さて、今回はフランクフルトです。パッケージを開封すると、レトルトパック越しに4本のソーセージが詰まって
いるのが分かります。さながら割れた腹筋の様で、独特のOD色と相まって何ともマッチョな雰囲気がプンプン
です。
主食パックと一緒に湯煎して、先ずは『フランクフルト』から食べてみましょう。7p程の長さのソーセージがゴ
ロゴロと転がり出て来ました。表面は意外にも柔らかく、箸でつまもうとすると破けてしまいました。両端にケー
シングを絞り込んだ跡がありますが、皮自体はありません。僅かなスープが入っていましたが、独特のスモーキ
ーフレイバーが漂ってきて、これはちょっと美味しそう。
一口齧ってみます。肉自体は絹挽きと言っていいほど細かく挽いてありますが、脂肪分が少ないのでちょっと
ボソボソした食感。鶏肉を使っていてクセがないので、誰にでも食べやすい味だと思いますが、その分今ひとつ
面白味に欠ける味の様な気もします。味付けは塩が効いているので物足りない事はありませんが、ソーセージ
4本だけのメインディッシュと言うのは、ちょっと絵的に寂しい気もしますね。
『福神漬』はまっとうな甘辛しょうゆ味で、スーパーやカレー屋にあるオレンジ色の福神漬よりも遥かに美味し
いです。濃厚な味付けなので、どこか力の無いメインディッシュを上手くフォローしている感じです。原材料表示
を見ても、七福神にあやかってちゃんと7種類の野菜を使っている所が几帳面。ただ、原材料原産国が中国と
言うのは勘弁して貰いたいですね。いざという時の事を考えると、隊員さんの健康が心配でもあります。
そして、今回初めての『ドライカレー』。開封したパックからつるりと飛び出てくるフットワークの良さに好感が持
てます。やや油っぽいですが、爽やかな辛さがいい感じ。豚肉、えんどう豆、ニンジン、マッシュルームと、入っ
ている具も多彩です。ただ意外に辛味が効いているので、辛い物の苦手な人にはちょっときついかも。そういう
人は、このドライカレーを白飯にかけて食べると丁度いいかもしれません。冗談抜きで。
『即席わかめスープ』は、ごくありふれたフリーズドライのスープです。規定量の160mlよりも若干のお目のお
湯で戻すのが、私には丁度いい味でした。
メインのフランクフルト自体はなかなかイイ味ですが、いかんせんそれだけでは食事に華がありません。ドイツ
軍戦闘糧食の様に、トマトソースと野菜で煮込んでみるのも一つの手ではないでしょうか。まあ、移動中の車内
等でパックから食べる時は、こっちの方が楽なのかもしれませんね。
あと個人的に、ドライカレーにはレーズンを入れてほしかったなあ。とは言え、トータルバランスでみるとなかな
かスグレモノのメニューでした。
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