嵐○
奥村茂雄
 石狩、荒谷入場。
 荒谷はいつもの淡々とした表情。
 石狩は天井を見上げたりして、やや緊張がみられる。

 奥村と嵐が入場。
 奥村は短い金髪。青コーナーに立ってアピールし、拍手を受ける。ファンから奥村に声が飛ぶ。

 嵐に紫のテープ。
 石狩に青いテープ。
 洗いに赤いテープ。
 
 レフェリーはレッドシューズ海野。

 奥村と石狩でゴング。奥村に声が飛ぶ。
 バックの取り合い腕の取り合いから足の取り合い。両者立ち上がって拍手。
 石狩のヘッドロック、奥村がロープに飛ばして、体当たり、奥村の逆水平。
 石狩もエルボーで返すが、奥村の顔面かきむしりで動きが止まる。
 両者ロープに飛んで石狩のキック。さらに飛んで奥村がジャンピング・ヘッドシザース・ホイップ。
 続いて奥村は石狩の頭を抱えて何か技をかけようとしたが失敗。
 それぞれ荒谷と嵐にタッチ。
 荒谷は右肩に大きなテーピング。
 エルボーを打ち合い、荒谷はロープに飛んでエルボーやタックルを出すが、嵐は倒れない。さらに荒谷がロープに飛ぶと、嵐がフライング・ニールキックで迎撃。場内沸く。
 荒谷を投げてエルボーを落とし、カバーはカウント2。
 奥村にタッチ。
 二人で荒谷を振ってダブルのショルダー・タックル。
 荒谷がリング下に落ちると、奥村は反対側ロープに飛んでリングしたに飛ぶのかと思わせたが、ロープの手前で止まって後転して立ち上がっただけ。
 リングに戻った荒谷はエルボーを入れてから石狩にタッチ。
 奥村と石狩で顔の張り合い、奥村が倒れると、石狩はその頭を蹴る、蹴る。さらに石狩の高速ブレーンバスター。カウント2。
 石狩のハーフボストン。
 奥村はロープに這っていく。
 五分経過。
 荒谷にタッチ。
 荒谷の串刺しラリアット。荒谷が奥村を振ると、石狩のハイキック。
 荒谷が投げてカバー。カウント2。
 奥村はチン・クラッシャーから嵐にタッチ。
 嵐のラリアット。嵐がロープに飛ぶと、コーナーにいた石狩が後頭部を殴ったが、嵐にはまったくきかず、嵐は振り向いて石狩の頭を殴る。場内笑い。
 石狩が入って嵐に串刺しエルボー。荒谷もねらうが嵐が顔面キックで迎撃。石狩はまた串刺しエルボーを決めて、荒谷にも「行け」と促すが、荒谷はいやいやと首を振る。石狩が無理に荒谷を振って嵐に向かわせると、また顔面キック。
 石狩はロープを駆け上がっての顔面蹴り「マトリックス」で攻めるが嵐にはきかない。
 次は嵐が攻勢に出る。石狩が攻められると荒谷が入ろうとしたので奥村が荒谷をリング下に落とし、エプロンから荒谷に飛びつく。
 リング内では嵐が石狩にパワーボム二発でカウント3。
 引き上げかけた奥村は、荒谷、石狩に握手を求め、それから花道を退場。
 カーテンの奥に消える前に、両手を上げてみせた。
 荒谷と石狩はリング内で一礼して退場。
第3試合 30分1本勝負
○望月成晃
横須賀亨
K−ness.
16分43秒
エビ固め
ドラゴン・キッド
堀口元気×
斉藤 了
 堀口、斉藤、堀口、キッド入場。それぞれコーナーに立ってアピール。
 キッドは中段からバック転。
 K-ness.、横須賀、望月登場。
 この三人もコーナーに立つ。

 闘龍門時代、大量離脱後の全日に参戦していた縁での参戦。

 K-ness.に青と銀色のテープ。
 横須賀に紫と黒のテープ。
 望月に金色のテープ。
 斉藤にオレンジのテープ。
 堀口に黄色のテープ。結構多い。
 キッドに緑と黄色のテープ。

 レフェリーはドラゴン・ゲートの神田レフェリー。

 堀口とK-ness.でゴング。
 場内からリズムに乗った声が上がるのだが、最初は何と言っているのかわからなかった。 堀口を見ていて、「エイチ・エー・ジー・イー」チャッチャッチャチャチャ、とやっているのがわかった。HAGEネタなのだ。観客もみんなすごいね。どこで覚えるんだろう。
 堀口は頭をつかまれるたびに、「ヘアー」「頭」と叫んで笑いをとっていた。

