温めたレトルトを開封して皿にあけると、おお、具がでかい!牛肉、ジャガイモ、ニンジンが文字通りごろごろと転が
り出て来て、かなりの迫力です。これだけ具材のカットが大胆だと、ちょっと嬉しくなりますね。見たところ如何にも昔の
カレーらしい明るい黄色で、これは美味しそう。まずは一口です。
ほほう、イケますよコレ。甘味、辛味、酸味の塩梅が素晴らしく、鈍重でも軽薄でもないこのバランス感。なんというか、
“丁度いい”感じです。
具材は文字通りほおばるサイズで、見た目のゴージャス感がたまりません。カレーソースには野菜の甘味と瑞々しさ
が溶け込んでいるのに、ジャガイモやニンジンの芯の方にはちゃんとそれぞれの個性や香り、風味が残っていて、しっ
かりと自己主張を行っています。
牛肉はスネ肉かな?これもその旨味エキスを気前よくカレーソースに提供しながらも、ちゃんと自分の持ち味を保って
いるのがお見事。これは大ぶりなカットでないと出せない味ですね。見た目だけではなく、その味も十分な実力があると
言えるでしょう。
そもそもカレーというものは実に自由度に富んだ料理なのですが、その中でもこのよこすか海軍カレーは、味のトータ
ルバランスに特化した印象を受けました。何と言うか、これが正しいニッポンのライスカレーだ!という感じですね。
インドで生まれ日本で独自の発展を遂げ、今や我々の国民食と言っても過言ではないカレーライスですが、カレー好
きは今一度原点に立ち返れというか、自分の中の座標軸みたいなものを確認する意味でも、これは年に一度は定期
的に食べておきたいスタンダードなカレーだと思います。
肝心の人間を置いてけぼりの様にしてどんどん変化していくこの世の中、例え世相の移り変わりがどうであろうとも、
こういうゆるぎない味というのは大切にしたいものですね。
このよこすか海軍カレーが、世のカレー好きにとっていつまでも北極星の様な存在であってくれる事を願いつつ、大
満足の試食を終えました。
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