「有吉佐和子」作品について
 有吉女史は昭和6年、和歌山県生まれ。生後間もなく銀行の外国駐在員である父の元(N.Y.)に戻る。 今で言う帰国子女にあたる。作品は歴史物、社会問題(…しか、まだ読んだことがない)等。 
鯵 (花日和6号より)
●つい最近、『非色』(角川文庫)というのを読みました。終戦後、アメリカの駐留していた黒人と結婚した女性の話です。(そういう人たちのことを戦争花嫁/War Brideと言うそうな)  
一口にアメリカ人といっても、イタリア人、プエルトリコ人は黒人並に待遇が悪かったそうです。また、昔奴隷として連れてこられた黒人は、アフリカの黒人達から見下される…。

「風と共に去りぬ」でも少し出てきましたが、奴隷解放直後のアメリカ黒人は考える努力をしませんでした(一部、変わろうとした人も居たと思いますが)。
考えても何も変わらない、と大部分は思ったのでしょうか。
それが、第二次世界大戦で兵隊として徴収され「平和と平等のため」日本や各国に派遣されました。

駐留中は"アメリカ人"と結婚、言うだけでとても羽振りが良かった(1ドル360円時代ですし、その頃の日本の物価は低かったから)のに、いざ、旦那を追ってアメリカへ渡ってみると…。簡単に言えば、人種差別問題の小説です。
現在の人種問題はよくわかりませんが、これが書かれた昭和39年頃のアメリカ事情、勉強になる一冊だと思います。 
テーマ「女の一生」

●『複合汚染』は農薬や添加物の話し。20年くらい前に書かれた作品だと思うけど、ちょっと考えさせられます。
お宅のお米には虫が涌きますか?私の食べているお米は何ヶ月経っても涌きません。
鶏卵はどれぐらい日持ちしますか?色や形の悪いトマトを食べたことがありますか?よーく考えてみると、腐るのが当たり前なのに、お米もたまごも妙に長持ちしてないですか?少しでも大きく、日持ちするようにたくさんの農薬を使っている…知らない内に、いろんな化学物質を私たちは体内に取り込んでいるようです。

農薬も添加物も生まれてから100年も経っていません。環境ホルモン、アトピー…考えてみればそれも当たり前かな、と思います。

●『和宮様御留』
これは大分前にテレビで放映されました。公武合体のために 天皇家から徳川家に嫁いだ和宮様は、実は替え玉だった!?朝廷から見れば徳川といえども1大名、幕末の話しですから、そういう捉え方もあったのかと思われます。(あ、内容言ったらつまらなくなるぞ…)
大竹しのぶの主演もかなりはまり役でおもしろかったです。

※上記は「最近・・・」と書いてありますが、実際はだーいぶ前です。(2002/9/4) 

< Home < Book