さばトマト煮
さて今回は、自衛隊戦闘糧食U型改良版『さばトマト煮』です。料理のジャンルで言えば、これはイタリア
料理になるのかな?しかし自衛隊の戦闘糧食も随分と垢抜けてきたもんですね。T型の鳥もつ野菜煮やます野
菜煮等に代表されるオヤジ臭プンプン漂う酒の肴的メニューを考えると、隔世の感があります。
ちなみに今回同封された主食は、白飯&ドライカレー。このあたりも随分と若者向けというか、明るく楽し
げな印象です。
温めたレトルトを開封すると、おお、実に美味しそうなトマトソースの香りが漂います。中からは真っ赤な
トマトソースにまみれたサバの切り身と野菜がゴロゴロと出て来ました。
サバは中型の半身を前後にカットしたものが使われていて、野菜はジャガイモとニンジン。ぱっと見は素朴
でシンプルな料理ですが、トマトの赤が色鮮やかなので、なんだかすごく美味しそう。まずは一口頂いてみま
しょう。
おお、美味い!トマトの爽やかな甘味と酸味が、サバの持つ青魚独特のクセを見事に消し飛ばしています。
サバ自体は脂っ気の少ないものですが、ソースには沢山の脂肪滴がキラキラと浮いていて、軽やかな中にもし
っかりとした味わいが感じられます。これなら疲れて食欲が無い時でも、するりと胃に入ってしまいそうです
ね。あまり食べたくなかったけど、いつの間にか食べてしまった・・・といった感じでしょうか。
主食のドライカレーは、パラッとした炊き上がりでスパイシー。さばトマト煮の持つ爽やかな甘酸っぱさを、
刺激的な辛さで上手い具合に引き締めています。具は豚肉、ニンジン、マッシュルーム、グリーンピース。豚
肉は何だかハムっぽい食感でした。
白飯はまあ、普通のトレーご飯ですね。
それにしても今回のさばトマト煮、美味しい事は美味しいのですが、白ご飯との相性はちょっとどうなのか
なあ。ドライカレ−とは好相性でしたが、かといって主食二つともドライカレーというのはキツイ気がします
ね。
むしろこれは、乾パンと組み合わせる方が一層美味しく頂ける様な気がします。さばトマト煮&乾パン!と
ても収まりがいいような気がするのは私だけでしょうか?冷えた白ワインでもつけたら最高だろうなあ・・・
と思いました(イタリア軍かよ)。
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