 この試合、とてもじゃないが文字で記録できない。
 スポーツナビなどをご覧ください。

 見ていて、身体能力もさることながら、試合の完成度の高いのにも感心。
 全日の選手と絡むなら、嵐とのハンディキャップマッチなんか面白いのでは。

 この試合には女性ファンからの声が多かった。そうか、彼らの参戦もあってこんなに客が入ったのか、と思ったのだが……。
第4試合 30分1本勝負
○アブドーラ・ザ・ブッチャー
ターザン後藤
11分04秒
体固め
新崎人生
本間朋晃×
 鐘の音と、読経の声が流れて、本間、人生登場。
 本間は白いタイツに金色で「ぴあ」と。
 人生が衣装を脱ぐパフォーマンスというか儀式が終わると、テーマ曲が変わり、場内手拍子、しかしなかなか現れない。手拍子が疲れた頃、ガウンをかぶった後藤が登場。
 花道沿いの客を蹴るそぶりを見せたり。
 後藤がリングに着く前にぶっちゃーのテーマになり、ブッチャーが姿表す。これもガウン姿。場内、「ブッチャー」コールと手拍子。大人気。
 後藤はリング内で腕組みをして立つ。

 本間に青と黄色のテープ。
 ブッチャーがコールされると、いきなり本間と人生がつっかかる。本間と後藤はすぐリング下へ。人生はブッチャーに地獄突きで反撃され、これもリング下に投げ落とされる。後藤が本間を何度も椅子で殴りつけてリングに戻すと、ブッチャーの地獄突き。さらに後藤のラリアット。
 本間が後藤にエルボーで反撃して通常の試合に。
 本間は果敢に攻めていくものの、反撃されると動きが止まる。
 後藤が顔から落とすようなパイルドライバーを出してブッチャーにタッチ。後藤のセコンドが椅子をリングしたに二つ運んでくる。
 本間はブッチャーに顔をねじられ、人生がカットに入ろうとするがレフェリーが止め、本間がブッチャーにリング下に落とされると後藤がゴングで本間に殴りかかり、後藤が本間をリングに戻すと、ブッチャーが本間の体の上に立つ。
 本間、やられっぷりの見せ場。
 本間は後藤に蹴られながらも声を出し、反撃に出ようとするが、地獄突きをくらってしまう。
 後藤は本間をロープに振ってエルボーから、椅子を入れさせてそれで本間を殴り、さらに椅子を二つ向き合わせにおいて、その上にブレーンバスターで本間を投げる。
 さらに、エプロンにいたブッチャーも、その椅子で本間を殴る。
 後藤は本間をコーナーに寝かせて、ロープをつかんでジャンプしてボディプレス。
 ブッチャーにタッチしたが、あまり本間を攻めることなく後藤にタッチ。
 後藤はロープを使っての目つぶしなどで本間をいたぶる。
 本間をロープに振るが、本間はキック、さらにとられた足を軸にしての延髄を出して人生にタッチ。
 人生はコーナートップからの手刀、合掌してからのフライング・ショルダーアタック。さらに念仏パワーボムといくが、これは返された。返した後藤が合唱して見せたので場内笑い。
 人生は後藤の顔をコーナーに打ち付けるが、後藤は自分で何度も打ち付けて見せ、エルボーでせめてブッチャーにタッチ。
 ブッチャーの地獄突き。
 人生は蹴りで反撃してブッチャーの左腕をとり、念仏渡り。ロープ半分程で手刀を打ち落とす。
 そぞれぞれ後藤、本間にタッチ。
 本間は後藤をロープに振ってエルボーからショルダーアタックで攻める。後藤をコーナーに振って突進したところを後藤がラリアットで迎撃。さらにセコンドに本部席の机を入れさせ、本間を殴り、なげつける。コーナーに机を立てて、本間を打ち付けると机の板がゆがんだ。さらにうちつけようとすると、本間がスライディングでかわしてキックで反撃。
 後藤をリング下に落とし、お返しだと、自分も下りて机を後藤にぶつけ、机の上に後藤を寝かせて、本間がコーナートップからリング下へボディプレス。
 反対側なのでよく見えなかった、その後本間が板を持って入ったのを見ると、机が壊れたらしい。本間は一度はその板で後藤の頭をたたくが、奪われてしまい、後藤が連続で本間をたたくと板が割れた。
 人生がカットにはいるが、後藤に外にだされ、ブッチャーが入って毒バリ一発。カウント3。

