ハヤシハンバーグ




    さて、今回はハヤシハンバーグです。パッケージを開封すると、ハヤシハンバーグのレトルト白飯が2つ、さらに
   ぶり焼きチキンのレトルトも出て来ました。かなり肉食なメニューで、これは若い隊員さん達に人気がありそう。
    しかし相変わらずレトルトパックの色が変ですね。一体何でこんな妙な色合いになってるんでしょう。民生品のカラフ
   ルな糧食は他国の戦闘糧食にもしばしば見られますが、これではパッケージをOD色にした意味がない様な気がする
   んですけど…。




 




    とりあえず、しっかり温まったハヤシハンバーグを開封。おおお、食欲をそそるドミグラスソースの香りとともに、コロッ
   ケ大のハンバーグがゴロリンと出て来ました。
市販のパック入りハンバーグ風のパテですが、平べったくなく丸っこい塊
   になっているのが凄く美味しそう。さっそく一口頂いてみましょう。
    おおお、ドミグラスソースの深い味わいが素晴らしい!いや、このソースの後方にほんの僅かに感じられる醤油の風
   味
が、ドミグラスというよりもハヤシライスのソースっぽいですね。ハンバーグ自体は混ぜ物の多いフワフワした食感で
   すが、偽物っぽい割にはソースの濃厚な旨みに負けておらず、これは非常に美味しいなあ。隠し味の醤油も効果的で、
   白飯との相性も抜群です。若い隊員さんには馴染みやすく、若くない隊員さんには不思議な懐かしさを感じさせる、とて
   もよく出来た一品
になっています。


    続いてあぶり焼きチキンを開封。てっきり焼き鳥風のコマ切れなのかと思いきや、中からは2本のレッグがゴロリと出
   て来ました
。しっかり温めたせいか甘辛い香りがプンと漂い、これもかなり期待できそう。
    おお、これも美味い!甘辛醤油黒胡椒が効いていて、ブラジルのシェラスコの様な、中東のシシカバブの様な、
   思議な無国籍料理っぽい味わい
になっています。なんかこう、骨付きの鶏肉というのは訳もなくワイルドな気分にさせて
   くれますね。見た目の美味しさも満点で、いやー、これは本当にビールが欲しい!
    骨はギュッと噛めば押し潰れる程に柔らかくなっているので、恐らく圧力釜で調理したものと思われます。これがレン
   ジャーの人達なら、骨ごとむしゃむしゃ食べてしまうんだろうなあ。


    いやー、どちらも実に美味しい糧食でした。白ご飯との相性も最高で、何と言うか食べた途端に腹の底からパワーが
   湧いて来そう
なメニューです。「パパ!明日は離島防衛だ!」という気分ですね。
    メインのハンバーグはT型・U型(改良前)のものと比べると、格段の進歩を遂げた印象です。野菜っ気が殆ど無いの
   はちょっとアレですが、まあこの糧食を何日も延々と食べ続けると言う事はなさそうなので、大きな問題では無いでしょう。
    ただ、T型・U型(改良前)のハンバーグに比べると、味がいい分だけ脂肪っぽさが増えていて、加熱後の冷めた状態
   だとどんな感じになるのかはちょっと分かりません
。また入手出来たら、今度は冷めた状態で食べてみたいと思います。
   


    それにしても、U型改良版の中ではかなりのツワモノと言ってもいい、非常に満足感のあるメニューでした。何と言う
   か、基本草食系の農耕民族である日本人が、気質的には肉食系であるべき軍隊(肉体的には別だと思いますが)に対
   して、なんとか近づいて行こうとしている…という意図が垣間見えるかのような糧食でありました。




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