中一数学 B-1正負の数の乗除


数学1年B正負の数の乗除-1.mp4


では今度は正負の数の掛け算(乗法)と、割り算(除法)の計算を考えましょう。

二つの数をかけたり割ったりする場合、次のようになります。


■同じ符号(+,−が同じ時)⇒ 答え(積・商)はプラス

例】 (−2)×(−3)=6

     (−6)÷(−2)=3

■違う符号(+,−が違う時)⇒ 答え(積・商)はマイナス

例】 (−2)×3=−6    

     6÷(−2)=−3

今までと乗除のやり方は変わらず、符号だけに注意します。
では、分数を含んだ乗除は、どうすれば良いのでしょうか。
掛け算は今までと変わりはありませんが、 2/3÷(-2/5) の場合 分数/分数   とする訳にはいきませんね。
この場合は、割る分数⇒かける逆数 と覚えておいてください。逆数とは分母と分子を逆にした分数のことです。 上の式だと5と2を逆にして 2/3×(-5/2) とできます。
あとは今まで通り計算すればOKです。
そしてこれは整数でもできます! 分数で表すことができるからです。 例えば整数8は 8/1 とできますから、逆数は 1/8 となります。 ですから、割る整数⇒かける逆数 で計算できるわけです。 (・・・÷(−8)⇒ ×(−1/8)) 


LOUNGE : ではここで一つ法則を

足し算(加法)と、掛け算(乗法)には、交換法則・結合法則というのがあって、分りやすく言うとやりやすい順番で自由に計算できます。 逆に言うと引き算(減法)と割り算(除法)は順序を入れ替えてはいけない、ということなのです。 小学校でやってきた通りですね。

今度は乗除が混じった計算の仕方を見てみましょう。
以前に見たように、割る分数⇒かける逆数を使えますから、除法をすべて乗法に変えれば全く問題ありません。
例題】 (−3/7)÷2÷(−3/4)=(−3/7)×1/2×(−4/3)=2/7
このとき、符号のミスをふせぐために、式に出てくるマイナスが偶数なら答えはプラス、奇数なら答えはマイナス、と答えのところに最初から書いておくと便利だね。 あとは約分で簡単にして計算してみましょう。


LOUNGE : ここで注意。 

10÷5×2 のように乗除の÷・×を計算してゆく場合、
10÷5から始めると答えは4、でも5×2から始めると答えは1で違ってしまいます…。 (正解は4)
それで上のような式では(÷が先に出てきている場合は特に)計算しやすさにかかわりなく順番どおりに最初から計算してゆきましょう。 その方が安全です。