 ブッチャーがマイクを持ち、「バーバ、ブッチャー」コール。
 後藤にもマイクを向けるが、後藤は英語で(?)何か文句を言っていた。
 その後藤が退場すると、ブッチャーはまた「バーバ、ブッチャー」コール。
 といっても、自分が「バーバ」と言って客に「ブッチャー」と言わせるのと、自分が「ブッチャー」と言って客に「バーバ」と言わせるのと二種類あって前と後では違うパターン。 最後に四方に頭を下げて花道を退場。このときも場内は手拍子。途中で馬場さんのカーテンを指さし、葉巻を口にくわえるポーズ。さらに、カーテンの前でポーズ。
 リングでは若手がほうきを出して木屑を掃除。

 ここで休憩。

セレモニー

 男子生徒の聖歌隊による奉唱。
 「上を向いて歩こう」。途中から場内手拍子。

 アリーナ席はほとんど埋まっている。
 一階席5割。2階席3割ぐらいか。
 気のせいか、車いすの人がいつもより多いように感じた。

 次は賛美歌
 残念ながら、ビジョンに写すという演出はないので、南側の席の人以外は聖歌隊の顔が見えない。カメラで撮影はしているので、それを映してくれるといいのだが。もっとも、馬場さんに向かって歌っているわけで、客に向かっているわけではないのだろう。

 ゲストの入場。

 テーマ曲で拍手が起こる。まずは高山登場。声が飛ぶ。
 トップロープをまたいでのリングイン。
 坂口征二、年は取っても立派な体。
 デストロイヤーはビジョンで紹介も。
 デストロイヤーは、姿を現すと馬場さんのカーテンに一礼し、独特の歩き方でリングへ。中にはいると、高山、坂口に握手を求める。
 ハンセンが、ブロディ組のセコンドとして現れた時の映像。馬場さんとのシングル戦の映像。テーマ曲が流れるとそれだけでどよめき、拍手。姿を現せば「ハンセン」コール。
 お約束のロングホーン。
 続いて、花道ではないところから、マスメディア関係者などがリング下に登場。竹内宏介さんは拍手も多かった。最後に呼ばれた武藤はリングに入り、ハンセンの横に立った。
 これらの人はリングした。
 クラシック風アレンジの「王者の魂」が流れ、花道から、和田レフェリーともう一人が馬場さんの大きな写真を持って登場。その後ろから元子さん。
 元子さん挨拶。
「本日は、ジャイアント馬場七回忌追善興行にお集まり頂きまして本当にありがとうございます。はやいもので……(すすりなき。元子さんに声が飛ぶ)馬場さんが天国のリングに旅立ち、今年で丸六年になります。もうわたしたちのこのリングには馬場さんが帰ってくることはありませんが、どうぞ、ファンの皆さんの心の中の思い出のリングには、いつまでも馬場さんを立たせてあげてください。(場内拍手)今日、私は自宅に戻りましたら、馬場さんに、馬場さん、今日は馬場さんの大好きだった武道館に大勢のファンの方たちが明るく、楽しく激しいプロレスを見に来てくださいましたことを報告させて頂きます。今日は本当にありがとうございました」

 テンカウント。

 王者の魂の通常バージョンが流れ、場内手拍子。
 ハンセンやデストロイヤーなど、レスラー関係者は元子さんと馬場さんの写真と一緒に記念撮影。
 和田レフェリーと一緒に写真を持ってきた人もそこにいたが、和田レフェリーが自分と一緒に脇にどかせ、二人は写真に入らなかった。脇役に徹する和田レフェリーが印象的。
 さっきと同じように、二人が写真を持って花道を退場し、馬場さんのカーテンの前で立ち止まり、こちらを向き、それから消えた。
第5試合 30分1本勝負
○マイク・バートン
ジム・スティール
ジョージ・ハインズ
14分2秒
片エビ固め
ジャマール
チャック・パルンボ
ロドニー・マック×
 気がつくと、今日は、○○選手の入場です、とアナウンスがあってからの入場ではなく、昔のように、テーマ曲が流れるだけで選手入場。。
 バートン、スティール、ハインズ登場、
 バートンは、昔なつかしい、背中に「3」の書いてあるシャツを着ている。
 最初は、この「3」の意味がわからず、ある人に、「バートンさん」と声が飛ぶ、その「さん」だ、と教えられたのだった。

