さて、湯煎にかけたレトルトを開封してご飯にかけて、まずは一口。
おお、これは店員さんの言葉に恥じない美味しいカレーです!何と言うか実に奥深く豊かで、いい意味で複雑な味わい
になっています。例えるならワルシャワ国立フィルハーモニー管弦楽団の演奏の様な、沢山の具材のそれぞれの持ち味
を、腕の確かな指揮者が見事に一つにまとめ上げた様な出来栄え。
パッケージには辛口とありますが、食べた印象では辛さはそれほどでもありません。色んな食材の丸み、甘味、コクが
その辛さを包み込んでいるような感じで、香辛料の刺々しさはありませんね。私の感覚的には中辛、といった所です。
肉は消しゴム大の牛すね肉が一つだけ、と、やや寂しいものがありますが、カレーソース自体が非常に濃厚なので、物
足りなさは感じません。野菜は小さなジャガイモがちらほらですが、殆どソースに溶け込んでいる模様です。
で、私が感動したレストラン江田島のカレーとの比較ですが、私的には鼻先の差でレストラン江田島の方に軍配が上
がります。
少し突き出たスパイシーさを取るか、全体の調和がとれたまろやかさを取るかで評価が分かれますね。しかし一人前
400円のご当地レトルトカレーとしては、出色の出来と言えます。また手に入る機会があれば、2つ3つは買い置きしたい
ですね。
それにしてもこのソースは見事な味だなあ。香辛料の辛味を包み込みつつも、香りは決して消していないこのまろやか
さ。隠し味はもしかしてデミグラスソースでしょうか。最後に皿に残ったソースまで舐めてしまいたい、実によく出来たカレ
ーでした。
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