ウインナーソーセージ


       さて今回は、自衛隊戦闘糧食U型改良版『ウインナーソーセージ』です。持ってみるとやけに軽いのですが、
      どうやら主食はパックごはんではなく、乾パンになっている模様。前のU型にはハムステーキ&クラッカー
      いうメニューがありましたが、どうやらその流れをくんだメニューらしいです。
       パッケージを開封してみると、デカイ乾パンの袋と共にウインナーソーセージ、ツナサラダのレトルトが出
      て来ました。まず目につくのが、真っ白なソーセージのレトルトです。U型改良版になって以来、レトルトの
      色がODだったり変なパールグリーンだったりと今ひとつ統一性に欠ける中、真っ白なレトルトと言うのは初
      めて。何だか米軍MREの冬季バージョンみたいですが、なんでこんなにバラバラな色合いなんでしょう。統
      一しないのかな?
       ちなみにビニール袋入りの乾パンは、T型の乾パンと全く同じものが採用されていました。金平糖の小袋が
      入っているのもご愛嬌ですが、オレンジスプレッドがないのは残念だなあ。あれ、結構好きだったんですが。

       とりあえずウインナーから行ってみましょう。硬いレトルトを苦労して開けると、中からはまるで馬場の葉
      巻みたいなソーセージが4本、
ずろんと出て来ました。サイズは115×17mmと結構長めで、凶暴そうな
      茶色がなかなか美味しそう。
まずは一口いってみます。
       うーん、かなりモソモソとした口当たりで、サイズこそ違いますが中身はT型の缶入りウインナーソーセー
      ジと全く同じですね。
ぷきゅぷきゅした不思議な歯触りとシンプルな塩味もまったくそのまんま。うーん、個
      人的には、同じU型改良版『中華風カルビ』に入っていたあら挽きソーセージを期待していたのですが・・・
      あれ、けっこう美味しかったんですよね。
       とは言え、このソーセージと乾パンは相性が良いので美味しく頂けます。ソーセージのモソモソした食感&
      塩味が、乾パンのパキパキした歯応え&ほの甘さと対照的ですね。またソーセージの塩味で唾液が分泌される
      ので、乾燥した乾パンが食べやすくなるのも組み合わせの妙を感じます。

       もう一方のレトルトであるツナサラダを開封すると、何やら懐かしいニオイが。あ、これ、前のU型で使用
      されていたツナサラダと全く同じもの
です。ツナの他にはダイスカットのジャガイモニンジンコーン
      リーンピース
と色鮮やかで、キツイ酸味が口の中をさっぱりさせてくれるとともに唾液の分泌を促し、乾パン
      を一層食べやすくしています。味付けはややインチキくさい風味ですが、これが不思議に美味しいというか、
      意外とパクパクいけるんですよね。
       それにしてもこのツナサラダ、本当に久しぶりだなあ。しばらく見なかった友人に出会えた様な、なんとも
      嬉しい気分でありました。

       あと乾パンです。これはT型のものと全く同じなので特に変わった所はありませんが、それにしても一食分
      で62個は流石に多い様な・・・。
特に小食でもない私ですが、1/3ぐらい残してしまいました。とは言え、
      パキパキカリカリとした軽快な食感は自衛隊戦闘糧食の中では新鮮で、ほの甘く香ばしい飽きのこない定番の
      味わい
は安心感がありますね。金平糖に関しては、まあお砂糖の味でした。
       ソーセージ、乾パン、ツナサラダ・・・と、それまでのありモノを寄せ集めて作ったメニューではあります
      が、それぞれがお互いの短所を打ち消し合いながら、思ったよりもしっかりとまとまっていたのにはちょっと
      驚きました。
乾パンのドライな食感をソーセージとツナサラダで補いつつ、味覚面では塩っぱさとほの甘さ、
      香ばしさ、酸っぱさをそつなく揃えて見せた、なかなかによく出来たメニューでありました。




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