 ハインズに赤いテープがたくさん。

 レフェリー紹介に「ボンバー」コール。

 バートン立ちには男性ファンの声が飛ぶ。

 バートンとマックでゴング。
 ロックアップからマックがコーナーに押しつけてキレイにブレイク。
 バートンをロープに振るが、バートンの体当たりで倒れる。しかし、次はバートンを飛び越えて見せ、投げて見せた。投げられたバートンは腰を押さえていた。
 逆水平の打ち合い、バートンのキック、マックのカニばさみ。マックが腕をとって投げ、左腕を攻めようとするが、チャックにタッチした隙にバートンは逃れて、ハインズにタッチ。
 腕を取り合い、ハインズをロープに振るが、ハインズの体当たり。
 両者投げ合って立ち上がり、場内拍手。
 それぞれジャマールとスティールにタッチ。
 「スティール」「ラクロス」と声が飛ぶ。
 ロックアップからロープに押し付け合い、逆水平の打ち合い、エルボーの打ち合い、ジャマールのチョップ、膝、ヘッドバット。
 スティールもやり返そうとするが劣勢。
 スティールが身を返しながらジャマールの後頭部をマットにたたきつけて五分経過。
 スティールはロープに飛び、ジャマールを回転エビ固めで丸め込もうとすると、ジャマールがこらえてヒップを落とす。しかしそれはかわし、スティールはコーナーの敵二人を下に落としてハインズにタッチ。
 ハインズの逆水平。
 ロープに飛ぶが、ジャマールがつかまえてマットにたたきつける。
 マックを入れて、二人でショルダー・タックル。ジャマールは顔にスネを押し立ててチャックにタッチ。チャックが助走してハインズの腹を蹴る。
 コーナーにハインズをおいつめてニーリフト連発。
 ハインズは河津落としで反撃。場内拍手。ハインズは、自分の顔に相手の頭が当たったのか、痛そう。
 チャックはハインズを担ぎ上げて自軍コーナーに運び、ジャマールにタッチ。
 ジャマールはハインズをコーナーに座らせてヒッププレス。ハインズ悶絶。カバーはスティールがカット。
 両者入り乱れそうになるが、すぐおさまり、チャックにタッチ。
 ハインズは抱え上げられながらもタッチしようと手を伸ばすができず、マットにたたきつけられる。カバーは2で返す。
 スティールがコーナーマットをたたいて手拍子を要請。
 ハインズはコーナーに振られるが、ハイキックで反撃。さらに得意の二段蹴り。
 これでやっとタッチかと思ったがなかなか立ち上がれず、チャックが先に立ち上がってしまう。しかし、チャックはジャマールにタッチ。ハインズはその間にスティールにタッチ。
 逆水平の打ち合い。両者、声が良く出ている。
 スティールはジャマールのラリアットをかいくぐり、ロープに飛んでショルダー・タックル。そして足をダダダとやるいつものポーズ。しかしつかまってコーナーで押しつぶされる。
 やっとバートンにタッチ。バートンはコーナートップから体当たり。しかし、ジャマールのラリアットを食らう。マックにタッチ。マックはラリアット連発からカバーはカウン2。
 ここで両軍入り乱れるが、ハインズとスティールはリング下に落とされ、バートンが3人の串刺しラリアットをくらい、ジャマールがバートンを担ぎ上げて、チャックのキック、マックのボディプレス。カバーはハインズがカット。
 スティールが指示して、ハインズとバートンがそれぞれコーナートップからボディプレス。カバーはカウント2。
 バートンは背後からのラリアットでジャマールを無理矢理リング下に落とし、マックの後頭部を打ち付けてカバー。カウント2。
 バートンのゴールデンレフトから、マックを肩に担ぎ上げ、前にたたきつける「バード・バッシュ」でカウント3。
 場内拍手。
 今日はスティールのターボドロップが出なかったなあ。
メインイベント 60分1本勝負
武藤敬司
佐々木健介
×カズ・ハヤシ
23分21秒
ラリアット
→体固め
小島 聡○
大森隆男
馳 浩
 小島のテーマで赤いガウンの馳を先頭に大森、小島が登場。
 馳はいつものようにTシャツを投げる。

