桜の開花は昨年より随分遅かったのですが、今年も薄桃色の花びらが街にあふれ、本格的な春がやって来ました。
今年は渋谷駅近くで、見事な桜を見物しました。たくさんの人が笑顔で、花に向かってスマホをかざしていました。
春に、新たな豆本が出来ました。『Invisible Threads(とうめいな糸)』という小さな物語です。
装丁や中のイラストは、絵本『イマジナリージャーニー』でもお世話になった、川畑都さんです。絵本の時とはまた違うタッチで、幻想的な物語にぴったりな繊細で美しいイラストです。
華やいだ商店街に建つハンカチ専門店『Invisible Threads』で起きる小さな二つの物語が入っています。幸運のモチーフをハンカチに刺繍してもらえば、願い事が叶うと言われ、そこを訪れた少女たちが体験する不思議な出来事。願いが叶ったかどうかは、糸のような長い髪を持つ店主の依子さんしか知りません。そんな物語です。
この豆本は、4月29日(日・祝)に行われる一日だけのミニ展覧会で、販売されます。場所は、本八幡(千葉県)の住宅街にある美味しいハーブティーのお店『MINT BLUE』さん。
ハーブティーの美味しいお店って数少ないので、こちらでいろいろなお茶を楽しみながら、豆本と遊んで頂けたら嬉しいです。
内装も爽やかなお店。ドライフラワーや植物たちが、春の風景をさらに柔らかくしてくれます。
ゴールデンウィークの始まりの日。お時間がありましたら、ぜひいらしてくださいね。
春は花の季節。こんな可愛いピーターラビットの付箋を頂いた、と思ったら、これ、実は花の種が含まれたシードペーパーというものらしいです。 一晩、水につけてから、土に埋めると――。
5日もすると、可愛い小さな芽がどんどん出て来ました。毎日の水やりが楽しみになっています。
童話の主人公で、植物栽培の天才といえば、『チト』ですね。モーリス・ドリュオンの名作童話『みどりのゆび』の主人公。
生まれつき、目には見えないけれど”緑の親指”を持っていて、その指が触れるたび、ありとあらゆるところに眠っている種を、すぐに開花させることが出来るのです。
子どもの頃に読んだ時は、あまりにも悲しいラストが衝撃で、そこしか覚えていないほどでしたが、大人になって読むと、詩的な言葉があふれた美しく清らかな物語だなと、しみじみ思います。花で戦争反対を訴え、実際に戦争を止めさせることの出来たチトの勇気や行動力は、世界で実際に戦争が起きている今こそ、静かに読んでみると響くと思います。それにしても、フランスの童話は、『星の王子さま』にしても『みどりのゆび』にしても、主人公が最後に消えてしまい余韻を残すところが印象的。
さて、先日、ギャラリーウシンさんが参加した『なごみマルシェ』に私も行って来ました。日曜日で、とても賑わっていて、和太鼓の演奏などもあり、活気にあふれていました。
素敵なクラフトがいっぱい。私の本のコーナーも作ってくださっていて、嬉しかったです。絵本『イマジナリージャーニー』のQRコードもありました。
マルシェのすぐ隣は、サクラタウン。カドカワの本棚劇場が入っているので、寄ってみました。ビルの4階分くらいはありそうな高さの、巨大な本棚がズラリ。首を曲げて、てっぺんまで見渡すと圧巻です。
外に出ると、真新しい神社があり、参拝しました。鳥居は夜になるとキラキラと電気が点るらしく、それも見てみたかったですが、夜を待たずに帰りました。お土産におみくじを引き、家で開けたら大吉でした。
サクラタウンのある東所沢は、駅からサクラタウンへ向かう道に、アニメ柄のマンホールが並んでいます。親子でマンホールを探しながら歩いている人たちがいました。 小さな男の子が「パパの好きなガンダムだよー!」なんて叫んで、パパが子どものような喜び方で写真を撮っている姿がほほえましかったです。
気候が良くなると、ちょっとそこまで、の小さな旅がしたくなりますね。
2024年4月
トップページへ
前回のエッセイへ
次回のエッセイへ