『ロード・オブ・ザ・リング〜王の帰還』を最初に観て思った事々


支離滅裂な書き散らかしでただ自分の感情の発露のためだけの文です。ごめんなさい。
ネタバレ炸裂なので原作未読・映画未見の方は絶対読まないで下さい。


2月7日 18:30〜24:05 鑑賞


席についただけでもう緊張でどきどきしてしまった。2年ぐらい海外に行ったきりで会えなかった恋人の帰国を出迎えるような複雑な気持ちだった。期待もあるが不安もいっぱい。

・・・

ゆるす。冒頭部分を見た瞬間にきゃーっこれをやってくれるのか!
コレだけでもう後がどんな事になっても許す、と思った。
これをやる事で、ゴラムの悲しい生涯が分かるだけではなく、フロドがどんな危険にさらされているのかがより鮮明に理解できる。後々同じセリフまで言わせている。随分分かり易くしたもんだなあと思った。

でもやっぱりフロドとサムがあんな風に仲間割れするなんて、これだけは許せない!
なんて陳腐な展開だろう。何故「サムワイズ殿の決断」がこんな風に簡単に端折られてる?
あれが一番私のなかで感動ポイントだったのに!
でも後々できっとそれに代わるような、それを根底にした感動シーンがあるのだろう、と待っていた。
そしてやはり、「あなたの重荷は背負えなくても、あなたは背負えます」はぐっときた。
最後、フロドが結局指輪に魅入られてしまうシーンで、やっぱりフロドも弱い人だったという印象を残す人がいるかもしれない。でもフロドだからあの火口まで来れたのだ。サムがいなければ来れなかったかもしれないが、サムでは来れなかったのだ。

考えてみれば見どころ感動ポイントが盛りだくさんの「王の帰還」で映像のすごさばかり喧伝されているのが納得行かない。
ピーター・ジャクソン監督はいろいろと宿題を残しすぎた。
第一サルマンがまったく出て来ないとは思わなかった。これはかなり勇気がいったことだろう。クリストファー・リー御大が怒るのもムリは無い。トム・ボンバディルを出さないのとはわけが違う。
でも後から考えたら、サルマンをあそこで出すと最後のホビット庄の掃討に繋がってしまうしそれはやらないと決めたからには出さないことにしたのかな、と思った。でもクリストファー・リーの美声が最後に聞けなかったのは残念極まりない。スペシャル版DVDで何かしら入っているかなあ。
それにメリーがセオデン王に誓いをたてるシーンも無かったのが残念だった。今回メリーはひとつ大活躍はあるものの、ピピンやエオウィンの影になってしまい存在が薄い。
そしてデネソール候がパランティアに魅入られる所がなくて、ただの錯乱オヤジになってしまったところがちょっと悲しかった。死に様は圧巻だったけれど。

逆にエオウィンは概ねマル。原作では仮名によってしばらくはエオウィンだと分らないようになっているけど、映像でそれをやるのはムリがあるし、あれで良かったと思う。
ファラミアとの関係も、一番最後に戴冠式で並んでほほえみあう、これでよし。十分。
原作のように長い時をかけてじっくり愛し合ってゆく時間はないし、アラゴルンに振られたばっかりであの映画内でもうファラミアになびいていればなんて軽い女!という事になってしまう。
ピピンの歌と馬群シーンにも感動した。あんなに歌が上手いとは知りませんでした。それにしてもなんという演出だろう。

そして最後にフロドの笑顔!文字通り子供のような無垢な笑顔に何とも言えず深く感動してしまう。
ビジュアルで出来ることの最大限の魅力がここにある。

忘れてならないのがアラゴルン様の「it is not this day!」。今まで迷いに迷っていた「さすらい人」が完全なる王の風格を表す大迫力の場面。
海賊船からシュタッ!も良かった(キャ!と叫んだぞ)けど、ここがアラゴルンでは一番感動した。
これは吹替えでなくぜひ肉声で聞いて貰いたい。吹替えもきっと良さそうだけど。
そして最後のアルウェンとの再会、かぶりつきチュウにびっくりした。なんかここだけアメリカンな感じ。まあ、いいですよ。かぶりつきたくもなりますわよね。

アルウェンは馬に乗って西方へ向う場面が一番美しいと思った。やっぱりどこかで引き返すんだろうなあと思ってはいたけど「アラゴルンと子供を見て」というきっかけが来るとは。なんとなく現金なかんじねえやっぱりアルウェンには迷い無く待っていて欲しかったわ。と思わないでもない。
パパエルロンドの動きもやや「こまったとーさん」な感じでちょっと重厚感が薄れた気がした。

今回レゴラスよりもギムリ!
ギムリの「成功の望みはちょっぴり。・・・やろうぜ!」に感激。ほれた。
レゴラスのオリファント飛び回り芸は見応え十分だったけど、うりゃーこりゃやりたい放題じゃのう!
という感じでややひいた。

援軍要請ののろしで例によって山並の大迫力を存分に味あわせてくれた。そしてなんと言ってもミナス・ティリスが圧巻!これは私の貧困な想像力を遥かに超えていた。

最後、どこで終わるのかはらはらしていたけれどやっぱりサムの「戻ったよ」があったので安心した。やっぱり分かってるぜピーター!これがいいのよここが無きゃだめなのよ。そしてあの素晴らしいエンドロール!やっぱり、ありがとう、ありがとう〜〜〜!と言いたい。

自分で思っていたよりも原作に心酔していたんだなあと分かった。
常に比べる気持ちがでてしまうのと、次の展開がすべて分かっているので「二つの塔」を見たときよりも純粋に映画にのめりこんで見れなかったような気がする。
期待が大きすぎたぶんこの場面も見たい、これも表現して欲しいといろいろ要求する気持ちが強くなってしまっていたし「どこまでどんな風にやるのか」と確認するように見てしまった。
それでも、後からいろいろと思い出すとああこれで良かったんだろうとか興奮が蘇ってくる。

早く2回目がみたい!オフ会で話しまくりたい!という気持ちでいっぱいです。



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