 武藤のテーマで数、健介、武藤が登場。ひときわ大きな歓声。

 馳に黄色いテープ。
 大森が二番目、最後に小島をコール。小島にオレンジのテープ。

 カズに赤いテープ。
 健介に赤と黄緑のテープ。
 武藤に白いテープ

 レフェリーはレッドシューズ海野。

 馳と健介が先発ということで場内沸く。
 ロックアップして健介がロープにしこんでブレイクしてまた組んで馳がロープに押しつけたら、今度はなかなか話さない。
 健介が膝蹴り連発、逆水平。馳も打ち返す。
 二人で後頭部へのラリアット打ち合い。馳が倒れる。健介のカバーはカウント2。
 馳は立ち上がるとすぐに小島にタッチ。健介は武藤にタッチ。
 武藤がロープにもたれて足を浮かせるとそれだけで場内が沸く。
 武藤は小島の右足をとらえてアキレス腱固めに行くが、逆に極められてロープに。
 力比べから武藤が小島を投げるが小島が上になって武藤は足をロープに出す。
 武藤がタッチに行こうとすると、小島は通せんぼをしてそれをさせない。
 小島のヘッドロック、体当たり、武藤の巻き投げ、武藤は小島の左腕を極めにかかる。
 小島は体を回して足をロープに。
 大森にタッチすると、武藤はカズにタッチ。
 カズはうまくバックに回って大森を転がすが、大森はすぐに立ち上がり、腕の取り合い。カズは腕をひねられてもロープを利用して体を回転させて逃れ、逆に大森の左腕を取る。
 大森は張り手でそれを離させようとすると、カズも張り返す。大森のエルボースマッシュでカズは倒れ、起きあがって反撃しようとするがまた大森のエルボー。
 大森はブレーンバスターから後ろに回ってカズの顔を締め上げる。
 五分経過。
 馳にタッチ。
 馳と小島でカズをロープに振って、ダブルのショルダー・タックル。
 馳はカズにフロントスリー。カズが何とか逃げようとするが離さない。
 馳はそのまま小島にタッチし、小島が入ってカズの背中を殴ると、健介が入って小島を蹴散らし、カズを武藤に投げつけて無理矢理タッチさせてしまう。
 勝手にタッチさせられたカズは面白くないかおで健介を見ていた。
 武藤は小島を投げて健介にタッチ。健介は小島をリング下に落として鉄柵に振り、さらにラリアット。
 さらに鉄柱にうちつけ、また鉄柵に。鉄柵にもたれた小島にラリアット3連発。
 小島をリングに戻してカズにタッチ。
 カズは小島にストンピング。しかし小島が立ち上がる。カズのドロップキック。
 カバーはカウント2。
 武藤にタッチ。武藤は小島の腹を蹴り上げ、顔をねじる。小島をロープに振ってスリーパー。小島が腰を落とすとドラゴンスリーパー。大森がカット。
 健介にタッチ。小島の後頭部に健介が何度も手刀を打ち落とす。
 小島はやっと馳にタッチ。
 馳と大森で、コーナーの健介をけりつける。しかし健介は馳をフロントスリーパーにとらえて、ぐいぐい締め上げながら自軍コーナーに連れて行ってカズにタッチ。
 カズは馳をたおすと、「ようしいくぞ」とジャイアントスイングの構えにはいる。しかし自分が馳の周囲を回るばかり。健介が入って「こうやって回すんだ」と形をやって見せ、カズは、馳をマットにつけたままずるずると少し回す。
 馳は立ち上がり、カズが倒れて馳はにっこり。てっきり回すかと思ったらそれはしないで大森にタッチ。
 大森のドロップキック。カズをリング下に落とすと、小島がカズを鉄柵に。さらに馳も行って、二人でカズを持ち上げて、カズの腹を鉄柵に落とす。馳は近くの客に拍手を求める。
 カズを戻し、大森がカズにパイルドライバー。カウント2。
 小島の足にカズの顔をうちつけ、馳にタッチ。馳はカズを担ぎ上げ、膝を立ててそれに落とし、さあ回すかと思わせて小島にタッチ。
 カズは反撃を試みるができず、コジコジ・カッターを食らう。カウント2。
 大森にタッチ。
 大森のコブラツイスト。
 カズがやっとはずして大森を倒し、ロープ中段にうつぶせにもたれさせ、自分がロープの間を横に回って大森を蹴ろうとしたが失敗。逆に投げられ、馳にタッチされ、馳がカズの両足を抱えてさあジャイアントスイング。
 場内カウント。
 20を超えると歓声、拍手。
 三十を超えてまた拍手。今日はいつもよりたくさん回しております。
 四十を超えてもまだ回し、四十三回転。
 自分もふらふら。すかさず健介が入ってラリアットをねらうが馳は裏投げで投げてみせる。しかし健介はすぐに立ってラリアット。
 馳もカズも倒れたままで15分経過。
 それぞれ武藤と小島にタッチ。武藤は小島の膝に低空ドロップキック連発からドラゴンスクリュー。しかし小島はすぐに反撃に出て、逆水平連発から串刺しエルボー。「いっちゃうぞバカヤロー」エルボー。カウント2。
 小島が垂直落下式ブレーンバスター。カウント2。
 小島がロープに飛ぶと、武藤は低空ドロップキックからシャイニング・ウィザードをねらうが小島は両腕でブロック。
 武藤は再度ねらって今度はきまる。小島は先に立ってラリアットを放ったものの、ダメージは受けていた。両者ともダウン。客席から「小島先に立て」の声。
 小島が先に立って、武藤をコーナーに振り、突進すると、武藤のハイキック。
 武藤が小島にネックブリーカー・ドロップを決めると、大森が入って武藤にネックブリーカー・ドロップ。その大森に健介がネックブリーカー・ドロップ、健介に馳が、カズが馳にと連続してネックブリーカー・ドロップを決め、最後に小島がカズに決めようとすると、カズは身を縮めてすかしてしまった。場内大いに沸く。
 武藤が小島を押さえてカズがラリアットを打つと、小島は交わして同士討ち。
 大森にタッチ。
 大森のドロップキック。、武藤を担ぎ上げてアックスギロチンをねらうが、武藤が足をばたつかせてのがれる。アックスボンバーをねらうと武藤は身を縮めてかわし、逆にドロップキック。
 健介にタッチ。健介は突進して、肩に大森を乗せたままコーナーに打ち当てる。逆水平から逆コーナーに振って、反動を利用してフェイスクラッシャー。大森がエルボーを返せば、健介のパワースラム。
 健介が大森を投げて、コーナートップから旋回式セントーン。カバーは大森の足がロープに
 20分経過。
 大森が健介の後頭部をマットに打ち付け、馳がタッチを要求して入り、馳の逆水平。健介も打ち返す。
 何度も打ち合う。そのたびに大きな音が場内に響く。
 馳が健介をロープに振ると健介の体当たり、さらに健介のパワースラム。カウント2。
 馳の河津落とし。
 馳は立ち上がって軽くジャンプ。健介が起きるのを待ってノーザンライト・スープレックス。カバーはカズがカット。小島にタッチ。
 小島がロープに走るが、健介がとらえて逆一本背負い。
 カズにタッチ。カズはロープで倒立して反動で戻ってキック。
 小島を抱え上げてWA4をねらうが持ち上げきれない。
 小島とカズで逆水平の打ち合い。
 カズは小島を前にたたきつけて、ロープ中段からムーンサルト。カウント2。
 小島を投げてコーナートップからのボディプレス。しかし馳がコーナートップから未済ルキック。その馳に武藤のシャイニング・ウィザード、武藤に大森のドロップキック、大森に健介のラリアット、健介にカズのラリアット。
 小島とカズが残り、カズが小島を抱え上げて後ろに投げるが、大きなダメージは与えられず、小島のラリアット一発でカウント3。

