| いつまでも花を咲かせないで 適当に貧乏しながら 適当に働く。 |
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| 平凡なようであるが 長生きの道はやはりこれ以外にはないようである。 |
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植物が花を咲かせ実を結ぶ時は やがて枯死する時である― |
| 棄てた一粒の柿の種 |
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今現在、特に長生きしたいわけではないけれど、著者のように植物を観察しつつ
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老境に至ると、このような心境になるのだろうか。
「実を結ぶ」事が人生の一大事、と消耗するよりも
まあ焦らずおやりなさいよ、と言われているようで安心する。
生えるも生えぬも・・・という『柿の種』は、意味深くリズムも良くてとても好き。
『柿の種』岩波文庫
物理学者で随筆家、俳人でもある寺田寅彦の随筆集
植物や風景、人間観察の視点と味のある文章が面白い。