日々のエッセイ

 3月になると、すっかり春らしくなりますね。花粉が去年よりたくさん飛んでいるようなので、マスク生活が緩和されても、なかなかマスクを外せません。

             

 桜のシーズン、今年は東京の桜がかなり早く咲き始めるとか。3月半ばを過ぎると、薄桃色の景色をあちこちで見られそうです。

          

 毎年、桜が絢爛に咲く川越の町で、今年もBOOK展をやっています。

 BOOK展
 ギャラリーウシンにて
 川越市宮下町2-20-3
 3月15日〜4月8日
 日・月・火曜が休廊
 午前11時〜午後5時
          

 今年は”ガリ版”をモチーフにした物語を5編、書きました。
            
 絵も自分で描いてみました。これは、エスペラント語が流行っていた時代の女学生たちの話。ガリ版を使って、少女たちは同人誌を作っていました。そういえば、私が小学生の頃は、まだ学校にガリ版がありました。五年生の頃、新聞委員の活動で作ったガリ版の新聞を引っぱり出し、展示しようと思っています。

            
 こちらは、いつも私の物語に絵をつけてもらっている小野寺美樹さんの創作人形ポストカード。BOOK展で2種、販売します。犬のような猫のような、オオカミのような子どもたちの名前は『タランとビッテ』。アパルトマンのお隣同士で、大の仲良しです。

        
       
 そして、新作の豆本も、BOOK展で展示・販売いたします。この本の装画は、イラストレーターの虹河琴女さん。物語をふくらませる可愛い絵を描いてくださいました。 子どもの頃に旅の写真集で見たアウトサイダーアートの城。大人になってから実物を見ようと、はるばるフランスとベルギーの国境まで出向いた主人公。けれど、現地の人は誰一人、その城を知らず、ネットにも情報が無い。それでも主人公は「お城は、ぜったいある」と信じて探し・・・森の奥で出会った幻想的な出来事とは? 
 
 
BOOK展、川越にいらした際は、是非お寄りください。

       
 これは夜桜、ではなく、王子の博物館内にある展示物。王子といえば、桜の名所・飛鳥山公園がすぐに思い浮かびます。桜を植えてたくさんの人を呼び寄せようと意気込んだ、華やかな江戸時代のお花見風景が再現されています。当時のお花見弁当がとっても美味しそうですよ。

       
 同じ博物館で見た、昭和の食卓。こんな形の、焼けるとピョーンと食パンが飛び出してくるトースターを知る人は少ないのかな? と思いきや、今も売っているみたいですね。使ってみると、楽しいかも。

      
 博物館のそばにある図書館も、またレトロでモダンです。日本陸軍の施設だった赤レンガの建物は、戦後に陸上自衛隊の所有となり、やがて北区へ移管され、図書館となったそうです。落ち着いて本が読めそうな雰囲気です。北区って、あまり行ったことがないけれど、どこか懐かしい感じの町並みで、手入れされた古いお店や家々を眺めて歩くと、ゆったりした気分になってきます。

     
 こちらは浦安の町で出会った風景。通りの排水溝を覆うフタに、子どもたちが思い思いに花のペイントを施していて、なんとも可愛らしい道。本物のお花の咲き揃う道ももちろん美しいですが、こういう手作り感のある道も、通るたび心にパッと春が訪れますね。

 良い春をお過ごしください。
 
 2023年3月
 トップページへ
 前回のエッセイへ
 次回のエッセイへ