 馳、小島、大森は四方に手を挙げて見せ、馬場さんに向かって一礼、
 武藤はLOCVEポーズをし、馬場さんに一礼する三人にのおしりを蹴るふり。
 馳はリング下におりて、客席の女性と握手し、それから花道の横の客席の中を通って握手しながら退場。周りのおじさんたちが馳に群がる。
 これを見ての私の想像。
 馳は、この興行にあたり、花道沿いの一角を自分が引き受けて、後援会の人たちを呼んだのではないか。興行に恩を売り、後援会にもプロレス観戦を提供し、プロレス界にも政界にも自分を印象づけようという作戦。さすが腹黒い策士よのう。
メインイベント 60分1本勝負
川田利明
○ マウナケア・モスマン
25分56秒
H5O
→片エビ固め
天龍源一郎
渕 正信×
 前の試合の六人の姿が消えると、「川田」「天龍さん」の声が飛ぶ。
 場内暗転し、渕のテーマ「デンジャラス・ゾーン」。渕が登場。場内手拍子。
 馬場さんの写真のTシャツを着ている。リングのそばで振り向いて馬場さんのカーテンに一礼。
 リングインすると右手を突き上げる。
 続いてモスマン登場。
 天龍の番になると、場内「天龍」コール。
 ガウン姿の天龍。天龍の幟が花道の両脇で揺れる。
 そして大「川田」コール。
 川田は黒いガウンで登場。

 天龍に黄色のテープ。
 モスマンに赤い手ぷい
 川田に黄色いテープ

 京平コールが今日はひときわ大きい。

 モスマンはTシャツを客席へ。

 渕はモスマンと川田に握手を求める。
 渕とモスマンでゴング。
 場内「フッチー」コール。

 両者なかなか組まず、リング内をグルグル。
 やっとロックアップからモスマンをロープに押しつけ、きれいにブレイク。
 拍手。
 モスマンが渕の左腕をとって投げるが渕はすぐに取り返す。腕の取り合いから、モスマンのヘッドロック。
 渕はかけられたまま立ち上がり、ロープに押しつけてキレイにブレイク。拍手。
 渕がヘッドロックをきめると、モスマンはバックドロップで投げようとするが渕は足をばたつかせてさせない。これを二回。
 ロープに飛んで体当たりの打ち合いから、モスマンの逆水平。これは痛かったらしく渕の動きがとまる。
 モスマンの体当たり、ブレーンバスター。カバーはカウント1で返す。
 モスマンがロープに飛んで体当たり。これを四回、五回。
 天龍は手を出すが渕はタッチできない。モスマンのココナッツクラッシュ。もう一発。場内拍手。
 またモスマン体当たり。それぞれ違う方向に飛んで二回。三回目は渕が立つのを待ってもう一度ロープに飛び直して体当たり。これをまた三回やって、モスマンが「フッチー」コール。また体当たり。渕ふらふら。さらに体当たり、体当たり。渕に声がとぶ。
 渕はやっとニュートラルコーナーに行ってもたれて腰を落とし、モスマンは川田にタッチ。川田は渕を起こして起きあがりこぼしチョップ。
 渕の胸が赤くなる。渕、息も絶え絶え
 川田は無理に渕を起こしてまたチョップ。
 しかし渕は、打たれながらも拳を握って耐え、意地を見せるが、連発でやられると立っていられない。川田は無理矢理渕を起こす。
 いよいよ渕が起きられなくなってカバー。カウント2。拍手。
 渕が上体を起こすと、川田はその背中にキック、胸にチョップ。交互に何度もせめる。
 腰を落としたままの渕に川田がストレッチプラム
 場内から悲鳴。
 天龍がカットに入ろうとするが、モスマンが邪魔をしてカットさせない。
 「フッチー」コール。川田がカバー。カウント2。拍手。
 モスマンにタッチ。
 天龍は手を伸ばすが渕はたどり着けない。モスマンのチョップ、渕の悲鳴。
 モスマンのパンチ、渕の張り手、モスマンの逆水平で渕が倒れる。
 渕はやられながらも張り手で反撃。張り手連発。渕の胸が真っ赤になっている。
 モスマンの逆水平。
 渕はキックからバックドロップ。場内拍手。投げた渕も大の字。
 やっと天龍にタッチ。モスマンも川田にタッチ。川田はすぐに天龍の頭を押さえてステップキック連発、天龍の逆水平。川田もお返し。両者の打ち合いに大きな音が響く。一発一発二人とも顔をゆがめるがこらえて打ち返す。
 川田は天龍の腕を取って後ろ回し蹴り。コーナーに振って「ディーヤッ」とフロントキック。
 しかし天龍はひるまず逆水平からコーナーに押しつけ、逆水平、反対コーナーに振って串刺しラリアット。
 DDTも出すがあまり決まらず、川田はすぐ立ち上がって反撃。ラリアットを出すが、天龍はこらえる。もう一発。これもこらえる。
 逆に天龍がネックブリーカー・ドロップ。カウント2。
 モスマンが入って天龍に河津落とし。
 モスマンにタッチ。
 モスマンの逆水平。天龍の腕を巻き込んで波乗りスープレックスをねらうが渕がカット。天龍がジャーマン・スープレックス。
 渕にタッチ。
 渕のばっくドロップ。
 倒れたモスマンの左腕に腕ひしぎ。
 川田がカットに入り、渕の顔にニー・スタンプ。
 渕は額を押さえる。
 川田にタッチ。川田のけり。渕はすぐに立つが、川田三回連発。
 渕がリング下に逃げるとモスマンがすぐに渕をリングに戻してしまった。
 川田は渕の左足を取って、渕の顔を踏みつけてからハーフ・ボストンクラブ。天龍がカットにはいると、川田が天龍に殴りかかる。その後ろから渕が川田を捕まえてバックドロップ。さらに小包固め。カウント2。
 ロープに飛んだ川田に逆さ押さえ込み。カウント2。
 モスマンにタッチ。モスマンにも小包固め。カウント2。さらに小包固め。カウント2。
 これだけで場内が沸く。
 モスマンのヘッドロック。渕がロープへ振ってカニばさみ。
 天龍も入ってケアの顔を蹴り上げうる。
 天龍にタッチ。
 15分経過。
 天龍の逆水平。ブレーンバスターと思ったら一度モスマンをロープに落としてその反動でブレーンバスター。
 モスマンをリング下に落とすと、渕が鉄柵に振る。
 渕がモスマンをリングに戻し、天龍は逆水平でなぎ倒す。渕にタッチ。
 渕のパンチ。
 渕は川田に見せつけるように、腰を落としたモスマンの額にパンチ。
 渕の首投げからフェイスロック。
 川田は「ケア、ロープが近いぞ」と声をかける。
 ケアの足がロープに届く。
 天龍にタッチ。
 天龍は逆水平からモスマンをコーナーに振ってパンチ連発。反対側に降ってラリアット。
 今日はコーナーマットが固いらしく、音がする。
 モスマンを振ってショルダースルー。天龍が、モスマンの腕を巻き込んでのスリーパー。場内どよめき。渕はコーナーで両手をあげる。
 モスマンは逃れてドロップキックを出してから川田にタッチ。川田はエルボー連発からドロップキック連発。カウント2。
 川田がブレーンバスターで投げようとするが、天龍はこらえて自分が投げようとする。天龍の勝ち。渕も入って、立ち上がった川田にドロップキック。川田はリング下に。
 天龍は場内の反応を見てから走ってトペ。場内拍手。
 天龍が川田をリングに戻してカバーはカウント2。
 20分経過。
 天龍がパワーボムをねらうが、川田が足をばたつかせてにげ、逆にバックドロップ。
 モスマンにタッチ。
 モスマンはボディスラムから、コーナーでロープをつかんで飛び上がり、ボディプレス。カウント2。
 天龍を抱え上げ、TKOで前に投げ捨て、カバーするが渕がカット。
 渕と天龍でモスマンにサンドイッチ延髄。
 天龍の垂直落下式ブレーンバスター。カウント2。場内拍手。
 天龍のネックブリーカー・ドロップ。カウント2。あわやというところ。
 渕にタッチ。
 渕のバックドロップ、小包固め。カウント2。
 渕がさらにバックドロップ、小包固め。カウント2。
 また渕がバックドロップを出すが、渕も疲れている。やっと小包固めに持って行くが、川田がカット。
 渕が川田の顔をつかんで天龍も入り、サンドイッチ延髄。川田は顔を押さえてリング下へ。
 モスマンもふらふらだが、渕はそれ以上にふらふら。もはや気力だけ。
 モスマンの背中をなぐり、バックドロップをねらうが、モスマンは逃れてロープに飛んで頭をつかんでDDT。
 渕を担ぎ上げて、TKOで前へたたきつけ、カバーはカウント2。
 モスマンが逆に小包固め。天龍がカット。今度は渕が小包固め。カウント2。
 天龍と川田はリング下へ。
 モスマンが蹴りの三点セットSUNケアキック。
 25分経過。
 モスマンが渕を担ぎ上げてハワイアン・スマッシャー。
 カウント2。場内ドドドドドド。
 川田と天龍はリング下で殴り合う。
 「フッチー」コール。
 モスマンが渕を担ぎ上げ、H50で後ろへ落とす。渕への声援むなしくカウント3。

 試合後、天龍は渕の手を挙げて健闘をたたえ、川田はすぐにリングからおりて退場しようとしたのかと思ったら元子さんの手を引いてリングに戻ってきた。
 場内川田コール。
 元子さんは渕、天龍、モスマンと握手。
 川田が何か言って、レスラー四人が元子さんを真ん中にして花道の方へ礼。それから東側、北側、西側へそろって礼。
 和田レフェリーは一歩下がったところで同じように礼。
 六人で並んで記念撮影。
 王者の魂が流れ、観客は手拍子を続ける。
 最後に、それぞれ握手し、渕が促して、元子さんも花道から退場。
 天龍は先に通路から退場していった。
 モスマンはロープの間を開けて和田レフェリーも花道に行かせ、自分はしんがりをつとめた。最後に馬場さんのカーテンの前で記念撮影。

総括

 結構人が入っていて、興行としても面白く、満足。参加したレスラーがそれぞれ持ち味を出していた。
 自分のための試合ではなく、馬場さんのための試合、ということで、気持ちが違っていたのだろう。3時間を超える長い興行だったが、間延びすることなく、テンポ良く進んだ。
 和田レフェリーの「人生は3つ数えてちょうどいい」を読んで間がなかったので、馬場さんに対しても、元子さんに対しても、みんないろいろな思いを抱いているのだなあという気持ちで見ていた。
 最後に川田が元子さんを連れてきたのは印象的だった。
 単純な好き嫌いで全日にいたわけではない。
 レスラー同士、社員同士、社員とレスラー、元子さんとレスラー・社員、衝突や和解を繰り返してきたことだろう。
 今後、馬場さんの名を冠するプロレス興行はない。馬場さんは思い出の中の状態のまま心の中に生き続け、生きているレスラー、ファンはとどまることなく進んで行く。当然変化していくことになる。
 馬場さんの追善は、馬場さんからの卒業でもある。
 途中で、「ドラゴン・ゲートが参加したから客が多いのか」「馳がまとめて連れてきたんだろう」などと思ったが、それは大きな間違い。
 メインの試合後も、元子さんたちが消えるまで残っていた観客が多かった。みな、純粋に、馬場さんの追善興行のために集まったのだ。
 末筆ながら、馬場さんの冥福と、元子さんの幸福を祈ります。

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